ゴルフが上手くなるコツ|スイングよりもインパクトゾーンを最優先に考える
クラブをどう上げてどう下ろすか、ではなく、ボールにどう当てるのか。スイングよりもインパクトを最優先に考えれば、ゴルフは絶対うまくなる!
【ティーチングプロ 三浦辰施】
1975年生まれ。「ゴルフでやせる」方法を独自に編み出し、2年で約60キロのダイエットに成功した異色のプロ。上達と健康を両立させたレッスンが注目を集めている。
ゴルフスイングは「回転運動」ではない!体もクラブも直線運動!
テークバック
イメージは真っすぐ!
動き出しは、体もクラブも真っすぐ。回転運動を意識しないことがポイント。
肩と腕の三角形をキープしたままヘッドを真っすぐ引く。
直線運動をイメージして、体重を右に乗せる。アドレス時の肩と腕の三角形をキープし、飛球線に沿ってヘッドを真っすぐ引けば、バックスイングでシャフトが立つ。
▼【NG例】体を右に回すとクラブがインに入りすぎる。
回転運動を意識するほど、クラブがイン(内側)に入りすぎてしまい、シャフトが寝てしまう。
ダウン〜フォロー
▼インパクトゾーン長い
直線運動なら長いインパクトゾーンでナイスショットに!
▼インパクトゾーン短い
体もクラブも大きく回転させてしまうと、インパクトが1点になり、ショットがバラついてしまう。これがうまくならない最大の原因。
クラブは寝かさず「タテに回す」という感覚が必要
うまくならない人の共通点は二つ。一つは、打ち方ばかりを気にして、「当て方」を考えていないこと。発想を転換し、どう当てるかを最優先に考えれば、スイングは自然と決まります。
もう一つは、回転運動で打っていることです。テークバックで体を右に回すほど、クラブがヨコに倒れて寝てしまう。ダウンスイングで左に回すほど、体が早く開いて振り遅れになる。回転運動ではインパクトゾーンが短くなるため、ゴルフが難しくなってしまうのです。
スイングを大きく変える必要はありません。回転という意識を捨てて、「直線運動」をイメージしましょう。テークバックで体重を右に乗せたら、ダウンで左に乗せる。クラブはバックスイングでもフォローでも立つように、「タテ回し」の感覚を持つ。こうすれば結果的にインパクトゾーンが長くなり、ミート率が向上します。
左下がりの傾斜地ではクラブヘッドをボールの高さと平行に動かそう!
ヘッドを平行に動かせばロフトなりのインパクトになる
長年ゴルフをやってもうまくならない人は、何ごとも発想の転換が必要です。傾斜地でも、スイングをどうするかではなく、ボールに対してクラブをどう当てれば、「ロフトなり」に真っすぐ飛んでいくかを第一に考えましょう。
左足上がりの傾斜は、「ボールの高さと平行」にクラブヘッドを動かすことがポイント。下から上に振り上げるのではなく、ボールに対してヘッドをヨコから当てていくと、ロフトなりにうまく打てます。傾斜がキツい場合は、その斜面にヘッドをぶつける感じでかまいません。あくまでも「インパクト」最優先。ボールが飛んだ後のことは二の次でOKです。
ボールに対してヘッドをヨコから当てると距離感も方向性もピッタリ合う。
ヘッドを斜面にぶつける感じでOK!
背骨を垂直にして真っすぐ立つ。
背骨のラインが垂直になるように、「地球」に対して真っすぐ立つのが基本。左ヒザを深く曲げて、左右のバランスを整えよう。
ボールの高さに架空の平面(黄色の板)をイメージすると、ヘッドを平行に動かしやすい。
ミスの2大要因① 傾斜なりに構えちゃダメ!
左足上がりの場合、傾斜なりに構えると軸となる背骨が右に傾いて、極端な右足体重になる。これではインパクトでクラブがボールに届きにくくなり、トップやダフリのミスが出る。傾斜地が苦手な人は、「真っすぐ立つ」ことを心がけよう。
ミスの2大要因② 高く振り上げるとグリーンに届かない
傾斜に沿ってヘッドを下から上に振り上げると、たとえミートできても、打球が高く上がりすぎてしまいショートのミスに。下からあおることで、ヒッカケのミスも出やすくなるので注意しよう。
右足下がりの克服法は左足を引いてオープンに立つだけ!
オープンスタンスに沿って振ればダフらずクリーンヒットできる
左足下がりの傾斜は、ボールの後ろ側が高くてダフりやすいですよね。そこでどうすればダ フらずに、ヘッドとボールがきれいにコンタクトするかを考えましょう。
ポイントは、アドレス時に左足を引いて「オープンスタンス」にするだけ。このオープンスタンスに沿って振ると、目標に対してカット軌道になり、ヘッドが上から鋭角に入りやすくなります。ヘッドが下から入る、インサイド・アウト軌道は絶対にNG。打ち方に迷ったときは「インパクト」から逆算していけば、正しい答え(打ち方)が導き出せるはずです。
左足を引く
左足を引けばインパクトでヘッドが上から入りダフらない!
「真っすぐ立つ」基本は同じ。
左足下がりの傾斜でも、背骨のラインをできるだけ垂直にして、真っすぐ立つ。変えるのはスタンスの向きだけ。
▼【GOOD】カット軌道ならヘッドの入射角が「鋭角」になる。
オープンに立ち、目標に対してカット軌道を作ればクリーンヒットできる。体もクラブも直線運動が基本で、ダウン以降、体を左に回す意識は必要ない。
▼【NG】スクエアなスタンスではダフってしまう。
ボールの後ろ側が高いぶん、通常の構え方ではボールの手前を叩いてしまう。インサイド・アウトに振るほど、ヘッドが下から入りやすいので注意しよう。
GOLF TODAY本誌 No.547 134〜138ページより