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アイアンショット「5大ミス」の直し方|ダフリ・トップ・スライス・ヒッカケ・5Iと7Iの距離が同じ

2018/12/17 ゴルフトゥデイ 編集部

毎回違うシチュエーションから打たなければならないアイアンショット。そのぶん、同じようなミスが続きやすいドライバーショットとは違い、次から次へといろんなミスが起こりがち……。特にアイアンショットで多いミスが「ダフリ」「トップ」「スライス」「ヒッカケ」「5Iと7Iの距離が同じ」。そんなアイアンショットの困ったミスに効く簡単修正法を芹澤信雄が伝授!

【解説:芹澤信雄(TSIグルーヴアンドスポーツ)】
1959年11月10日生まれ。静岡県出身。173㎝、70kg。藤田寛之、宮本勝昌、上井邦裕らの師匠であり「チームセリザワ」のリーダー。後進の育成に尽力するかたわら、雑誌やテレビなど多くのメディアでも活躍中。

アイアンショット「ダフリ」の直し方

アイアンショットのダフリの原因

▼右に体重が残って上体が傾くことで球より手前にヘッドが落ちる

▼右に残る人はこんな形になっている

右に体重が残りやすい人は、バックスイングで右足に乗り切れずに左足に残り、逆にフォローで右に乗った状態になるパターンも。クラブの動きではなく、体重位置を意識することが解決への近道だ。

アイアンショットのダフリの直し方

「ステップ振り」で“確実に左に乗る感覚”をつかもう!

よくあるアイアンのミスの中でも、地ベタから打つクラブならではの最大の悩みがダフリ。どうしても球を上げようとして体重が残って、手前の芝を叩きがち……。だが、強制的に左に乗って、その状態で打つ感覚をつかめばすぐ直る!

バックスイングでは右足1本に、フォローでは左足1本に乗る「ステップ振り」を繰り返すことで、確実に左に乗って振る理想的な体重移動をマスターできる。

体重が右に残ることなく左足に乗って振り抜くことができれば、上体が傾かずにクラブがしっかり上から下りてくる。この理想的なダウンブロー軌道が生まれることで、ダフることなく球をクリーンヒットすることが可能に。

距離がガクッと落ちるダフリは最も手痛いミスです。ダフる時は右に体重が残っている状態なので、バックスイングで右足に、フォローで左足に乗る「ステップ振り」で、強制的に左に乗る感覚をつかむことが大切です。ちょっとした待ち時間に試すだけで理想の体重移動がわかり、しっかりと上から打てるようになるはずです。

アイアンショット「トップ」の直し方

アイアンショットのトップの原因

▼体が伸びてヘッドが地面に届かず、球の上っ面を叩いてしまう

アイアンショットのトップの直し方

「腹筋」に力を込めて、前傾を保って振ろう!

▲(左)腹筋が締まると体が浮きにくい。(右)腹筋に締まりがないと体が浮きやすい。

トップは球が曲がりにくく距離も出るので結果オーライというケースも多いですが、できれば綺麗に飛ばしたいもの。体が伸び上がって球の上っ面を叩くのが原因ですから、前傾を保つ努力をすればOK。それには、漠然と上体に意識を向けるのではなく腹筋に力を込めるのがオススメです。キュッと引っ込める意識が◎!

アイアンショット「スライス」の直し方

アイアンショットのスライスの原因

▼左ワキが開くことでリスト(手首)が返らず、フェースも開いたまま当たってしまう

アイアンショットのスライスの直し方

「L字素振り」で理想のリストターンをチェック!

スライスするのはインパクト時にフェースが開いている証拠で、この症状を招くもっとも典型的なミスが、上体がガチガチにリキんで左ワキが開き、リストターンができないケース。そんな時はL字素振りで手首の返しを見直すのが◎!

インパクト付近で無理に手首を返そうとするのではなく、体の横でL字を作るだけで、自然と過不足ない理想的なリストターンがマスターできる。

L字素振りで正しいリストターンが身に付けば、腰の高さですでに右手が上にくる。慣れてきたらチェックしてみよう。

体の横でクラブを立ててL字を作るのが理想だが、最初は意図的に左に振ってみると手首が返る動きを体感しやすい。

力なく球が右にふけてグリーン手前のバンカーや池に。ショックですよね。スライスはフェースが開いて当たっている証拠で、フェースを閉じるにはリストターンが不可欠です。こういうときは体の左右でL字を作る素振りで腕の動きを確認しましょう。あえて手首を意識しなくても自然と正しい“返し”をマスターできます。

アイアンショット「ヒッカケ」の直し方

アイアンショットのヒッカケの原因

▼体が止まることで手打ちになってフェースが必要以上に返ってヒッカケてしまう

アイアンショットのヒッカケの直し方

打ったら“一歩前”で体の止まりを防ごう!

スライスが出たかと思えば、突然ヒッカケのミスを連発することも。それはライが悪かったり疲れてきたりして、体が止まって手だけで振り抜いているから。「打ち終わったら一歩前へ踏み出す」意識で、下半身をしっかり使えば大丈夫!

アイアンでひっかかり始めたら下半身が止まっている可能性が大!打ち終わってから歩き出すくらいのイメージで、下半身を積極的に動かす意識を持とう。

後半疲れてきたり、大事にいこうとしすぎるあまり、下半身が止まって手打ちになるのがヒッカケの原因。練習場ではほとんど出ない、コースならではのミスかもしれません。こういうときは、右足を踏み出しながら振り抜くのがオススメです。体が止まることなくスムーズに振り抜けてビシッと真っすぐ飛ばせるはずです。

アイアンショット「5Iと7Iの距離が同じ」の直し方

アイアンショット「5Iと7Iの距離が変わらない」の原因

▼長くなると上げようとしてロフトが寝て結局7番と同じロフトになってしまう

アイアンショット「5Iと7Iの距離が変わらない」の直し方

7番の長さで握って構え、7番のつもりで楽に打てばOK!

7番くらいまでは番手なりの距離を打てるのに、5番や6番になると思うようにいかない人も多いはず。それは「飛ばそう、上げよう」とする意識が邪魔して様々なミスを誘発するから。短く持って7番のつもりで打ってみよう!

5番を持っても7番アイアンの長さと想定して、短めに握るのが楽に振るコツ。

クラブは1番手長くなると0.5インチずつ長くなり、2番手上がると1インチ(2.54センチ)変わる。このくらいグリップエンドを余らせて握ろう。

クラブを短く握るとそのぶん飛距離が落ちそうだが、コンタクトしやすくなるぶんミート率が上がり番手なりの距離を打てるという。球を上げる意識を捨てて振り抜こう。

長いクラブになると飛ばなくなるのは、ロフトがないぶん球を上げようとする動作が無意識に入ってしまうから。対処法は簡単!7番と同じ場所で握って、7番のつもりで気楽に振るだけ。短く持ってもコンタクトしやすくて当たりが良くなるぶんしっかり5番の距離を打てるようになるので、ぜひ試してみてください。

アイアンショット「5大ミス」の直し方まとめ

アイアンの「ダフリ」に悩む人は…
「左足1本」に乗るイメージでしっかり体重を移動させて!(参考:7カット目)

アイアンの「トップ」に悩む人は…
「腹筋」に力を込めて、上体の伸び上がりをストップ!(参考:5カット目)

アイアンの「スライス」に悩む人は…
「フォローのL字」を意識してしっかりリストターンして!(参考:8カット目)

アイアンの「ヒッカケ」に悩む人は…
「1歩出す」つもりで体を回して振り抜いて!(参考:9カット目)

アイアンの「5Iと7Iの距離が同じ」に悩む人は…
「短く持って」7番のつもりで気楽に打ってみて!(参考:1カット目)

GOLF TODAY本誌 No.554 153〜159ページより