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ゴルフQ&A|肝心な場面のアプローチでシャンクしてしまう…解消するには?【岡部プロ】

2019/06/21 ゴルフサプリ編集部

アマチュアゴルファーのお悩みにティーチングプロがお答えする「ゴルフQ&A」のコーナー。今回は、肝心な場面のアプローチでシャンクしてしまう悩みを解消する方法や練習方法を、ティーチングプロの岡部建一郎プロにアドバイスしてもらいました。アイアンのシャンクでお悩みのゴルファーは、是非ご参考ください。

アプローチのアイアンショットでシャンクしてしまうのを解消する方法は?

相談者 男性 / 42歳 / ゴルフ歴6年 / スコア95
使用アイアン ナイキ VR PRO コンボ アイアン(7本セット)[プロジェクトX ライフル スチールシャフト 日本仕様(カスタムモデル)5.5]

このアイアンを選んだ理由
前からこのアイアンセットを探しており、ネットで安く売っていたのを見つけたので購入しました。マッスルバックなので難しいかと思っていましたが、実際に使ってみるとそれほど難しくなく、弾道も高くよく止まります。ストレートネックで構えやすく、デザインもカッコ良くて打感も最高です。

プロジェクトXは初めてでしたが、1ヶ月ほどで違和感はなくなりました。私感ですが、ダイナミックゴールドより振りやすい印象です。

練習ではうまくいくのに、コースに出るとシャンクしてしまいます。

練習場ではあまり出ないのに、コースではシャンクを頻発してしまいます。苦手な距離、特に短い距離のアプローチで出やすいようです。ティショットもセカンドショットも良いのにアプローチでシャンクしてしまい、ボギーやダボ決定になると、とても落胆してしまいます。

原因としては、体が開いてしまうことが関係しているのではないかと考えています。「練習場では滅多に出ないのに」と悩んでいると、同伴者から、頭がボールを追っているとの指摘を受けたことがあります。グリーンに乗せたいという思いが強すぎて、インパクト前から体が飛球線方向を向いてしまい、その結果、頭が動いて上体の前傾が崩れ、体が開いてシャンクしてしまうのではないか、と分析しています。

また、精神的に弱いところがあり、自分の苦手な距離や緊張感のあるショットを打つ時にスイングがおかしくなり、よくシャンクしてしまう気がします。シャンクが出てしまうと、またシャンクしてしまうのではないかという考えにとらわれてしまい、普段のアイアンショットができなくなってしまいます。

アイアンの打ち方(スイング)
かかと重心になってしまうので、重心位置を拇指球に乗せる意識で、ボールと体の距離を一定に保つようにしています。スイングでは、アドレスで作った前傾姿勢を維持し、インパクト後に頭を残して上体が起き上がってしまわないように心掛けています。

現在のアイアンの練習方法
気持ちが先行しがちだと自覚しているので、ボールの行方を追わないように意識しています。これが、簡単なようで難しいです。

ボールを見ると気になってしまうので、自分の右足を見るようにして、頭を残しつつ前傾姿勢を維持してスイングするイメージで練習しています。最初はアウトサイドイン軌道のスイングをインサイドイン軌道のスイングにするために始めましたが、シャンク対策にもなると思い続けています。練習場では、友人に頭が動いていないかチェックしてもらいながら練習をしています。

岡部建一郎プロへの相談
シャンクの原因はいくつかあると思いますが、そのうちのどれが原因で自分はシャンクしてしまっているのかわからないことがあります。

アプローチでシャンクしてしまう明確な原因と、その対処方法はありますか?また、ラウンド中にシャンクしてしまった時の対処法やメンタルの立て直し方もお聞かせいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

今回のお悩みには岡部建一郎プロが即断回答!!

岡部建一郎(おかべけんいちろう)
1970年9月4日生まれ。30歳でNGFティーチングプロ資格を取得。ドラコン国内記録431ヤードの記録保持者。「飛ばしのプロ」としてラフサイドゴルフアカデミー御徒町校にて飛距離アップを目指すゴルファーの指導にあたるほか、テレビ・雑誌など、様々なメディアでレッスンを展開している。ドラコン選手として全国のドラコン大会で活躍中!

ラフサイドゴルフアカデミー御徒町店

岡部建一郎プロのアドバイス「ボールを打ち込もうとせずに、スイングに集中してみましょう」

シャンクの原因は「打ち込み」と「フェースの開閉」です

シャンクの主な原因は2つあります。1つ目は「ボールを打ち込もうとすること」、2つ目は「手首を返してフェースを開閉すること」です。

ご質問の方は、1つ目の原因「打ち込み」が当てはまるのではないかと思います。特に、苦手な距離や緊張感のあるショット、アプローチでのシャンクは「ボールを狙って当てる」という意識が強すぎて打ち込んでいる場合に起こりやすいです。

「打ち込み」がシャンクしてしまう理由

通常、スイングの軌道が正しく円を描いていれば、アイアンのヘッドはアドレスした時のボールの位置に帰ってきます。そしてインパクトを迎え、スイングの遠心力によってボールが飛びます。

ところが、飛距離をコントロールしようとスイングの動きを止めたり、腕を使って打ち込もうとしたりして、円の軌道から外れると、遠心力から解き放たれたアイアンが斜め前に出てしまいます。当然ネックに当たりシャンクになってしまいます。

スイングの軌道からアイアンを解き放つとクラブが前に出てしまう

■シャンクになってしまうスイング


  • 腕を使ってボールを打ち込もうとすると腰の回転が止まってしまう(画像3)
  • 円の軌道からアイアンが外れ、遠心力でクラブが前に出てしまう(画像5)
  • アイアンが斜め前に出てネックに当たりシャンクしてしまう(画像6)

スイングは体の回転で、コントロールはスイング幅で

解決方法としては、「打つ」というよりも「体を回転させる」という意識でスイングしましょう。真円の軌道の途中でボールを捉える感覚です。ご質問の方は、体が開くことが原因ではと分析されていますが、実はあまり関係ありません。スイングは体を開かないと回らないからです。どんな意識でスイングすれば良いかを後にご紹介します。

コントロールショットは、スイングの幅によって振り子の原理でヘッドスピードを変え、それによりインパクトの強さが変わることで調整します。狙おうという気持ちが強いほど、インパクト前にスイング速度が速くなったり遅くなったりしてしまいがちです。スイング幅は小さいのに、打ち込もうとしてインパクトが強すぎてシャンクしていることも考えられます。

ご自身でフルショットやハーフショットなど、スイングの幅なりのヘッドスピード、インパクトの強さを意識したスイングを身に付けると、アプローチでシャンクなどのミスも出にくくなります。

ボール手前でのフェースの開閉もシャンクの原因に

2つ目の原因は、ボールの手前で手首を返してロールすること、つまりフェースの開閉を行うことです。

ボールの手前で手首を返してロールさせた時に両肩を支点に腕が回ります。体の構造上、体を回しながら腕を振ることはできないので、腕を振ろうとすると体の回転が止まってしまい、左側に回らなくなります。左肩が詰まった状態で手首を返すことで、左肩の回転が止まり、抜け場を失った腕とアイアンが前に出てしまいシャンクします。

この場合、フェースの開閉をしないことが得策です。スクエアで打つことが一番いいですね。フェースの開閉を使う場合は、手首を返すポイントを遅らせて、ボールのある位置でうまく返さないとシャンクがなくならないでしょう。

ボールは狙うのではなく、体の回転の目印にする

右足を見るようにして、頭を残すことを意識するのは良い練習方法です。より良い方法は、体が回転しているかどうかの目印として、ボールを見ることです。

「スイングしている最中も、アドレスしてボールを見た時と同じ目線でボールが見えているか」を意識しましょう。距離も左右も上下も全部同じ見え方であるかどうかです。首の付け根を中心として体が時計のように回り、毎回同じ軌道であることが大切ですから、ボールの見え方が変わっている時は、体の中心軸がぶれています。

これを意識すると、中心軸がぶれないので体が回転しやすくなります。狙う対象としてではなくボールを見られるようになり、前傾の角度も保ちやすくなります。

綺麗な円を描くようにスイングし、ボールを回転の目印として見る

スイングに集中してメンタルを立て直す!

コースでは、うまく打とう、みんなが見ている、池があるなど、余計なことを考えずに、スイングに集中しましょう。軸を中心に、胸の向きを右に向けて、左に向けてというイメージで回転して綺麗な真円を描くことを意識します。同時に、手で打とうとしないことも意識してみてください。体が回れば、手は勝手についてきます。

中級者の方になると、過去のミスの記憶が去来することがあると思います。なかなか難しいですが、そういう時も、ミスに意識がいかないようトレーニングしてみてください。ミスをしてしまっても、いつもの練習とどこが違ったのかを自分で診断すれば、反省もでき、さらにスイングに対する集中度が増します。

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