葭葉ルミが一目惚れで“即・実戦投入”!!「オノフのやさしさ感じるマッスルバック」
クラブ契約フリーの葭葉ルミがパター以外、ぜ〜んぶオノフに変えちゃった!
2016年に初優勝を挙げた翌年17年からクラブ契約フリーとなって、様々なクラブを使用してきた女子プロ界きっての飛ばし屋・葭葉ルミ(富士住建)。そんな彼女のキャディバッグを覗いてみたら、なんとメーカーが統一されているではないか! 使用するクラブには、並々ならぬこだわりを持つ飛ばし屋のセッティング。これは、世のおじさまたちにとって、良い参考になるのではないだろうかということで、さっそく取材をさせてもらった。
葭葉ルミ(以下葭葉)が、グローブライドの「オノフ KURO」のドライバーとウッドを使い始めたのが、約1ヶ月前のこと。 10月11日〜13日に開催された「スタンレーレディスゴルフトーナメント」の練習日に試し、そのまま実戦投入したのだ。その翌週に聞いた葭葉の「オノフ ドライバー KURO」(シャフトはクレイジー)に対する第1印象は、こうだ。
「ヘッドが“けっこう大きくなったなー”と思ったんですけど、自分好みの顔だったんで、すんなり構えられました。それと、今までのKUROの打感と違って、少し甲高い感じなんだけど気にならなくて。それに、キャリーがすごく出るんで。私はランが出るよりも、キャリーが出てくれた方がうれしいので、そこがすごく良いと思いました」(葭葉)
「難しさを感じさせない見た目に一目惚れ」
三菱電機レディスの会場で「パター以外、オノフです」(葭葉ルミ)
それから間もなく「樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント」で、パター以外すべてのクラブをオノフにチェンジ。アイアンは「LABOSPEC MB-247D」、5番アイアンからPWまで6本を入れている。
そして、ウェッジには「GRAVITY CONTROL」の50度、52度、58度の3本をチョイス。ウェッジは特に気に入っており、打感と操作性に惹かれたという。
アイアンをチェンジした理由を尋ねてみると、
「試合の前に一緒にラウンドしていた選手が使用していたのが、このアイアンだったんですけど、球筋とか見ていてなんか良さそう! と最初に思ったのがキッカケですね。すぐにグローブライドさんに頼んで自分仕様に組んでもらったら、イメージ通りの球が出たので、練習ラウンドで使用したかも覚えていないくらい、すぐに実戦投入しました」(葭葉)
これは、なかなかプロの世界では聞かない話だ。練習ラウンドで使い込まないまま、実戦で使用してしまうほど気に入ったのは、どういった理由からなのだろう。
「ドライバーもウッドも変えた時に感じたのが、球がとても高いこと。球が高く上がるほど、滞空時間は長くなるので、飛距離は確実に伸びるんです。アイアンを最初に打った時も球が高くて、これが理想の球だなと思い、即投入しました」(葭葉)
やさしくなった「オノフ ドライバー KURO」との出会いがきっかけで、パター以外すべてオノフに。
なるほど。自分がイメージする弾道に近かったのが決め手ということか。しかし、素朴な疑問がここでひとつ浮かんだ。球が上がると言っても葭葉のアイアンは、アマチュアゴルファーにとっては“難しい”とされるマッスルバックアイアンだ。
個人的には、マッスルバックアイアンを使用するというのは、問答無用でカッコイイものがあるし、上級者っぽい雰囲気を出せる。だが、球は上がりにくく、かなり難しいという印象を持っているのも事実。
この疑問を葭葉にぶつけてみると
「構えると、むしろやさしさを感じられるクラブ(顔)ですよ。マッスルバックなんですけど、マッスルバックの難しさを感じさせない見た目。打感もとても柔らかいし、なんと言ってもインパクト後の抜けが良いんです」(葭葉)
マッスルバック=難しい。この考え方は、すでに古いということか(ワタシ、まだ20代なのに)。そして、葭葉が魅了したオノフの「LABOSPEC MB-247D」は、マッスルバックでありながら、見た目にやさしく、球が上がり、それでいてマッスルバック特有のすぐれた操作性と抜けの良さを持っているということになる。葭葉の言葉を信じるのであれば“アベレージゴルファーのおじさま方”にとっても実用的なマッスルバックということなのだろう。
これは……ぜひともワタシも使ってみたい(カッコつけたい)!
取材・ 文:岩崎愛里
写真:相田克己