ゴルフのメンタルに強くなるコツを北野正之が伝授【VOL.7】
「ゴルフはメンタルのスポーツ」とよくいわれるように、技術はちゃんと備わっていても、心理面のコントロールがうまくいかないとスコアがまとまりにくい。どうすればメンタルに強くなれるのだろうか。ゴルファーたちの悩みを北野正之プロが解消!
北野正之
(きたの・まさゆき)
1966年5月18日生まれ。93年プロ入り。松原ゴルフガーデン(埼玉県草加市)やサザンヤードCC(茨城県水戸市)などで多くのアマチュアをレッスン。
Q「番手選びで迷い、失敗して
ガッカリの連続です」
A「トライしたいことを実行し、
失敗を“成仏”させましょう!」
失敗の経験を「成仏」させて
その選択肢を捨てるといい
クラブの番手選びやコース攻略法で迷ってしまうことは誰でもよくあること。良かれと思ったほうを選択した結果、失敗したらガッカリしますよね。
でも失敗したことに対して、いつまでもクヨクヨするのはやめましょう。大事なのは失敗の経験を「成仏」させることです。成仏というと大げさに思うかもしれませんが、ここでは煩悩を解脱し、悟りを開くことと考えてください。
悩んだ末にこの方法を選択した。ダメだったらガッカリしますが、この時点でもうその選択肢はなくなります。つまり、気持ちの上で整理しやすいのです。
気になっていることは
そのままにしないで実行に移そう
ところが多くのゴルファーは、本当はできるかもしれないのに不安や恐怖心からやらず仕舞いで悶々としながらプレーしています。
グリーンまで200ヤードの池越えの場面で、3番ウッドで狙いたいけどいつも手前に刻んでばかりではストレスも溜まりますし、自分の本当の技量を把握できないままです。
たとえば会社までの途中の道に新しい店がオープンしたとします。「どんな店なのかな?」と思い込んだら、この店に行って見ない限り、いつまでも気になるでしょう。一度入れば、「あっ、こういう店なんだな」とわかります。
自分の感想の良し悪しは別にして、気になっていることをそのままにしておかないことが、ゴルフではとても大事です。
経験値をどんどん積めば
クラブ選択などの迷いがなくなる
大半のゴルファーは経験値が少ないのに、選択肢は多いという状態のままでいます。気になっていることの答えを得て、一つの経験として済ませればいいのですが、済ませないでいることが沢山残っていて、それが迷いを生むのです。
できもしないことを強行するのは良くありませんが、自分でやりたいと思ったことは一度やってみるべきだと思います。うまくいけば自分のできることとして自信が生まれますし、失敗したら成仏です。
それを繰り返し、経験を積んでいくうちに自分のできることとできないことが明確に色分けされて、クラブ選択やコース攻略法の迷いがなくなってきます。
〈まとめ〉
・やってみたいと思うことはトライしてみよう
・失敗も貴重な経験として、その失敗は成仏させる
・できることとできないことの見極めが大切
撮影トーナメント/2019年 LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ・2019第38回大王製紙エリエールレディスオープン
取材・文/三代 崇 写真撮影/相田克己、圓岡紀夫 協力/サザンヤードCC
【シリーズ一覧】
●VOL.1:感情のコントロールがうまくできません。どうすればいい?
●VOL.2:ミスを次のホールまで引きずってしまうのですが…
●VOL.3:バンカーショットでいつも失敗ばかり。どうすれば?
●VOL.4:ミスショットが続くと、すぐにキレてしまいます
●VOL.5:バンカーショットでいつも失敗ばかり。どうすれば?
●VOL.6:プレー中に助言を受けるとボロボロになってしまいます
●VOL.7:番手選びで迷い、失敗してガッカリの連続です
●VOL.8:ナイスショットの後にミスが出てしまうのはナゼ?
●VOL.9:球が曲がると次のショットも曲がりそうで怖くなります
●VOL.10:集中力が18ホール持たず、突然ミスが出てしまいます
●VOL.11:ネガティブな思考が抜けず、自分に自信が持てません
●VOL.12:待ち時間のあるときはイライラしてしまうのですが…
●VOL.13:好・不調の波が激しいです。対処法を教えてください