ゴルフのメンタルに強くなるコツを北野正之が伝授【VOL.5】
「ゴルフはメンタルのスポーツ」とよくいわれるように、技術はちゃんと備わっていても、心理面のコントロールがうまくいかないとスコアがまとまりにくい。どうすればメンタルに強くなれるのだろうか。ゴルファーたちの悩みを北野正之プロが解消!
北野正之
(きたの・まさゆき)
1966年5月18日生まれ。93年プロ入り。松原ゴルフガーデン(埼玉県草加市)やサザンヤードCC(茨城県水戸市)などで多くのアマチュアをレッスン。
Q「朝イチのティショットで
緊張しすぎてミスがよく出ます」
A「緊張したときは他人の緊張を
和らげてあげましょう!」
多くのゴルファーは緊張をほどく作業に
エネルギーを費やしすぎている
朝一番のスタートホール。前の組がスタートし、いよいよ自分たちの番となったときは誰でも緊張するものです。
順番を待つ間に足がすくんでしまうほど体がガチガチになってしまい、いきなり右に曲げてOB。そんな苦い経験をお持ちのゴルファーは多いでしょう。
でも、緊張が悪いわけではありません。緊張しすぎてしまいやすい人は何とか緊張をほどこうとしますが、緊張するあまりに本来やるべきことが疎かになってしまうのが問題なのです。
こうした場面であなたは深呼吸したり素振りを繰り返したりで、緊張をほどくための作業にかなりのエネルギーを費やしていませんか?
これから打とうするショットに
集中すれば緊張が自然に和らいでくる
ところが「緊張するのは当たり前」と思っているプロたちは、緊張をほどく作業にほとんどエネルギーを費やしません。
緊張を放っておいて、風を見るとかホールの状況をくまなく観察して絶対に打ってはいけない場所を見極めるなど、これから打とうとするショットに気持ちを集中させているのです。
自分のルーティンワークを確立し、それを実行すれば緊張が和らいできますし、「ほどよい緊張」の持続でグッドショットの確率がぐっと上がります。
逆に緊張感がゼロですと集中力を保てず、気持ちが緩んでしまいますから良くありません。
緊張と向き合って、どう対処していくかがカギとなるのです。
体がコチコチになったら同伴ゴルファーに
「緊張しても当然だね」と声をかけてみよう
私が皆さんにオススメしたい取っておきの方法は、他人の緊張を和らげてあげること。アマチュアの方々のラウンドレッスンでよく話すのですが、自分が緊張しているときは他人も緊張しているはずです。
自分の心臓がバクバクしていたら、「朝一番は緊張して当たり前だよね」とか「緊張したっていいよね」などと声をかけてあげると、不思議なくらいリラックスできるものです。
これはメンタルを上手にコントロールするテクニックですし、グッドショットの確率アップの効果も高いですからぜひ試してみてください。
〈まとめ〉
・プレッシャーを和らげる作業に無駄な時間をかけない
・どんなショットを打ちたいかのイメージづくりをする
・他人への声がけは緊張をほどく効果が高い
取材・文/三代 崇 協力/サザンヤードCC
【シリーズ一覧】
●VOL.1:感情のコントロールがうまくできません。どうすればいい?
●VOL.2:ミスを次のホールまで引きずってしまうのですが…
●VOL.3:バンカーショットでいつも失敗ばかり。どうすれば?
●VOL.4:ミスショットが続くと、すぐにキレてしまいます
●VOL.5:バンカーショットでいつも失敗ばかり。どうすれば?
●VOL.6:プレー中に助言を受けるとボロボロになってしまいます
●VOL.7:番手選びで迷い、失敗してガッカリの連続です
●VOL.8:ナイスショットの後にミスが出てしまうのはナゼ?
●VOL.9:球が曲がると次のショットも曲がりそうで怖くなります
●VOL.10:集中力が18ホール持たず、突然ミスが出てしまいます
●VOL.11:ネガティブな思考が抜けず、自分に自信が持てません
●VOL.12:待ち時間のあるときはイライラしてしまうのですが…
●VOL.13:好・不調の波が激しいです。対処法を教えてください
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・スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル理論編 VOL.1
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