「フォーティーン IF700 FORGED」デビュー｜かつてない中空鍛造アイアンの秘密に迫る！ 第2章

IF-700 FORGEDの造形美は見るものを魅了する

2020年4月17日に発売されるフォーティーンの「IF-700 FORGED」は、中空鍛造アイアンと名付けられた次世代型のフォージドアイアンだ。中空構造であるにも関わらず、外見は通常のキャビティアイアンと変わらない伝統的な美しさを持ったモデル。それは「クラブは美しくなければならない」というフォーティーンのこだわりがあるからこそ。フォーティーンの創業者である今は亡きクラブデザイナーの竹林隆光氏が、こだわり続けた部分でもあり、それは現代のクラブ作りにも受け継がれている。

見た目の美しさ、構えやすさにもこだわったからこそ生まれた新構造

「IF-700 FORGED」の形状を見て、中空アイアンと思う人はほとんどいないのではないだろうか？　それは「クラブは美しくなければならない」という創業者、故・竹林氏のこだわりを守り続けて、クラブ製作を行っているから。伝統的な美しさを崩さずにいかに機能を出すか、その答えが、新構造の採用だ。

中空構造の反発性能と、キャビティ構造の寛容性、2つのメリットを併せ持つハイパーキャビティ構造で「飛距離」「寛容性」「美しさ」の3つを融合した次世代アイアン。

具体的な内部構造などについては、次章で詳しく紹介するが、やはり目を引くのはその美しいフォルムだ。

歴代のフォーティーンの中空アイアンたち。

今まで中空構造というとヘッド高さを低くした、いわゆるシャロー形状にしたものが多く、なるべくシャープに見えるような工夫を取り入れてはいた。だが、それでもそのポッテリとした形状に違和感を持つプレーヤーも多く、特に軟鉄鍛造のアイアンを使い続けているプレーヤーたちには、なかなか受け入れられなかった。

「IF-700 FORGED」はそういったプレーヤーにも受け入れられる形状を目指して、開発され、通常の軟鉄鍛造モデルと変わりない外観を実現させている。

今もスタッフたちの中に息づく竹林イズム

フォーティーンらしい…そう言われることを良しとしなかったという竹林氏。その理由は、外観的には伝統的な形状で美しいクラブではあるけれど、その中身は常に革新的であるべきだ。だから、フォーティーンスタンダードは存在しない、常に新しい挑戦をし続けるべきだということを重視していたからだ。

「竹林さんは、ああしなさい、こうしなさいという指示は一切出しませんでした。ミーティングでも、強く自分の意見を押し付けるということは一切なく「ちょっと、こっちのほうがいいよね～」と、柔らかく先導してくれた。そういうイメージです。気がつくと、みんな、同じ方向を向いていた印象ですね」と話すのは、マーケティング担当の池田純氏。入社から18年間フォーティーンに身を置き、竹林氏の思いをずっと肌で感じていた。

どうすれば性能を高められるのか、どうすれば美しく見えるのか、作り手というよりは、常にゴルファーとしての目線で、製品開発に携わってきた竹林氏。その思いは、現在の社員たちにも受け継がれ、どうすれば、ゴルファーたちが喜ぶ製品が作れるのかを日々追いかけている。

こだわりのクラブづくりはすべてのゴルファーのために

フォーティーンのクラブは、多くのプロが使っていたことから「プロ御用達の難しいクラブ」という印象が強いのだが、実際にはそうではない。プロのようなテクニックや、パワーがないアマチュアプレーヤーのために開発されているのである。それぞれのプレーヤーにとってのやさしさを搭載した扱いやすいクラブ、それは竹林氏が遺したメッセージ「道具でできることは道具ですませる」ということにつながる。

また、フォーティーンのクラブづくりでは、常にターゲットをはっきりさせ、誰に向けたクラブなのかを考えてから開発されている。誰にでも合うクラブは存在しない、ターゲットプレーヤーにとっての優れた機能を搭載することを常に意識している。

では、今回発売される「IF-700 FORGED」のターゲットはどんなプレーヤーなのか、次回はその部分にスポットを当てるとともに、詳しい構造や機能面について解説したい。