稲見萌寧のアイアンショットの秘密は“体でフェースコントロール”
アイアンショットはシンプルイズベスト 高い精度を求めるなら決め手はコレ!
昨年のJLPGAツアーで歴代最高の78.21%というパーオン記録を樹立し、さらには初優勝、初シードも獲得した稲見萌寧。そのパーオン率の高さとアイアンショットのキレの良さには注目が集まっている。ゴルフを始めた時からアイアンショットが得意だと語る彼女のアイアンショットにはどんなヒミツがあるのか、特別に教えてもらった!
稲見萌寧
いなみ・もね(都築電気)
1999年7月29日生まれ。東京都出身。2018年プロテスト合格。昨年は10代ラストデイとなった「センチュリー21レディスゴルフトーナメント」で見事初優勝。今後も活躍が期待される注目の若手の1人だ。
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お腹に力を入れずに ただ、凹ますだけ!
小手先に頼らない!フェースを思い通りに動かすには
平らなライからのアイアンショット
切り返しからフェースの向きが変わらないように意識しよう。そのためには小手先の動きではなく体でフェースコントロールすることがポイントだ。
ミスを誘発する動きをスイングに入れない
体と手元を一体化して、フェースをコントロール
私がアイアンで最も大事にしていることは、フェースコントロールです。フェースはトップからなるべく開閉しないのと、右足から左足までの間は平行に動くことを意識しています。なぜならばフェースを開閉させてしまったり極端なダウンブローを意識してしまうと、スイングの再現性が低くなってしまいショットの精度が落ちてしまうからです。
そして、フェースをコントロールするのは手先ではなく体が主体。よく、体幹を意識させるのに腹筋に力を入れると言いますが、そうすると全身に力を入れがちになってしまい、スムーズなスイングができません。なので私はお腹をただ凹ませたままスイングすることを心がけています。お腹を凹ませたまま体を回転させるイメージを持つことで、体と一緒に手元も動いてくれるので、フェースを意識しなくても自然に体でフェースコントロールができるようになるのです。
アイアン以外でも体でフェースコントロールするために、常にお腹を凹ますことを意識します。でもスコアメイクする中で、最も精度が必要なのがアイアンショットなので、アイアンショットではより意識しています。
スピンをかけようとしないこと
グリップエンドは常に左股関節に向ける
勝手に手が降りてくるから自然に体で回せる
左足下がりのアイアンショット
体でフェースターンを意識するのは同じ!体が伸び上がらないためにヒザの高さを変えないこと!
傾斜でも体でフェースコントロールしてフェースの開閉を抑える
傾斜でも体でフェースコントロールは変わらない
左足下がりの傾斜の場合でも、平らなライからのアイアンショット同様に体でフェースコントロールする意識は変わりません。ただ、傾斜がプラスされることによって、体のブレが大きくなってしまっては元も子もありません。
私が傾斜で意識することは、まずヒザの高さを変えないようにして、体の上下の動きをなくすこと。上半身を起き上がらせないように意識してしまうと体に力が入ってしまいます。前述でもお話ししたように、体に力が入ってしまうと小手先でフェースをコントロールしようとする動きが出てしまうので、ヘッド軌道もブレてしまいます。なので私はヒザの高さを変えないように意識することで、体の軸を保ち、精度の高いアイアンショットが打てるように気をつけています。
傾斜での注意点|アドレスでの重心を最後まで変えないこと
パーオン率ナンバー1を獲得した稲見萌寧の練習法
フェースを開閉させずに打つ意識をつける!
家の中でもできるので、ぜひ試してみてくださいね
取材協力/北谷津ゴルフガーデン
GOLF TODAY本誌 No.577 48〜53ページより