[2021年1月の海外ツアーを徹底分析!]PGAツアー21年 新ギア速報
PGA TOUR NEW GEAR REPORT 2021
(左)ハワイ2連戦に出場した松山英樹。ドライバーは昨年から引き続き『スリクソンZX5』を使用していた。
2021年のPGAツアーはハワイシリーズで華々しく開幕!この時期は、発売前の注目クラブをトップ選手が使いはじめることでも話題になるが、今年の新ギアの評判は?
GOLF TODAY本誌 No.585 81〜85ページより
PGAツアー NEW CLUB
SIM2 vs新エピック 選手の評価が高いのは?
1月7日に開幕した21年の初戦「セントリー・トーナメントオブチャンピオンズ」で話題になったのは、正式発表前だったテーラーメイドの『SIM2』とキャロウェイの『新エピック』。この試合はトップ選手しか出場できない試合になっているが、まずは世界ランク1位のダスティン・ジョンソンがドライバーと3番ウッドで『SIM2』を使用。このクラブについてダスティンは、
「私は常に、より飛距離が出て、より正確なドライバーを探しているが、これはとても気に入っているよ!見た目も最高で、打感も良い」
一方、世界ランク2位のジョン・ラームは開幕直前にキャロウェイとの用品契約を発表。この試合ではドライバーで『エピックスピードプロト』を使用し、パター以外の13本がキャロウェイのセッティグ。ラームは今回の契約について、「大学時代、私はキャロウェイのクラブを使っていましたし、今回は新しいキャロウェイのクラブを使って初めてラウンドしたとき、いきなり『59』が出ました。テスト段階から本当に素晴らしい性能でした」ちなみに初戦の結果はラームが20アンダーの7位タイで、ジョンソンが18アンダーの11位とニューギアでまずまずのスタートをきった。
第2戦の「ソニーオープン」には日本からも石川遼と金谷拓実が出場。石川遼は、その試合から『エピックMAXLS』を使用。こちらは、新『エピック』シリーズの中で最も低スピンタイプだが、初日から352ヤードのビッグドライブを計測し手応えも上々の様子。石川遼は、「前作よりもスピンが抑えられていて、初速が上がって飛距離も伸びていました。顔も良くて使いやすいです」
『SIM2』も新『エピック』も両メーカーのトップ選手が新年初戦から使うほど評価が高い。昨年以上に完成度が高そうだ。
【TaylorMade】SIM2 Series
SIM2
SPEC
ヘッド体積/460㎤
ロフト角/9度、10.5度
長さ/45.75インチ、45.25インチ
シャフト/テンセイ シルバー TM50など
価格/7万6000円+税〜
SIM2 MAX
SPEC
ヘッド体積/460㎤
ロフト角/9度、10.5度、12度
長さ/45.75インチ、45.25インチ
シャフト/テンセイ ブルー TM50など
価格/7万6000円+税〜
SIM2 MAX D
SPEC
ヘッド体積/460㎤
ロフト角/9度、10.5度、12度
長さ/45.75インチ
シャフト/テンセイ ブルー TM50など
価格/7万6000円+税〜
Dustin Johnson ダスティン・ジョンソン
ロフト10.5度の『SIM2』を使用。
以前からロフト10度台のドライバーを使っていたダスティンは、今年の『SIM2』でもロフトは10.5度を選択。
Rory Mcilroy ローリー・マキロイ
ウッド系3本を『SIM2』に!
21年シーズンのマキロイは、ドライバー、3番ウッド、5番ウッドの3本を『SIM2』にスイッチ。新クラブでの初戦は3位タイと好成績をマークした。
Collin Morikawa コリン・モリカワ
メジャー王者は『MAX』を使用
PGAツアーでは『SIM2』を使う選手が多いなか、コリン・モリカワは慣性モーメントが大きい『SIMMAX』を選択。21年は2試合連続でトップ10入りと好調キープ。
【Callaway】EPIC Series
EPIC SPEED
SPEC
ヘッド体積/460㎤
ロフト角/9度、10.5度
長さ/45.75インチ、45.5インチ
シャフト/ディアマナ 50 for Callawayなど
価格/7万7000円+税
EPIC MAX
SPEC
ヘッド体積/460㎤
ロフト角/9度、10.5度、12度
長さ/45.75インチ
シャフト/ディアマナ 40 for Callaway
価格/7万7000円+税
EPIC MAX LS
SPEC
ヘッド体積/460㎤
ロフト角/9度、10.5度
長さ/45.75インチ、45.5インチ
シャフト/TENSEI55 for Callawayなど
価格/7万7000円+税
Ryo Ishikawa 石川遼
テスト段階から飛距離性能に満足!
テスト段階から石川遼は「ボールが前に前に飛ぶ勢いが強くて、前作より飛距離性能が明らかに上がっています」と語った。
Jon Rahm ジョン・ラーム
『エピックスピード』のプロトタイプ
ラームが試合で使ったドライバーは『エピックスピード』のプロトタイプ。
PGAツアー NEW BALL
PGAツアー使用率7割のNo.1ボールに新作登場 40人以上が新『プロV1』に!!
PGAツアーで7割を超える圧倒的な使用率№1を誇るタイトリストの『プロV1シリーズ』。今年2月には『プロV1シリーズ』の新モデルが発売される予定だが、実は1月のPGAツアーではすでに40名以上の選手が新『プロV1シリーズ』を使用していた。ジャスティン・トーマスは新モデルについて、
「新しい『プロV1x』は僕が求めていた少し高めの弾道を叶えてくれて、硬いグリーンやロングショットで正確にグリーンを狙える」
ボールの話題で言えば、前ページで紹介したジョン・ラームはクラブとともにボールもキャロウェイに。ボールについてラームは、
「クラブはもちろんだけど、キャロウェイのボールにはすごく感銘を受けました」
王者タイトリストの新ボールはもちろん、キャロウェイのボールに変更したラームの活躍にも注目が集まる。
【Titleist】プロV1シリーズ
プロV1
SPEC
構造/3ピース
ディンプル数/388
カバー/ウレタン・エラストマー
カラー/ホワイト、イエロー
価格/オープン
プロV1x
SPEC
構造/4ピース
ディンプル数/348
カバー/ウレタン・エラストマー
カラー/ホワイト、イエロー
価格/オープン
Justin Thomas ジャスティン・トーマス
PGAツアー NEW TOPICS
契約フリーのケプカはスリクソンアイアンを!デシャンボーは新1Wをテスト中か!?
【SRIXON】ZX7
ZX7
SPEC
素材/軟鉄(S20C)+タングステンニッケルウェイト
ロフト角/32度(7I)
シャフト/ダイナミックゴールドDSTなど
価格/10万8000円+税〜(6本セット・5〜9I、PW)
最近のPGAツアーは契約フリーの選手も増えていて、自由にクラブを選べる選手がどんなクラブを使うのかにも注目が集まっている。その中でも今年1月に話題になったのはメジャー4勝のブルックス・ケプカが、スリクソンのアイアンを使用したこと。ケプカは長年ミズノの『JPX900ツアー』や『JPX919』を使っていたが、今年1月の『ザ・アメリカンエキスプレス』では4番アイアンからPWまでを『スリクソンZX7』に変えて試合に出場していた。アイアンに関しては、かなり日本メーカーがお気に入りのようだ。
もう1つ、PGAツアーの現場で話題になっていたのはPGAツアー平均飛距離№1のブライソン・デシャンボーが新ドライバーのテストをしているという噂。それがコブラの『コブラRADスピード』。昨年、肉体改造により大幅な飛距離アップに成功したデシャンボーは新ドライバーでさらに飛距離を伸ばすかも!?
Brooks Koepka ブルックス・ケプカ
Bryson DeChambeau ブライソン・デシャンボー
取材トーナメント/セントリー・トーナメントオブチャンピオンズ
ソニーオープン ザ・アメリカンエキスプレス