泥が付いたボールを拾い上げて拭き、他の場所にプレースできるプリファード・ライ

雨の中でのプレーが多くなるこれからの季節。水たまりの中にボールがあったり、柔らかくなった地面の影響でボールに泥が付くなんてことはよくありますよね。
明らかに水の影響を受けるときは、「一時的な水」からの救済を受けることができますが、水たまりになっていなくても救済が受けられる、「プリファード・ライ」というローカルルールがあります。

ローカルルールということからも分かるように、正式なルールではなく、ゴルフ場やコンペの幹事さん、仲間うちによって決められた独自のルールで、プレー時間短縮やプレー環境への配慮を目的としたもの。

具体的には、悪天候の影響で、ジェネラルエリアがボールに泥が付きそうなほど酷い状態になっているとき、無罰で拾い上げて汚れを拭き取り、状態の良い場所にプレースしてプレーが再開できます。

プレースは基本的には6インチ以内となっていますが、コースの状態によって1クラブレングス以内となされる場合もあります。
どういう処置が可能かは芝のコンディションによって変わってくるので、スタート前に必ず確認しましょう。

なお、プリファード・ライの救済を受ける時には、ボールを拾い上げる前に必ずマークをすることを忘れないようにしましょう。

リフト・アンド・クリーンの場合は元の場所にリプレース

プリファード・ライとは別に、同じようにボールの泥を拭いて取り除くことができる「リフト・アンド・クリーン」という処置法があります。

これは、「ボールに泥が付着する可能性はあるけど、打つ場所を変えたり、ボールの位置を変えるほどコース状態は悪くない」というときに採用されるルール(これもローカルルール)です。

プリファード・ライとの大きな違いは、プリファード・ライが他の場所に移してプレースするのに対し、リフト・アンド・クリーンは元の場所に置いて(リプレース)プレーを再開するということ。

過去には、トーナメントでも、リフト・アンド・クリーンなのに、プリファード・ライだと思ってボールを違う場所に移してプレーをし、最終的にスコア誤記となって失格を宣告された選手もいます。同じような処置法ですが、間違うと大変なことになるので、これも事前にしっかり確認しましょう。

なお、プリファード・ライ同様、ボールを拾い上げるときは、かならずマークすることを忘れずに。

ゴルファーによっては、「あるがままにプレーするのがゴルフだ」と考え、プリファード・ライやリフト・アンド・クリーンを「良し」としない人もいるようです。しかしこれらのルールは、プレーヤーのためであると同時に、環境保全や進行のためでもあります。ぜひ活用できるところは活用するようにしてください。

真鍋雅彦
1957年、大阪生まれ。日本大学芸術学部卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。1986年に退社し、フリーライターとしてナンバー、週刊ベースボール、ラグビーマガジン、近代柔道などで執筆。
ゴルフは、1986年からALBAのライターとして制作に関わり、その後、週刊パーゴルフ、週刊ゴルフダイジェストなどでも執筆。現在はゴルフ雑誌、新聞などで記事を執筆するほか、ゴルフ書籍の制作にも携わっている。