〈問題〉

ゴルフトゥデイ(No.629)付録の「アドレス・チェッカー」を使って、目標に対してフェース面が真っすぐ向いているかを確認しなさい。真っすぐでない場合は、その傾向も調べなさい。

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ゴルフトゥデイ2024年11月号(No.629)


パターのフェースは目標を指していますか?

清永 2018年のダンロップ・フェニックストーナメント会場で嘉数光倫プロを始めとしてプロ数名を対象に検証を開始しました。被検者となった木下稜介プロにはさらに個別指導し、これは成功事例となったと思っております。

GT その結果どうなりました? 

清永 これがですね、トッププロ達も私、清永と同じく右向きのズレが多いということがわかり、非常に驚きました。ゴルファー個人毎に程度の差はありますが、「錯視の存在」を実感しましたね。

GT トッププロでも誤った方向に構えていると。その後の研究は?

清永 以後、プロだけでなくアマチュアゴルファーも対象に測定を継続し、被検者数を増やしました。その結果、フェース面が常に目標を向くという者が極めて少ない、50人に1人程度ということがわかったのです!

GT とても少なくて驚きました!

清永 これはゴルファーの経験知と客観的科学的事実との間に生じる解離(ギャップ)として認識できたのですが、この問題を未解決のまま見過ごすことはできないと思い、またデータの収集と分析を始めたという次第です。

GT そこで今回は先生が作った「アドレス・チェッカー」の簡易版を付録にして、読者のみなさんにも自分の感覚と実際に起こっていることの違い、すなわち錯覚を感じ取ってもらおうということですね?

清永 はい。これはぜひやっていただきたいですね。

アドレス・チェッカーで確認しよう!

清永 前回紹介しました、私が自作した「アドレス・チェッカー」。今回は簡易版を考え、特別付録としてお願いしました。

GT お! この本体にボールを1スリーブ置くのも先生のアイデアですか!

清永 はい、紙製ですので何かオモリとなるような物が必要だと思いまして……。みなさんが必ず持っているものはボールかなと。これを使ってみなさんが「どれだけ目標に対してフェース面を向けていないか」を感じ取っていただきましょう。

GT はい……。かなりショックな結果になると思いますが。

清永 こちらの使い方、計測の仕方も前回の復習になりますが、何度も繰り返すことで習得してください。

GT 素材が違うだけで使い方は同じということですね。

清永 その通り、使い方と致しましては、私が自作した「アドレス・チェッカー」でやってもらったことと同じです。

部屋で構いませんので、ほぼ平坦な場所で意中の目標物の1点を決めてください。もしくは、目標になるものを置いてそれに対してアドレスしてもらってもいいですね。

アドレスが決まって、パターのフェース面のセットが終わったら、そこに「アドレス・チェッカー」を当てて、まだちゃんと向いていない気がするなら、小刻みに動かしてフェースの向いている方向を合わせてください。

パターのフェース面が「目標点に向いている認識」を持ち、かつ「己の眼力を確信」するに至ってからアドレスを解いてください。

そしてこのあと、目標に対してどのくらいズレていたかを測定します。測定は、お持ちでしたら、金属製巻尺がいいでしょうね。

右ページの図のように「アドレス・チェッカー」のフェース面側の起点(0)から、矢印方向の延長する一点(A)までを正確に測定。単位は㎝まで。図に示すように、対辺に相当する距離と斜辺に相当する距離を測定します。参考にプロ3人のデータを掲載しておきますので、自分がどれくらいのレベルか比べてみてください。

GT データを取ってプロと比べることで自分の実力がわかりますね! 先生、細かいデータはいらないけれど傾向を知りたい、という人はここまでやらなくてもいいですかね?

清永 はい。「アドレス・チェッカー」を当ててみて目標に対してどれくらいズレている、左、右、どちらにズレやすい傾向がある。これをつかむだけでもかなりアドレスの精度が上がり、技術力がアップすると思いますよ。

Tプロ:距離と左右ズレの関係

Rプロ:距離と左右ズレの関係

Aプロ:距離と左右ズレの関係

3人とも右に外れた




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解説/清永 明

福岡大学名誉教授。大学時代は九州学生選手権を3連覇。医師でありながらゴルフにまつわる現象を物理の目で分析。1メートルのパットが90%の確率で入るヨネックスの「トライプリンシプルパター」の設計者としても有名。