平均飛距離3年連続トップ! 河本力に聞いた、アマチュアの夢「イーグルの取り方」
イーグル。パー5なら「3」。パー4だと「2」のスコアを記入するのはアマチュアにとって憧れのひとつではないでしょうか。男子ツアー最終戦の「日本シリーズ」では、同一ホールで4日間で3つのイーグルを奪うという離れ業をやってのけた河本力に直撃してみました。
(写真は2024年 日本シリーズ 撮影/相田克己)
「ティショットがすごく大事」ただし重要なのは飛距離ではなく……
河本はプロデビューした2022年から3年連続で「ドライビングディスタンス」1位。昨シーズンの平均322.58ヤードは史上最長記録で、今シーズンも2位に10ヤード超の差をつける盤石のパフォーマンスで“王座”を守りました。
その河本に「どうしたらイーグルを取れるのですか? 何を大事にしているのですか?」と単刀直入に聞いてみたところ「ティショットをすごく大事にしています」との答えが返ってきました。
日本シリーズの舞台だった東京よみうりカントリークラブの6番パー5(519ヤード)では、いずれもイーグルだった初日の2打目で使ったのはピッチングウェッジ(PW)に相当するロフト46度のクラブ。2日目はサンドウェッジ(SW)よりもさらに寝たロブウェッジともいえる60度のクラブだっただけに「すごく大事」とは、ドライバーで豪快にブッ飛ばして少しでも短い番手でグリーンを狙うことなのかと思いきや、違いました。
「2打目をいい所から打てないとグリーンを狙ってチャンスを作れませんから、そこだけ考えて。ティショットは飛距離を出す、というより、どのポジションにボールを置くか、ということを意識しています」と「大事」の内容を説明してくれました。
どうすればいいパットを打てるかを考える
さらに「基本、3打目はパットで打たないと入らないので。いいパットを打てるにはどこに乗せるのか。そこに乗せるためにはどこから打つのがいいのか」とも。
この言葉通り今シーズン記録した「11」のイーグルのうち、実に9回がワンパットでした。
カップから逆算して考え、その日のピンポジションに応じて、どこに乗せるのが入る確率の高いパットを打てるのか。
そこに乗せるにはフェアウェイのどこから打つのがいいのか。
ティショットはその場所を狙うという、コースマネジメントの基本を忠実にやっている回答でした。
河本は「イーグル率」の部門では幡地隆寛、岩崎亜久竜に次いで3位。とはいえJGTOも、公式な記録はないものの、同じホールで4日間で3イーグルというのは記憶にない、と言うほどの圧巻のプレーにはこのマネジメントがあったのです。
そしてどこに乗せると「入るパット」が打てるかを考えてグリーンを狙う。
見習いたい「マネジメント」
年末年始でラウンドの機会も増えるかと思います。一般ゴルファーがイーグルを取るのは夢のようなことかもしれませんが、このコースマネジメントを真似することできそうです。
例えばパー4で、2打目以降はどういうレイアウトなのか。
池やバンカーのプレッシャーが少ないのはフェアウェイの左右どちらから打つのがいいか。
2グリーンのコースなら、その日のグリーンはフェアウェイのどちらのサイドから打つのが狙いやすいのか。
またグリーン近くまで来たら、どこに乗せれば次のパットが優しくなるのか、といったことを考えてプレーしてみては、いかがでしょう。
とりあえず、ドライバーは少しでも前に。
次はピンまでの距離を打っていく、とプレーするよりも、ご褒美のバーディがくる可能性はより高まるかもしれませんね。
(取材・文/森伊知郎)
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