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フェアウェイウッドが飛ばない人は「体の回転」を意識しすぎ! 飛ばしたいなら腕を振らなきゃ!勝又優美・アマチュアの悩み解決】

JLPGAティーチングプロ・勝又優美が解決してきた「生徒さんから相談が多いゴルフの悩み」Case.49

2024/12/24 ゴルフサプリ編集部

勝又優美

フェアウェイウッドが番手通りの飛距離が出ないと悩むゴルファーは多い。その原因のひとつに、体の回転を意識しすぎて腕が振れていないということがあると、JLPGAティーチングプロ・勝又優美は言う。どうしたら体の回転と腕の振りを同調させて、番手通りの飛距離を出せるようになるのか? 詳しくレッスンしてもらおう。

飛ばすためのパワーソースは体の回転と腕の振りの連動

アマチュアゴルファーに多いフェアウェイウッド(以下FW)のお悩みを解決するシリーズの3回目は、ゴルフ歴13年のBさん(43歳)のケースを紹介します。Bさんの平均スコアは90台後半。FWは3番と5番を入れていますが、どちらも飛ばず、ユーティリティの方が飛ぶことも多いということ。とはいえ、使っているUTでは180~200ヤードはカバーできないので、FWが当たるようになりたいということでした。

スイングについてお聞きすると「飛ばしたいと思って、よく言われる下半身リードを意識しています。特に切り返し以降は腰を切るイメージで打っているんですけど飛ばないんです」とBさん。打っていただくと、なるほどダウンスイングで腰を回す意識が見てとれました。

ただ、腰を回す意識が強すぎるせいか腕がかなり遅れていました。体があまりに先に回ってしまうので、ヘッドが遅れてはいけないとばかりにリリースも早くなっていました。Bさんのスイングがノーコック気味なのも手伝って、ダウンスイングでタメが作れずアーリーリリースを誘発していたのです。

勝又優美
Bさんのダウンスイングのイメージ。腰は回っているものの腕が大きく遅れていた。また、ノーコック気味のスイングなのでアーリーリリースにもなっていた。

簡単に言うとBさんは腕の振りが足りません。飛ばすためのパワーソースは体の回転と腕の振りの連動です。ボディターンのイメージはあってもいいですが、体を回すことばかり考えるとBさんのようになりやすい。ご自身も「ボディターンで飛ばすものと思っていました」と言っておられました。

修正ポイントは2つです。1つはバックスイングからトップで右手を背屈させ、右ヒジが地面を向くポジションにトップを収めること。2つめはダウンスイングで右手首の背屈をキープしたまま右ヒジを解放し右腕を振ることです。

勝又優美
トップで右手が背屈、右ヒジが地面を向く。ダウンでは背屈をキープして右腕を解放する。

1つめはともかく、2つめはちょっとわかりづらいと思うので、地面に向かってボールを投げつける、あるいはテニスでドライブをかけるときのようなイメージでインパクトしていただくといいでしょう。こう聞くと、手を使っている感じがすると思いますが、実際のところ使うのは手ではなく右の前腕です。ボールを投げる時はヒジから先の前腕部分が内側に回りますが、この使い方がスイングにおいて腕を振ることそのものなのです。

勝又優美
ダウンスイングからインパクトの右手はボールを地面に投げつけるイメージ。

この動きは右手1本でクラブを振っていただいてもよくわかります。左手を右ヒジにあててあげれば、バックスイング時の右ヒジの向きがわかり、ダウンスイングで右ヒジが前に出るのを防ぐこともできます。Bさんにもこれをやっていただいたところ、体の回転に腕の振りが連動しFWが飛ぶようになりました。

勝又優美
左手を右ヒジにあて、右手1本でスイングすると右腕の使い方がつかめて腕が振れるようになる。

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勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。