プロが左手一本で打つアプローチ練習をやる理由、知ってますか?【中井学のアプローチ】
残り30ヤードから2つで上がる!ショートゲームのコツを中井学がレッスン(19)
写真/相田克己 協力/こだまゴルフクラブ
左手はストロークを主導するリードアーム。体と連動して動く
ゴルフスイングはボディターンを主体に行うのが私のやり方。若い頃にアクシデントで両腕ともまともに使えない状態になり、やむをえず体のターンだけで打つようにしたらスイングがすごく安定しました。それ以来、スイングはボディターンありきで考えています。アプローチも同様。最も正確性を問われるという意味では、アプローチこそボディターン主体で打つべきです。
これを習得する有効な方法の一つに片手打ちがあります。クラブを右手一本、または左手一本で持って打つシンプルな練習法ですが、漫然とやっていると“練習のための練習”になりかねません。片手では打てるけれど実戦でのアプローチのレベルは一向に上がらないことになるので注意が必要です。
まずやっていただきたいのは左手一本で打つ練習です。左手はストロークを主導するリードアーム。体と連動して動きますからスイング軌道が安定します。逆にいうと、テークバックでインサイドに引き込み、フォローでアウトに振る、あるいはアウトサイドに上げて、ヘッドを上から落としてボールにぶつける動きは、左手がリードアームの役をなさず暴走している状態になります。
当然ながら、暴走した状態では左手一本打ちはできません。ボールに当てることくらいはできますが、安定的に飛ばすことは不可能です。ということで、左手一本で打つ場合には、必然的に左腕の付け根あたりが胸の上部に密着し、体と一緒に動くことになります。そしてこのようにできていれば、左手一本打ちは練習メニューとして効果が期待できます。
体と連動して左手が動けばリードアームとして機能しますから、そこに右手を添えるだけでストロークは完成します。右手を添えても添えなくても同じスイング軌道を描けるようになれば、左一本打ちの練習は意味あるものになる。プロが左手一本打ちを練習に取り入れるのはこのためです。
レッスン:中井学
なかい・がく/1972年4月14日生まれ、大阪府出身。2003年からプロコーチとして活動し、数多くのツアープロの初優勝に貢献。40歳を過ぎてからプロテスト合格を果たし、トーナメント出場。アマチュアレッスンにも定評があり、YouTubeの「中井学ゴルフチャンネル」では登録者約25万人の実績を持つ。
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