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カップまでの距離が3歩なら外すのは1カップ以内! パットがスコスコ入る「3歩1カップ理論」

「時計の文字盤」で 考えてください。どこから打っても狙いを同じにする打ち方|清永教授からの挑戦状 Vol.14

2025/02/22 ゴルフトゥデイ 編集部

清永教授

ゴルフの原理原則を疑い、分析した清永教授の常識を覆し、上達スピードが速まる理論を紹介!

ゴルフトゥデイ本誌 633号/90~91ページより

解説/清永 明  写真/Getty Images

〈問題〉

文字盤の3時と9時から打つ力加減を1とした時、各時間の力加減を答えないさい。

覚えていますか? ラインはどこからでも同じ。

清永 前回お伝えした文字盤の定義の復習とそこから見えるほかの定義をお話しましょう。

GT はい。

清永 まずは下の図を見ていただき、傾斜が3%のグリーンで文字盤の定義が頭に入りましたでしょうか。では、各数字の場所から打つ場合のストロークをお伝えします。

GT お願いします!

【清永教授提案】時計文字盤理論の概念図と言葉の定義

清永 1時点~4時点からグリーンの中心に向かって打つ場合は、インパクトはややオープンフェースで、かつプルする動き、フィニッシュ時のヘッドは必ずカップ方向に存在(2つのベクトルの合成)します。

GT はい。

清永 5時点からはカップ右端を狙い、上から下へダウン・ストロークの動きでフィニッシュのヘッドは必ずカップ方向に存在します。

GT はい。

清永 7時点からはカップ左端を狙い、下から上へアッパー・ストロークの動きで、フィニッシュのヘッドは必ずカップ方向に存在します。

GT はい。

清永 8時点~11時点までは、インパクトはややクローズフェースで、かつプッシュする動きで、フィニッシュ時のヘッドは必ずカップ方向に存在します。

GT はい。

清永 12時点と6時点から打つ場合はフェース面を1~2度オープンでインパクトして、フォローストロークは必ずインサイド方向へカップの左側へ2~4度の許容角度範囲内に収めること(角度方向性の1:2法則に従う)です

GT 先生、ストロークはわかりましたが、どこを狙って打てば……。

清永 狙い目に関しては、この連載が始まってから言わせていただいておりますが、「同一平面上」という条件であれば、タッチの力加減も加味してどこから狙っても「同じ」です。

GT あ! そうでした!

(2025年2月23日一部記事を修正しました)

傾斜が3%のグリーンにおけるパッティング術

3時と9時、カップの真横から打つ場合の力加減を「1」とした場合、上りのラインである6時のときは「4/3」、12時からのときは「2/3」。

横のラインを基準にして 力加減を覚える

清永 今回はもっと実戦に応用できる衝撃的なことをお伝えします。

GT な、なんでしょう!

清永 スティンプメーターで測ったグリーンの速さが9フィート、まあゴルフ場の通常営業の速さと考えていただければいいでしょう。この速さのグリーンで9フィートですから、だいたい歩幅3歩前後のタッチの力加減です。

GT そんなこと知ってしまうと全部入ってしまうじゃないですか!

清永 はい! どこからでも入れてスコアアップに役立ててください。まず、真横からのライン、文字盤でいう3時と9時から狙うときの力加減を「1」としましょう。そうすると12時から打つ場合はインパクトの強さが「2/3」になります。逆に6時から打つ場合、インパクトの強さは「4/3」になります。

さらに1時から打つ場合、インパクトの強さは「3/4」、2時から打つ場合は「4/5」、となりますが、いずれもカップを外すのは1カップ。これでカップインします。

GT おお! ついついストレートなラインから外れていくに従って、曲がり幅を大きく見がちですが、力加減も加味すると狙いは1カップまでしか外さなくていい! 「ターゲットライン1点の法則」を忘れていました! いつもカップ1個なら考え方が非常にシンプルになりますね!

清永 そうです! これをもとにまとめたものが「3歩1カップ理論」になります!

GT これをマスターすると全部入るじゃないですか? 長い距離にも応用できますか?

清永 距離が長くなると狙うカップの幅が2カップになります。こちらは「5歩2カップ理論」として覚えてください。人間はロボットではないので正確に再現することは難しいのは承知しております。しかし、この目安を知っていることは大きなアドバンテージとなるでしょう。

「この時点」からの力加減は?

※7時~11時点では1~5時点と力加減は同じで狙いが逆になる。
※7時~11時点では1~5時点と力加減は同じで狙いが逆になる。




解説/清永 明

福岡大学名誉教授。大学時代は九州学生選手権を3連覇。医師でありながらゴルフにまつわる現象を物理の目で分析。1メートルのパットが90%の確率で入るヨネックスの「トライプリンシプルパター」の設計者としても有名。