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カレドニアンGCはなぜ急にLIV支援のアジアツアーを開催できたのか?

カレドニアンGCで開催された”初のLI”はルーカス・ハーバートが優勝(写真/大会提供)
LIVゴルフが支援するアジアツアー「インターナショナルシリーズ ジャパンpresented by マオタイ」はルーカス・ハーバートが2位に5打差をつける通算20アンダーで完全優勝した。準備期間がほとんどなかったにも関わらずツアーの舞台にふさわしいコースを提供できたのはなぜなのか。そこにはカレドニアンGCがコース整備にかける並々ならぬ熱意があった。
急だった「インターナショナルシリーズ ジャパン」の開催決定
この大会の開催が発表されたのは3月でした。
もちろんコースに開催の打診があったのはもう少し前ですが、この準備期間の短さではツアーをやるに相応しいコンディションにするのは不可能といっていいでしょう。
それが可能だったのは、カレドニアンGCが普段から「明日ツアーの試合をやるから、と言われても大丈夫な整備をしています」(渋谷康治代表取締役社長兼総支配人)からこそでした。
「明日ツアーをやる、と言われても大丈夫」
カレドニアンGCは通常営業から高速グリーンを提供することが有名です、
では「明日ツアーをやる、と言われても大丈夫」な整備とはどのようなものなのでしょう。
まずはスプリンクラー。コース内には総数800〜900個が設置されており、各グリーンには15〜20個となるそうです。
これだけでも相当多い数ですが、ただ設置しただけでは元栓からの距離による水圧の違いや位置、向きなどでグリーン面に均等に散水できないことがあります。
そこで全グリーンを5メートル四方に区切り、そこにひとつずつビーカーを置きます。
ビーカーを使って散水状況をチェック
それで実際に散水すると、ビーカーに溜まった水の量によってどこに水が行き届いていないか一目瞭然。この結果によって水圧などを調整します。
手間も相当かかるアナログな手法ですが、これが一番よくわかるのだそうです。
さらに必要に応じてコースのスタッフ自らの作業でスプリンクラーを追加で設置します。

「14フィート研究室」を設置
トーナメント期間だけ高速グリーンにするなら転圧すれば可能ですが、ダメージが残るので年間を通じてというのは不可能です。
一般ゴルファーがプレーするコースのグリーンのスピードは10フィート前後。
高速を売りにするカレドニアンGCでは11フィートでも「遅い!」とメンバーさんからクレームが入ってしまうそうです。
そして12フィートぐらいが「壁」で、日ごろからそれよりもスピードを出すのは相当な苦労が伴います。
カレドニアンGCには「14フィート研究室」というチームがあり、どうすれば転圧だけに頼らず14フィートを出せるかを常に研究しています。
現在のグリーンは「007XL」という芝種。これも日ごろからの研究で決まりました。
コース内には10種類超の芝生を並べ、さらに同じ芝種に肥料や水のやり方を変えて生育具合の様子を見る場所があり、常にベストの芝種と整備方法を研究しています。
ツアー側が「スピードを出しすぎないで」とリクエスト
大会初日のグリーンのスピードは13フィートでした。
14フィートにすることも可能だったそうですが、アジアツアー側が156人出場のフィールドであまりに速くすると日没サスペンデッドになることを危惧し「13フィートで」とリクエストしたのだそうです。
環境を求めてツアープロがメンバーになる
いつでもツアーのセッティングと同レベルのグリーンでプレーできる、ということでメンバーになったツアープロもいます。
その中のひとり、浅地洋佑は5打差の9位で発進した初日に「普段からグリーンが速くていい環境なので、いつも通りだなという感じです」と話したのが、カレドニアンGCが常にツアーのトーナメントレベルで整備していることを証明しています。
「明日来ても、トーナメントを同じクオリティ」
憧れのトーナメント開催コースでのプレーも、グリーンの状態が全く違う…というのはありがちなことですが「明日プレーに来てくださっても、同じクオリティのものを提供します」と渋谷社長は自信を持って言い切ります。
プレーするにはメンバーの同伴か紹介が必要ですが、機会があればツアーレベルのクオリティを体験、体感したいものです。
(取材・文/森伊知郎)

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