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テーラーメイドのゴルフは100人いたら100通りの最速。 ~『Qi4D』の知られざる挑戦~(1)

話題の新作 開発ストーリー秘話 ギアモノ語り VOL.53|TaylorMade Qi4D

2026/02/10 ゴルフトゥデイ 編集部

テーラーメイド,Qi4D,ドライバー,革命

テーラーメイドは一流プレーヤーが使っている印象が強い。『Qi4D』も世界ランキングトップ3の選手が使いはじめて話題になった。しかし、テーラーメイドが目指すゴールはそこではない。それは20年前、いや創業当時から変わらない哲学だ。

GOLF TODAY本誌 No.645/特別付録より
取材・構成・文/野中真一 撮影/相田克己、PMT

『r7』からはじまった可変ウェイトの20年進化

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日本ではテーラーメイドがフィッティングメーカーというイメージを持つ人はまだ少ないだろう。しかし、米国では違う。世界トップクラスのフィッティング施設を持ち、北米のカスタムクラブ市場をリードしている。

最初に『Qi4D』ドライバーが話題になったのは昨年終盤のツアーだ。『Qi4D』ドライバーを使いはじめたローリー・マキロイの平均飛距離が4.5ヤード、『Qi4D LS』ドライバーを使ったトミー・フリートウッドは5.6ヤード伸びた。12月の「ヒーロー・ワールドチャレンジ」ではスコッティ・シェフラーがドライバーを『Qi10』から『Qi4D』にスイッチ。4日間のフェアウェイキープ率90%と驚異的な数字を残した。

世界ランキングトップ3の選手が結果を出したが、開発段階から目指していたゴールはそこではなかった。テーラーメイド ゴルフジャパンのハードグッズプロダクト担当の茂貫太郎は、

「『Qi4D』の開発目標は最も速く、最もフィッタブルなドライバーであることです。世界のトップ選手が使うことも性能を認められた証ですが、テーラーメイドが目指しているのは一人一人のゴルファーが最速のスピードを出せるドライバー。100人いたら、100人が最速スピードを出せることを目指しています」

100人全員が結果を出す。そんなことが可能なのか?

「もちろん簡単ではありませんが、テーラーメイドはそれを実現するアプローチとして今回4つの次元を考えています。それがフェース、シャフト、ヘッド、フィッティング。次元は英語でDimension。それが『Qi4D』に込めたメッセージです」

ウェイトもシャフトも史上最大のバリエーション

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昨年終盤に大ブレークしたトミー・フリートウッドは、当時からロール角が大きいフェースを使っていた。

フェースの進化は世界ランキングトップ3の選手が使いはじめたことにもつながった。

「カーボンフェースのメリットは硬さによってインパクトの伝達効率が高いこと。それは変わっていません。テーラーメイドには世界中にフィッターがいるのですが、フィッターからはバックスピンにばらつきがあるとスイングタイプをつかみにくいという声がありました。ツアープレーヤーからもスピン量を安定させたいという要望があった。バックスピンが多かったり、少なかったりするのはフェースの上側や下側に当たったとき。上側で当たるとバックスピンが少なくなりドロップする。それを解消するために『Qi4D』ドライバーはフェース上部のロールを丸くしました。また下側は貫通型スピードポケットを横に長くしたことでスピン量の増加を抑えました。その結果、バックスピンは約40%も減った。ローリー・マキロイは『Qi4D』ドライバーに変えてからバックスピン量のばらつきが500回転から180回転に減ったと語っています」

「カーボンフェースだからこそ
高い精度でロールを変えられる。
バックスピン量のばらつきは
約40%も減った」

ロールを変更するのは簡単なように思えるが、

「ロールの丸みを自在に調整できるのもカーボンフェースならではの利点です。厳密にはチタンフェースでも可能ですが、研磨工程が必要なチタンフェースだと精度の高い大量生産は難しいと思います」

ヘッドにおいても100人いたら100通りのゴールは変わっていない。

「ヘッドの空力性能についても長く研究してきましたが、『Qi4D』ドライバーではフェースからクラウンにかけてゆるやかな角度をつけることで空力性能を高くしました。この技術は米国特許を出願中ですべてのヘッドスピードのゴルファーがスピードアップできる角度を追求しました」

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『Qi35』(写真左)にもロールはついていたが、『Qi4D』(写真右)はフェース上部のロールが丸くなった。

ウェイト調整能力も高めた。

「前作『Qi35』ドライバーのコアモデルはウェイトが2箇所でしたが、『Qi4D』ドライバーは4箇所あります。4つのウェイトを入れ替えることで慣性モーメントは7500~8700g・㎠、バックスピン量は約2400~2700回転まで調整できます」

今では自分でウェイトを調整できるのが当たり前の時代だが、そのはじまりは2004年の『r7 Quad』。そもそもテーラーメイドというのはオーダーメイドと同じ意味。一人一人のために“仕立てるクラブ”を創業当時から目指してきた。

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テーラーメイド ゴルフ(株) ハードグッズプロダクト アソシエイトディレクター
茂貫太郎
Taro Mouki


テーラーメイドの次世代型フィッティング革命

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