まずボールポジションですが左かかと線上にセット、 緩やかなアッパーブローで打つために背骨はやや右にチルトして構えます。構えとしては癖がなくオーソドックスで自然体なアドレスです。
右足にウェイトをしっかり乗せて右肩を後ろに引いていき、P2ポジションでは肩の回転が70〜80度回って手元を低くテークバックしていきます。テークバック時にクラブヘッドがインサイドに入らないように気をつけているように見えます。
バックスイングからトップにかけて、顔の向きを無理に残さずに深く肩を入れていきます。右足内側でしっかりと受け止めつつ、腰の回転も深く回っています。この段階でアドレス時よりも左へ少しシフトし、左足裏にウエイトがかかり始めていて踏み込む準備ができています。田中瑞希選手はシャローイングして切り返すので、クラブフェースはシャットフェース気味です。
両足でしっかり地面に踏み込み、腰のターンが鋭く回り始めます。 腰の回転に対して胸は右へ残そうとしており、捻転パワーがキープされています。バックスイング時に立てて上げたクラブを体のリードによりシャローアウトさせ、背中側にクラブを倒します。
ほぼボールをとらえた瞬間の写真ですが、見事にスクエアにインパクトを迎えています。踏み込んだ両足が一気に蹴り上げられ、頭が残り、両腕の三角形に対して胸郭が左腕の裏側にしっかり入り込んでます。体のリードにより手やクラブが後からついてきて振られていく理想的な形です。
ジャスティン・トーマスのように両足が地面から浮いているくらい、強く地面を蹴り上げています。田中選手の素晴らしいところは、肩の回転がインパクトからフォローにかけて縦回転に回り、フェースローテーションを限りなく抑えてフォロースルーをとっていくところです。
左足上にウェイトが乗り、両足がきれいに伸びてフィニッシュへ向かって行きます。頭の位置はインパクト時と変わらず同じ場所でルックアップしていきます。他の選手に比べ田中選手は、この段階でも両腕が伸びており、フェースローテーションを極力抑えたフォロースルーをとっています。
黄金世代、プラチナ世代の選手たちの共通したところは田中選手のようにクラブヘッドが目標を向くほど、体の回転が回り切りしっかりとバランスの取れたフィニッシュをとっているところです。