ゴルフクラブのカップフェースとは?メリットは何?|新人あいりのゴルフ用語
最近よく聞く「カップフェース」。カップフェースという言葉自体は知っているけど、具体的に何がどう違うの?カップフェースだと何が良くなるの?
新人編集者あいりがクラフトマンのおぐさんに聞いてみました。
評価の高いクラブに多い製造方法のひとつ「カップフェース」って?
あいり:じゃーん!ドライバーついに買っちゃいました!
おぐさん:おっ!良いね〜!
あいり:欲しかったのがたまたま安く手に入ったんです。
おぐさん:そのヘッドは、カップフェースだからミスにも強くて飛ぶって評判だよ。
あいり:はい!そこっ!
おぐさん:えっ!?
あいり:その「カップフェース」って言葉よく聞きますけど、具体的に何がどう違うんですかっ!?カップフェースだと何が良くなるんですかっ!?
おぐさん:(なぜ若干キレ気味なのか……)
あいり:教えてくださいっ!
おぐさん:はいっ!
カップフェースはフェースの弾く範囲を広くする製造方法のこと
おぐさん:ゴルフクラブは、反発を高めるためにフェース部分を薄くし、たわませて飛ばすように作られているのは知っているかい?
あいり:はい。
おぐさん:昨今のクラブは、飛距離の追求やミスへの許容度を上げるためフェース、ボディに異なる素材を使うことが多く、そういった場合はそれぞれを別々に精製してから溶接するんだ。
だけど、カップフェースにしないとせっかく薄く仕上げたフェースが厚くなっちゃうんだよ。
あいり:どうしてですか?
おぐさん:内側から溶接するんだけど、接合部分の強度を確保するため、厚みが必要になってしまう。
カップフェースとは、フェース全体に加えてクラウンやソール側まで回り込んでL字型や凹型に同じ素材で精製し、溶接個所をフェース面からズラして厚みを持たせないようにする製法のこと。
だからカップフェースを採用したクラブは、反発エリアが広く作りやすいので、評価の高いモデルが多いんだ。
あいり:なるほど!芯が広く作れるってことか!
おぐさん:すでにドライバー以外のクラブでもカップフェースを採用したモデルは発売されていて、高性能なクラブと認知されているね。
もうすぐ発売されるXXIOX(テン)はドライバーからユーティリティまでカップフェースを採用しているし、今飛ぶと話題のEPIC STAR アイアンもカップフェースを採用したアイアンだよ。
あいり:よし!これからクラブはカップフェース縛りだ!
おぐさん:極端だなぁ。確かに打点のミスだけ見れば性能は高いけど、ヘッド自体のコンセプトやスペックを無視して買っても良い結果は得られないから気を付けてね!
まとめ:カップフェースとはフェースの反発エリアを広くするための工夫
フェース面裏に溶接部分があると、強度を保つためにどうしても厚みが必要になり、そのぶんフェースの反発力が失われてしまう。
フェース面にできるだけ広く反発エリアを設けるための工夫が、カップフェースなのだ。
GOLF TODAY本誌 No.547 152ページより