PING|音が「トゥん」なシグマ2パターでリー・ウェストウッドが優勝!しかもそのモデルが面白い!
みなさんこんにちは、ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。
PING(ピン)からSIGMA2(シグマ2)というパターが12月14日に発売になります。このパターは打感と打音に特にこだわったモデルとなっており、ショートパットの場合は柔らかい打感でフィーリングがとても良く、ロングパットの場合はしっかりと打音がすることで距離感が合わせやすいってことなんです。
PINGの最新パター「シグマ2」の特徴
PINGの広告ではシグマ2パターの打音を「トゥん」と表現しているのですが、打音の聞こえ方は人それぞれ。PINGの契約プロたちも聞こえ方はそれぞれで、鈴木愛プロは「カン」、比嘉真美子プロは「コツ~ん」、一ノ瀬優希プロは「コン」って聞こえるらしいです。
打感と打音にかなりこだわりを持つシグマ2パターですがもちろんそれだけではなく、芯を外したときも転がる距離が安定するPING独自のTR溝を搭載して、優しさも感じられるモデルになっています。
PINGのパターにはVAULT(ヴォルト)2.0というステンレス削り出しのモデルがあり、プロや上級者はこのモデルを使っている事が多く、シグマ2のような樹脂系のフェースのモデルを使うことは少ないのかなと思っていましたが、意外にもテスト中や実際に試合で使っているプロがいたりするようです。それだけ完成度の高いモデルということなんでしょうね。これは僕たちアマチュアゴルファーも興味が湧いてきますね~。
PINGの最新パター「シグマ2」でリー・ウェストウッドが欧州ツアー優勝!
そんなシグマ2パターはもうすぐ発売になるわけですが、発売を前にして海外から凄いニュースが飛び込んできました。なんとPING契約のリー・ウェストウッドプロが欧州ツアーのNEDBANK GOLF CHALLENGE HOSTED BY GARY PLAYERでシグマ2パターを使い優勝したのです。
ウェストウッドといえばあまり頻繁にクラブを変えるタイプではないイメージなのですが、そのウェストウッドがニューモデルをすぐに使い、しかも優勝してしまったことに正直驚きです。発売前のパターで優勝しちゃうなんて契約プロの鑑ですね。
しかもですよ、ウェストウッドが使っていたモデルがFETCH(フェッチ)だと聞いてさらに驚きました。
ユニークな機能を持つシグマ2『FETCH(フェッチ)』モデル
このFETCHというのはシグマ2の10種類あるモデルの中でも一番変わっているというか、面白い機能を持ったモデルなのですよ。デザイン的にはヘッドにボールと同じような大きさの穴が空いていて目標に対しては構えやすくなっている。その穴のおかげで重量配分が左右と後方に多く配されることになり、寛容性の高いヘッドにもなっているはずです。ウェストウッドはそのあたり気に入って使っているのかもしれません。
しかしこのFETCHの面白い部分はその特殊な機能にあります。なんとこのFETCHにはヘッドをカップの中に入れてカップインしたボールを拾い上げることができるという特殊機能があるんです。ヘッドの真ん中にある穴にボールがちょうど挟まり、ボールを簡単に拾い上げることができる。まるでテレビの通信販売とかで売られているようなアイデア商品のような機能を持ったパターを、大手メーカーのPINGが発売したということにはかなり驚きました。しかもそんなおもしろパターを使って世界の一流選手が欧州ツアーで優勝したということにさらにに驚くわけですよ。
PINGの最新パター「シグマ2」FETCHモデルをレビュー!
ということで、このシグマ2のFETCHというパターに俄然興味が湧いてきたわけで、早速PINGにお願いして借りてみました。本当にウェストウッドが使いたくなるほど性能が高いのかってことも気になりますが、ボールをカップから拾い上げる機能もとても気になります(笑)
シグマ2パター(FETCHモデル)の打感と打音
ゴルフコースの練習グリーンで試してみましたが、まずは打感と打音。打感は確かに本当に柔らかい。樹脂系フェースならではの柔らかさで打っていて気持ちがいいです。しかし柔らかの中にも芯があるような打感で頼りなさというのは感じないですね。そして打音。正直言って僕には「トゥん」とは聞こえません。打音というのはなかなか言葉に表すのが難しいですが、あえて表すなら僕には「コクぅん」って感じでしょうかね。どっちにしろあまり高い音ではないです。ショートパットの時は打音は控えめですが、ある程度の長さのパットの時は打感がしっかりすると同時に打音も大きくなり、距離感の出しやすさは感じました。
ボールの転がりは非常に良く、一瞬フェースにひっついたような感じがしてから転がりだすようなイメージ。けっこうしっかりとヒットできるパターに感じました。
FETCHの特徴であるヘッドに空いたボールと同じような大きさの穴は、やはり目標に対して構えやすくする効果がありますね。形状的に真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出すストレート軌道のストーロークが向いていると思いますし、ヘッドもそのように動きやすくなっています。多少ミスヒットしてもヘッドのブレは少なく、TR溝との相乗効果で大きく打球方向や距離がぶれることはなかったです。やはり優しいヘッドに仕上がっているという印象でした。
カップインしたボールはパターヘッドでスッと拾い上げられる
そして問題のボールを拾い上げる機能です。カップの縁にヘッドをぶつけてしまうんじゃないかと心配しましたが、そんなことはなく結構スマートにスッと拾い上げることが出来ました。ほとんど腰をかがめることなくボールを拾えるので、腰痛持ちの人には良いかもしれません。しかしこのパターのことを知らない人だと、同伴競技者がカップインのあとにいきなりカップの中にパターヘッドを差し込んだらかなり驚くでしょうね。でも意外にもなかなか使える機能だな~と思いました。
PINGの最新パター「シグマ2」FETCHモデルを試した感想
そんなわけでシグマ2のFETCHを色んな意味で試してみましたが、パターとしての性能はかなり高く、ウェストウッドが使ってみたくなる気持ちもよく分かりました。それと同時にシグマ2の他のモデルも試してみたくなりましたね。僕はANSERタイプが好きなので、ぜひ試してみたい。ボールを拾い上げる機能はオマケ程度に考えるのが良いんじゃないかと思います。優しくて打感の良いパターを買ったらオマケでボール拾い上げ機能が付いてきたみたいな(笑)
最後にどうしても気になることがあるんですが、ウェストウッドは優勝した試合の時にウィニングパットを決めたボールを手で拾い上げたのか、それともこのパターを使って拾い上げたのか?まさかパターでは拾い上げてないと思うのですが、もしそれをやってたらかなりどよめきが起こったと思うんですけどね。
(取材・文)ゴルフバカイラストレーター 野村タケオ
・渋野日向子プロも使用する“フニャフニャ”アイアンシャフトを試してみました!
・ボビーグレースのアームロック専用パターを試打レビュー【動画あり】