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アイアンショットのマット練習はインパクト音に注目!澄みきった“カシュッ”を目指せ!

2018/12/26 ゴルフトゥデイ 編集部

アイアンでボールを打つ練習をマットで行う際に注目したいのがインパクトの“音”。マットの上でアイアンをナイスショットできていれば、澄み切った“カシュッ”という音が聞こえる。一方、“ジュカッ”という音が聞こえたら、アイアンが地面(マット)に当たってダフリの証拠。今回は、アイアンのナイスショットを目指すマット練習のポイントを高橋良明プロに解説してもらった。

【解説:高橋良明】
1983年生まれ、東京都出身。2013年にプロ入会。ツアーにチャレンジするかたわら、アマチュアゴルファーに対するレッスンも行っている。

アイアンのナイスショットとミスショットの違いは音で分かる!

練習場でナイスショットか、そうでないかを決めるのは、音が1番大切。しかし、音にこだわるあまりに、音の順番を気にする方は少ない。本当に大切なことは音の順番に隠されている!

アイアンのナイスショットは最初にボールコンタクト音“カッ”が正解!

《GOOD》マットの下にヘッドが入り込むイメージ

先にボールにヘッドが当たり、そのままヘッドがマットに潜りこむようなイメージを持って打っています。

《NG》フェースが上を向いてしまう

先にマットにヘッドが当たると、ヘッドはインパクトの後にマットにはね返され、フェースが上をむくようになってしまいます。

ぶ厚いインパクトはヘッドが先にマットにあたらない

インパクト音に濁音が入ってしまうことは、皆さんもこれはダフっていてミスショットかもしれない。と予想すると思います。

しかし、濁音の順番に耳を傾けてみてください。マットでもナイスショットというのは、先にボールに当たる音がしてから、マットを擦るような音「シュッ」が聞こえます。このヘッド軌道は、ゆるやかダウンブローにつながります。

一方、濁音が先に聞こえて しまう場合。このようなケースは先にマットにヘッドが当 たり、ダフっていてもマットなので、そのままヘッドは横滑りしてボールに当たります。これだと実際にコースに出てアイアンショットをした時に、地面を掘って大ダフリになってしまいます。

音をきくことはもちろん大事ですが、音の聞こえる順番にも注目してみてください。

アマチュアの多くが犯しているアイアンの3大ミス

改善ポイント1
ダウンスイングでのアーリーリリース

改善ポイント2
インパクトでの右ワキの空き

改善ポイント3
クラブをインサイドに引きすぎ

ボールに先にアイアンのヘッドをあてるために直したいこの3つのポイントを、さっそく直していきましょう!

ウェッジでの練習がオススメです!

「ウェッジで練習すると、ソール幅が1番広いからミスしたときの“ジュカッ”が顕著に聞こえるよ。」

アイアンショットの改善ポイント1:ダウンスイングでアーリーリリースしない

アイアンショットの3大ミスを、1つずつ修正する方法を練習場ならではの練習方法で教えてもらった!1つ目はダフっている人の中で最も多いミスの1つ、アーリーリリースだ!

タオルに当たる人はあおり打ち

ヘッドが先にマットに当たる原因の1つ目は、ダウンスイングのアーリーリリース。アーリーリリースになるということは、ヘッドがダウンスイングで手元よりも下に行ってしまい、ヘッドの軌道が自動的にあおり打ちになってしまう。

タオルをボールの手前に置いて練習することで、なるべくタオルに当てないような意識を持 つことができ、クラブヘッドは上からの軌道でボールに向かっ ていく。まずは、この練習方法で意識を改善して、あおり打ちからゆるやかダウンブローを目指しましょう。

《タオルを置いて上からのヘッド軌道に!》

▲タオルにあたらない=ヘッドがボールに向かっている。

タオルの位置は1グリップ後ろ。

タオルの位置は、ボールから1グリップほど離れた所に置こう。慣れてきたら徐々にボールに近づけて行こう。

《これがコツ!》
・タオルを飛ばすのを恐れて、体が起き上がらないように。
・うまくできるようになったら、タオルを徐々にボールに近づけてみよう。

目指すダウンブローに近づけた!

古谷さん「ダウンブローという言葉はよく聞くけど、実際に打つことはなかなか難しい。この練習法で、自分の中で少しダウンブローというものを感じることができました。」

◎アーリーリリースしないように、手首を我慢させることに成功!

タオルに当てずに上からの軌道で。

インパクト直前までヘッドはマットに触れることなく、ボールに一直線に向かっている。

アイアンショットの改善ポイント2:インパクトで右ワキを開かない

2つ目は、インパクトの瞬間に右ワキが開いてしまうこと。開いてしまうことによって、なぜダフっているアイアンショットになってしまうのだろう?

コンパクトなスイングでタオルを落とさない

ワキにタオルを挟む練習方法は、スイングに様々な良い作用をもたらしますが、ここでは、コンパクトなスイング作りのために右ワキにタオルを挟みましょう。

スイング中に右ワキを開いてしまうと、手元はフラフラと力の入らない状態になり、ヘッドの重さを体で支えることが難しくなります。

そうすると、ダウンスイングでヘッドの重さで手元が下がり、地面にヘッドが当たってしまいます。タオルを挟む意味を理解して、練習してみましょう。

《タオルを右ワキに挟んでコンパクトなスイングをする!》

▲タオルを落とさない=コンパクトにスイングできている。

タオルが落ちるとワキが開いている証拠。

だだし、ワキをギューっと締め付け過ぎて、リキまないないように注意する。

《これがコツ!》
・タオルがなかったら、ヘッドカバーで代用。
・クラブは肩から肩までの高さで振る。

ワキが締まるとスイング全体が安定する。

古谷さん「ヘッドを上から落とせるだけでなく、スイング全体が安定して打てるようになりますね。体もフラフラせずに軸もしっかり持てると思います。」

◎地面に先についていたヘッドが、先にボールにあたるように!

ワキが開くとヘッドが下から入る。

体でヘッドを支えることが難しくなり、手元が伸びてしまうので、ヘッドが地面に落ちてしまう。タオルを落とさずに「カッ」の音を出せるように練習しよう。

アイアンショットの改善ポイント3:クラブをインサイドに引かない

最後は、インサイドにヘッドを引いてしまうこと。これはアイアンショットに限らずに、全てのショットに共通してなおしていきたい……。

インサイドに引くとカカトに体重が乗りバランスが崩れる

テークバックをインサイドに引いてしまうと、アイアンショットではヘッドの重さがあるため、そのままインサイドから下りてきてしまう。インサイドから下りてくるとヘッドは下から入ってしまうから、ダフリショットになってしまう。

ボールを右足で踏むと、インサイドに上げた時にさらにカカトに体重がいってしまうので、 バランスを保つことができない。ボールを踏んだ状態で、バランスを保とうとすることで ヘッドはオンプレーンになり、 正しいヘッド軌道を知ることができる。

《右足でボールを踏んで理想のオンプレーンを手に入れる。》

▲バランスを崩さずに上げる=ヘッドがオンプレーンで上がる。

ボールは少しツマ先寄り。

ツマ先の方にボールを寄せすぎると逆にカカトが安定しすぎて、インサイドに引いても、バランスが崩れない。

《GOOD》

▲真っすぐ上がると、バランスも保ててヘッドは上から入る。
ヘッドが上から入ることによって、ボールに先にあたる「カシュッ」により近ずける。これが正しいオンプレーンだ。

《NG》

▲インサイドに上がると、そのままインサイドからのすくい打ち。
マットに先に当たってしまう「ジュッ」は、ヘッドが下から入ることが1番大きな原因。

《これがコツ!》
・スムーズにトップ上げられるかチェック。
・右ヒザが流れて、外側を向かないように。

長年悩んでいた、インサイドに引くが解消!

古谷さん「インサイドに引いてしまうのは、私の長年の悩み。この練習法はどのショットにも共通して練習できることだから、これで悩みも解消できます!」

◎ヘッドが真っすぐオンプレーンに上がるように。

インサイドから下ろすと、右肩も下がる。

右肩が下がると、どうしてもあおり打ちになってしまう。改善すべき3大ポイントをなおして、「カシュッ」と気持ちの良い音を響かせよう。

《上級者向けプラス1》

マットの右端にボールを置いて、ダフれない状況を作る。

原理はポイント1のタオルを置くことと同じ。タオルが無い時などはこの練習法で軽めに練習してみよう。

マットでのアイアンショットのインパクト音をあなたの耳にお届け!

今回高橋プロにお願いして、マットでアイアンを打った時のインパクト音を動画で撮影させてもらいました!誌面ではなかなか伝わりづらい「音」。ぜひ、皆さんもプロが打つ、マットでのアイアンショットを聞いてみてください。

GOLF TODAY本誌 No.553 50〜57ページより

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