アディダスゴルフの「糸フィット」フォージファイバー ボアシューズを履いてみた!
3月1日にアディダスゴルフから発売されたシューズ「FORGEFIBER BOA(フォージファイバー ボア)」。
「糸フィット。新たな歴史が、ギザまれる。」という、いまいちよく分からないコピーで登場したこのシューズ。いったいどんな機能をもったシューズなのか?
好奇心旺盛なゴルフバカイラストレーターの野村タケオが「シューズは現場で履かなきゃ分からない!」ってことで、さっそくコースでラウンドしながらテストしてみました。
撮影/野村タケオ
フォージファイバー ボアってどういうシューズ?
シューズの補強パーツなどに使われるTPU素材に代わり、特殊な「糸」を縫製することで、高い軽量性、ストレッチ性、通気性を兼ね備えたニットアッパースパイクレスシューズです。
ストレッチ性の高いワンピースのアッパーにより、様々な足型にシューズ自体が柔軟に対応することが可能になりました。
この特殊な糸を使ってフィットさせることから「糸フィット」と呼んでいるんですね。「ギザまれる」の「ギザ」は縫い目のギザギザのことなんでしょうね。
ソールには「X」がいっぱい!
フォージファイバー ボアのソールは「X-Traction(エックス・トラクション)アウトソール」と呼ばれるソールで、「X」の形をした突起がソール全面に配されています。
突起をX字状にすることで全方向に対する高いグリップ力と、足元の動きが多きほどグリップ力が増すという機能を実現しました。
またこのX字状の突起の高さ・深さをアウトソールの箇所によって調整し、様々なスイングのフットワークでもグリップ力を生み、あらゆる地面の状況でも高いグリップ力を発揮します。
クッション性も抜群!
ミッドソールにはBOOSTと呼ばれる高いクッション性と反発力を両立したテクノロジーが採用され、バネのような新感覚クッションで、少ない力でどんどん前へ進むことが出来ます。
またインソールメーカーと共同開発した新しいインソールを採用し、足が動いたときに踵からつま先までの重量配分をバランスよくして、ゴルフに必要な動きを効率的にサポートします。
ニットアッパーは雨の日に履けない?
ニットアッパーのシューズて雨の日は水が染み込んで来ちゃうんじゃないの?って普通は思いますが、このシューズは違います。
アッパーの内部に防水フィルムを配し、雨の日のラウンドでも内部に水が入ってくることはありません。
しかもClimastormという糖質性の高い素材をアッパーに採用しているので、シューズ内部が蒸れることもありません。
実際に履いてラウンドしてみた!
履いた瞬間からニットのアッパーが足にフィットする感じで、かなり気持ちいい。歩いてみるとまずその軽さに驚かされます。
そしてソールが柔らかいおかげで足の裏の動きにソールがピッタリとついてきてくれてとても歩きやすい。BOOSTのクッション性も本当に良くて、グッと足を踏み込むと、踏み込んだ分だけ反発してくれて、足が勝手に前に進んでくれるような不思議な感覚。
インソールも土踏まず部分がしっかりサポートされていて気持ちいい。欲を言えば、僕はもう少し土踏まずの部分が盛り上がってるともっと気持ちいいかな~と思うのですが、そうなると痛みを感じる人もいそうなので、これは仕方ないかな。
とにかく軽くて柔らかいので歩くのには最適なのですが、その柔らかさのせいでスイングのときに少し頼りなさを感じるかとも思ったのですが、スイング時のねじれるような動きの時にはソールがそのねじれを抑えてくれてしっかりとした安定感があります。
フェアウェイはもちろん、ラフや斜面などいろんなところを歩いたり、いろんな傾斜からショットを打ちましたが、ソールが滑るようなことはなく、しっかりと踏ん張ってくれました。
このシューズだと歩きのラウンドでも疲れが少なそうだな~と感じました。
実は裏技もあったりして
このシューズはBOAシステムというカチカチとダイヤルを回すとワイヤーが締まっていくタイプ。最近はこのタイプのゴルフシューズがかなり増えているので、みなさんもご存知だと思います。
しかし、このフォージファイバー ボアは今までのとはちょっと違うんです。実はワイヤーが繊維で出来ており、かなり柔らかい。そのおかげでニットアッパーの柔らかさを活かすことができるんです。
しかもこのワイヤーが柔らかいということを利用しての裏技があるんです!
僕は足の幅が狭めで甲が高いのですが、今までのBOAシステムだと、幅をフィットさせようと思って締めていくと、どうしても甲の部分がきつくなってきて痛くなってしまったんです。だから正直あまりBOAシステムは好きではなかったんですよ。
でもこのシューズは甲の部分のワイヤーを手で持ったままダイヤルを回し締めていくことで、甲より先の部分だけがまず締まって行く。
シューズの先の方のフィット感がいい感じになったところで、持っていたワイヤーを放してさらにダイヤルを回していくと、甲の部分は少し緩めに締まって、先に締めた部分はしっかりとフィットしているという状態が作れるんです。
BOAシステムなのに、まるで紐のシューズのように自在に締まり具合をコントロールできるわけですよ。これはかなり画期的!
繊維でできた柔らかいワイヤーとニットアッパーとの合わせ技で実現した裏技なんですな。
シューズも進化してるんだね~
1ラウンド実際にコースで履いてみて、本当にゴルフシューズも進化しているんだな~ということを感じました。
最新のテクノロジーをこれでもかと詰め込んで、フィット感や安定感、歩きやすさなど、ゴルファーが求める理想のシューズに仕上がっているんじゃないでしょうか。
これを履くと不思議とカートに乗らずに歩きたくなるんですよ。みなさんもこの履き心地を一度試してみてください。
(取材・文)ゴルフバカイラストレーター野村タケオ
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