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飛ぶスイング軌道は「縦アッパー」!? 青木瀬令奈・安田祐香もやってるクラブの下ろし方

【オジサンでも飛ばせるドライバーレッスン!】 人気コーチ・大西翔太がわかりやすくレクチャー|筋トレ不要の飛距離アップ法

2025/04/01 ゴルフサプリ編集部

大西翔太

パワーが落ちてきたけど、ドライバーはまだまだ飛ばしたい! そう願ってやまないオジサンゴルファーたちに大西翔太コーチが親切レッスンする。第8回は飛距離アップに直結するダウンスイングがテーマだが、「縦アッパーにとらえる意識を持ってください」と大西コーチ。えっ、縦アッパーって何?

構成/三代 崇 写真/中野義昌 協力/船橋カントリークラブ

グリップエンドがボールを指す縦アッパーでダウンスイングの軌道を整えよう!

シャローイングを意識するとダウンスイングでクラブが寝てしまいやすい

「縦アッパー」というのは、ボクが青木瀬令奈プロや安田祐香プロにコーチングした飛ばしのポイントです。「縦アッパー」は、クラブを縦に近い軌道で振り下ろすことで、ボールを理想的な角度でアッパーブローにとらえやすくするというものです。

ドライバーの場合、ボールを左足カカト内側の前にセットします。そしてクラブヘッドがスイング軌道の最下点であるローポイントを通過し、上昇軌道へと向かう地点でインパクトを迎えることでマックスの飛距離を生み出せるのです。

ところが飛ばないと悩むゴルファーの多くはいろいろなスイング論を吸収して、自分であれこれと試そうとします。研究熱心なのはとてもいいことだと思いますが、間違って解釈するとスイングがどんどんおかしくなってしまうので注意が必要です。

その例が「シャローイング」です。これはクラブヘッドがターゲット方向よりも左方向を向くレイドオフ型のトップから、クラブを低い位置からインサイドに振り下ろすことをいいます。
シャローイングには左手首を手のヒラ側に折る掌屈が伴いますが、このイメージが極端なためにダウンスイングでクラブが寝てしまう人がとても多いのです。

クラブが寝るとアッパーブローに打てても打点が安定しにくく、フェースが開きやすいためにナイスショットを打つのが難しくなります。

大西翔太
シャローイングを意識しすぎるとトップでクラブヘッドが目標の左を向き(左)、左手首の掌屈が働きやすい(右)。
大西翔太
ダウンスイングでクラブが寝てしまい、フェースが開いた状態でインパクトを迎えることになる。

シャローイングと真逆にクラブが立つようなアップライトなトップの場合は、左手首が甲側に折れる背屈が伴いやすく、ダウンスイングでクラブがアウトサイドから下りてボールをアッパーブローにとらえられません。

鋭角な軌道で下りてきてアウトサイドインのカット軌道でインパクトを迎えることになり、スライスやヒッカケなどのミスが出やすいのです。

大西翔太
トップでクラブを立てる体勢になると(左)、左手首が甲側に折れる背屈が働きやすい(右)。
大西翔太
結果的にクラブが鋭角な軌道で下りてきてアウトサウドインのカット軌道でとらえてしまう。

左手の前腕部と左手甲が真っすぐになれば縦アッパーでボールをとらえられる

世界のトッププレーヤーを見てもジョン・ラームやコリン・モリカワ、ダスティン・ジョンソンなど掌屈を取り入れてクラブをシャロ―に振り下ろしているタイプも割合多くいますが、彼らは決してダウンスイングでクラブを寝かせていません。

体型的な特徴や感性などから掌屈を取り入れるのが合っているからで、それとは反対に背屈を取り入れているプレーヤーにしても極端にクラブを縦軌道で振り下ろしているわけではありません。

では、どうすれがいいかというと飛球線後方からのアングルで見たときに、ダウンスイングでクラブが右腰くらいの高さに下りてきたハーフウェイダウンのポジションでグリップエンドがボールのほうを指すように振り下ろしましょう。

トップではグリップエンドがターゲット方向か、それよりもやや左を向く軽いレイドオフが理想的といえます。

つまりアドレス時のクラブの傾き角度に対してトップのクラブの位置が平行におさまるようなフォームです。そしてトップからは腕とクラブが下降しますが、クラブの角度を平行に保ちながら下ろしてくるイメージとなります。

大西翔太
トップのクラブの位置はアドレス時のクラブの角度と平行に収まるカタチがベストだ。
大西翔太
ハーフウェイダウンでグリップエンドがボールの方向を指すように振り下ろそう。

クラブを縦に振り下ろすというと弊害があるかもしれませんが、要はクラブをオンプレーンに振るということです。

そのためには左の前腕部と左手甲の面を真っすぐにキープしましょう。掌屈や背屈は難しいですし、手首を痛める原因にもなるので左手首を手のヒラ側にも甲側にも折らないのがベストです。

結果的にクラブが適性の角度から下りてくるインサイドアタックが実現し、さらにパワー効率のいいアッパーブローでボールをとらえやすくなります。

この縦アッパーで青木プロも安田プロも飛距離がアップしました。オジサンゴルファーの皆さんにもきっと役立つはずですよ。

大西翔太
左手首と手のヒラ側にも甲側にも折らないで、左前腕部と左手甲の面を真っすぐにキープ。
大西翔太
ダウンスイングの軌道を整えることでボールを正確にとらえやすい。これが縦アッパーの真意だ。
おおにし・しょうた

大西翔太
おおにし・しょうた

1992年6月20日生まれ、千葉県出身。水城高校ゴルフ部を経てティーチングプロの道に進む。日本プロゴルフ協会公認A級の資格を取得。現在はジュニアゴルファーの育成に尽力する一方で青木瀬令奈のコーチ兼キャディをつとめる。メンタルやフィジカルの知識も豊富で、24年は安田祐香のメンタルコーチとして初優勝に貢献。女子プロの大西茜は実妹。

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