ゴルフQ&A|アイアンのダフリのミスの原因は何でしょうか?【長井プロ】
アマチュアゴルファーのお悩みにレッスンプロがお答えする「ゴルフQ&A」のコーナー。今回は、アイアンをダフってミスショットしてしまうという悩みについて、長井薫プロにアドバイスしてもらいました。アイアンのダフリにお悩みのゴルファーは、是非ご参考ください。
アイアンのダフリの原因はどこにあるでしょうか?
相談者 男性 / 35歳 / ゴルフ歴10年 / スコア95
使用アイアン プロギア iD ナブラ RS フォージドアイアン(7本セット)
このアイアンを選んだ理由
行きつけのゴルフショップで試打会をやっていたのがきっかけです。
コンピュータを使ってスイングの解析をしてもらったのですが、最近ではクラブにスイングを合わせるのではなく、スイングにクラブを合わせるのが定番とのこと。
スイングスピードとスタンスをもとに、シャフトとヘッドの組み合わせが自由にできるプロギア iD ナブラ RS フォージドアイアンをお勧めされました。
大事な場面に限ってアイアンでダフってしまいます。
力み過ぎなのか、アイアンが時々ダフります。ボール前の芝生を大きくえぐってしまい、残念な弾道になってしまうのです。
一打目が調子よく飛んだ時の二打目や、グリーンを狙った時など大切な時に限ってダフります。ボール手前の芝を大きくえぐってしまい、ひどい時は数メートルぐらいしか転がりません。おそらく無意識のうちにボールの行方が気になって、弾道を追いかけようと思ってヘッドアップしているのだと思います。
また、良いスコアを出そうとして力み過ぎているのも原因かもしれません。練習場だとダフってもある程度当たって飛ぶので練習の質も良くないのかと思います。練習の時はダフっている自覚はないのですが。
アイアンのグリップの握り方
左手でクラブのグリップを包み込むように握り、親指はグリップの表面に、人差し指はグリップの裏面に添えヘッドの方向に向かって伸ばします。(ピストルの形に)伸ばした左手の人差し指を右手の小指と薬指の間に掛け、右手でグリップを優しく握り、左手の親指に重ねる形で右手の親指を乗せます。
アイアンのアドレスの構え方
足は肩幅より少し広めに開き、つま先が広がるようにハの時に立ちます。
その後アイアンを構え、自然にヘッドが地面につく程度に膝を落とし、さらに腰を曲げお尻を突き出すような形にします。この時猫背になりがちなので、意識して背筋は伸ばすようにしています。
その位置で顔を下に向けますが、ボールの位置はそのまま落とした目線の延長線上より少し遠めになるような位置に立ちます。
アイアンの打ち方(スイング)
左手は曲がらないように真っ直ぐ振り上げ、腰を捻ります。この時右手はコンパクトに折り畳んでいます。
両脇を閉めると同時に下半身の軸がぶれないようにしっかりと固定し、上半身の捻れだけでクラブを大きく振り上げます。そのままヘッドの重みを感じるイメージで振りかぶった軌道と同じ軌道を通るようにスイングし、ヘッドをボールにコンタクトさせます。この時、手首が返らないように意識しています。
インパクトした後は、そのまま打ちたい方向へまっすぐとクラブを振り抜き、腰をひねって最終的に右肩の上にクラブのシャフトが乗るようにします。
現在のアイアンの練習方法
アイアンの練習では、ヘッドアップしないことや力まないことを意識しています。ヘッドがボールに当たる瞬間までヘッドの動きを追うようにし、当たった後も頭を残すイメージで弾道の確認を我慢します。
力むとダフる癖があるので、グリップを気持ちゆるく握るように意識し、力を抜いてリラックスして打つように心がけています。
このような練習を始めたのは、ゴルフの上手な知人と練習に行った時に「クラブがボールに当たる前に前を向いている」と指摘されたからです。「最後までちゃんと見ないで感覚だけで振っていてはキチンと当たるわけがない」と言われました。
また、力む=距離を出そうと早く振ってしまっているため、スイングする時の軌道が振りかぶった時と異なる軌道を描きショートカットしてしまい、必然的にボールの前を叩くことになってしまうのではないかと分析したからです。
レッスンプロへの相談
距離を出すよりも、正確にインパクトしてミスショットをなくしたいと思っています。ミスショットの最たる原因がダフることだと思っているので、どんな場面でも、常に正確な軌道を描きながらスイングできるようになりたいです。ご指導よろしくお願いします。
今回のお悩みには長井薫プロが即断回答!!
長井薫(ながいかおる)愛称:キャロさん
1960年兵庫県生まれ。金沢工業大学卒業。インドアゴルフ練習場の支配人に就任し、依頼30年間にわたって新宿の地でレッスンを行い、レッスンの受講生は延べ4万人に及ぶ。新宿インドアゴルフ代表・ヘッドプロ。自分の名前、長井(LONG)、薫(CAROLL)ということで、「ロングキャロル」ゴルフ実践術を唱えている。その名前から「キャロ」さんの愛称で親しまれている。
新宿インドアゴルフ
〒160-0022 東京都新宿区新宿5-8-11 平原ビル1F
長井薫プロのアドバイス「アイアンでダフってしまうのは下半身が使えていないからです」
まず、アイアンのスイングの時に「下半身を固定している」とのことですが、ここに少し問題があります。
下半身を固定しているため、“上半身で上げて上半身で打つ”ようなスイングになっていると思います。この下半身を固定するということは、スイングを通して全く使わないということではありません。
よくゴルフのスイングでは「お腹に力を入れる」といいます。テイクバックの時にはお腹に力を入れて、その力を溜めるために下半身は動かしません。でも、フォローでその溜めた力を使う(解放する)ためには下半身を使う必要があります。
アイアンのスイングで下半身がガチガチに固定されているのであれば、スイングの後半(フォロー)で下半身を使う練習をしましょう。
たとえば、下半身を固定した状態で上半身をでんでん太鼓のように捻転してみます。後ろに捻る時は腰をあまり使っているようには見えませんが、前に捻る時は溜めた力を解放させるために腰を前方に回していきます。
テイクバックの時はヘソが少し下を向いていますが、フォローで解放する時はヘソが目標方向に向くようなイメージです。
また、手や腕だけで「上げて下ろす」ようなスイングをしてしまうとダフりやすくなってしまいます。一方、下半身を使うと、「下ろす」というよりも「下りてくる」というような感覚になります。
つまり、テイクバックは下半身を動かさないで力を蓄えて、フォローでは下半身を使いながらアイアンを下ろしてくるイメージです。
このように下半身を捻転させることでアイアンが自然と下りてくるようになります。そのため、手や腕でだけで打たなくなりダフリも解消できます。
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