ゴルフQ&A|アイアンのシャンクを解消するスイングフォームの練習方法は?【石井プロ】
アマチュアゴルファーのお悩みにティーチングプロがお答えする「ゴルフQ&A」のコーナー。今回は、アイアンのシャンクを解消するスイングフォームの練習方法について、ティーチングプロの石井秀昌プロにアドバイスしてもらいました。アイアンのシャンクでお悩みのゴルファーは、是非ご参考ください。
アイアンのシャンクが出てしまう原因と解消するための練習方法は?
相談者 男性 / 49歳 / ゴルフ歴6年 / スコア90
使用アイアン スリクソン Z765 アイアン 6本セット [NS PRO 980GH D.S.T. フレックス:S]
このアイアンを選んだ理由
操作性が良く優しいアイアンで、打感が柔らかく好みのタイプだったので選びました。以前はポケットキャビティのZ545を使っていました。もともと女子プロが多く使っているスリクソンが好きで、軟鉄鍛造アイアンメーカーの中では比較的安く、バックフェースが美しいところも気に入っています。
疲れてくると、あおり打ちになりシャンクしてしまいます。
ラウンドの後半で疲れてきた頃に、PW~7番アイアンのセカンドショットやアプローチでシャンクが出やすいです。
具体的には、グリーンが打ち上げでパーオンを狙うセカンドショットの際にショートアイアンを持った時や、アプローチでハーフショットやクォーターショットの少し腕の力を抜いたショットを打たなければならない時、手元が緩んでしまいがちな状況で頻発します。
レンジでの練習でも、何百球も打って身体が疲れてくると出やすいと感じます。あくまでも自分自身の感覚ですが、シャンクが出るときはインパクトで手元が浮いているような気がします。インパクトで右肩が下がりあおり打ちするようなスイングになってしまっている時、ヘッドアップが早い時にシャンクしています。
アイアンの打ち方(ストローク)
ボールの位置を左寄りに置いてしまうクセがあるので、アドレスでボールの位置を1個から半個分ぐらい右側に置くようにしています。
また、フェースをセットする時にボールをヘッドのトゥ側に寄せます。スイングでは手元を浮かせないように手首の角度を変えないよう意識しています。
現在のアイアンの練習方法
手元を浮かせないために、アドレスで作った手首の角度を変えないようにスイングの練習をしています。
ダウンスイングで右肩を下げ過ぎないように、テイクバックで少し左肩を下げるイメージでコンパクトなスイングを意識しています。
SNSで自分のスイングの動画をアップしたところ「手元が浮いている」や「右肩が下がっている」と指摘を受けたので、改善できるよう練習に取り組んでいます。
石井秀昌プロへの相談
シャンクの原因は十人十色かと思いますが、自分のシャンクが出る原因を掴みたいです。インパクトで手元が浮くのを防止する方法や、右肩を下げないようにするドリルなど練習方法も教えていただきたいです。どうぞよろしくお願いします。
今回のお悩みには石井秀昌プロが即断回答!!
石井秀昌(いしいひでまさ)
1989年4月22日生まれ。USGTF(United States Golf Teachers Federation)公認ティーチングプロ。4歳からゴルフを始め、ゴルフの強豪千葉日本大学第一中学校・高等学校で6年間ゴルフ部に在籍。ゴルフの名門中央学院大学在学中、4年生の時より初心者専用ゴルフスクールでレッスンを開始し、月に約1000名の会員を指導、全会員採点による顧客満足度調査では7年連続1位を獲得する。2019年7月1日株式会社ドリームゴルフ代表取締役兼COOに就任。初心者向けゴルフスクール「ドリームゴルフ銀座」にてレッスンを行っている。
石井秀昌プロのアドバイス「前傾角度をキープし体をしっかり回すスイングフォームを練習しましょう」
前傾角度が崩れるとお尻が前に出て手元も前に出る
ご質問の方のシャンクが出る原因としては、ラウンド後半の疲れや打ち上げのアイアンショットの際に、体が起き上がりやすくなって前傾角度がキープできなくなっていることと、スイングで体の回転が止まっていることが考えられます。
前傾角度が崩れてくるとお尻が前に出やすくなります。そうすると手元も一緒に前に出ますから、手元が体から離れることになり、シャンクになります。単純にヘッドアップするというよりも、額とお尻の位置関係が変化して前傾角度が崩れてしまうのです。
ボールから目を離さないように気をつけていても、お尻が前に出るとヘッドアップしてしまいます。ご自身のシャンクの原因として「手元が浮いてしまう」「右肩が下がってあおり打ちになっている」と分析されていますが、これも前傾角度がキープ出来ていないことと繋がると思います。
手元が緩んでしまうという事に関しては、手元の緩みが直接的な原因ではないかもしれません。調整して弱く打とうとする時に体の回転が止まっている可能性があります。体が回転しなくなると、体は起き上がりやすくなり、手元が離れてしまいます。
アドレスでボールの位置は真ん中または少し左寄り
アドレスについて、アイアンのヘッドをトゥ側にセットするのはいいと思いますが、ボールの位置は真ん中より左寄りでも構いません。右寄りではない方が良いでしょう。
左寄りに置いてしまう癖があるとのことですが、むしろ左側にボールを置いても正しく打てるスイングが作れるようになるとシャンクは出にくくなります。体の回転とハンドファーストの形が保たれたスイングは手元が離れないので、左寄りに置いて正しく打てるスイングを練習するのも良いでしょう。
前傾姿勢をキープするスイングフォームの練習方法
ご自宅でも出来る、スイングで体が起き上がらないスイングフォームの練習方法をご紹介します。壁にお尻を向けて、少し隙間を作った状態で前傾姿勢して構えます。ダウンスイングの時に壁にしっかりお尻を付けましょう。アドレスの状態よりお尻の位置が後ろにいくイメージです。
お尻の位置を変えないようにスイングする練習よりも、多少後ろに出す気持ちで練習をした方が、実際のスイングで動きが入りやすくなります。
ダウンスイングでお尻を壁に当てながら回転すると、体が起き上がらないスイングの感覚を掴みやすく、ご自身の今までのスイングフォームとの違いを感じながら練習することができると思います。