パター用カーボンシャフト事情|パターにもカーボンの波が到来!?
今や、ウッドのシャフトはカーボンが当たり前。さらにアイアンもカーボン化が進んでいるが、パターはどうなる?今年カーボンシャフトパターを使用するプロが急増している。この流れは本物なのか?そのメリットは?
大本研太郎
(おおもと・けんたろう)
1974年生まれ、宮城県出身。日本プロゴルフ協会ティーティングプロA級。18歳でゴルフを始め、研修生、ミニツアーを経験後、レッスン活動を開始。最新の機器を駆使し、ショットに留まらずパッティングやショートゲームにフォーカスしたレッスンまで行っている。
ツアーで注目の「ストロークラボ」がパター用カーボンシャフトの新たな扉を開いた!
ストロークラボパター|キャロウェイゴルフ
カーボンでシャフトを軽量化。その重量をヘッドとグリップに配分。カーボンシャフトの特性をパターに生かした革新的な設計。
お問い合せ キャロウェイゴルフ
TEL:0120-300-147
https://www.callawaygolf.jp/
ヘッドとの接合・重量|パター用カーボンシャフトの課題に一つの答えが示された
[この2つが課題だった]重量
軽量化がカーボンの最大のメリット
理論的には同じ強度なら鉄に比べて重量を1/10に軽量化できることがカーボンのメリットだが、これまでは“振り心地”が軽くなりすぎるという理由から、パターシャフトは軽量化されてこなかった。しかし、「ストロークラボ」はシャフトが軽くなった分をヘッドとグリップに振り分けて総重量は変えずにストロークの安定性を高めた。
[この2つが課題だった]ヘッドとの接合
オーバーホーゼル
カーボンシャフトはシャフトの肉厚が厚いため、先端の空洞の内径が小さく、オーバーホーゼル式のヘッドを接合することができなかったが、先端にスチールを複合することでこの問題を解決した。
インナーホーゼル
先端にスチールを複合することでクリア
今まで思いもしなかった効果が得られるはず
ゴルフクラブというものは短くなるに従って重量が重くなるのが常識です。これは、長いものと短いものが同じ重量だったら、長いものほど“振り心地”が重く、短いものほど“”振り心地が軽くなってしまうのを防ぎ、同じ“振り心地”にするためです。だからパターは重いのが当たり前、カーボンシャフトで軽量化の必要はないと思われていました。それゆえ、これまでのパター用カーボンシャフトの重量は130g前後で、高い振動減衰性による“ソフトな打感”は得られましたが、軽量化というカーボンのメリットを使えていませんでした。
もうひとつ、フルカーボンではベンドシャフトを作ることが難しかったことと、オーバーホーゼルのヘッドに装着することもできませんでした。これを一気に解決したのが「ストロークラボ」です。
シャフトを軽量化して重量をヘッドとグリップに振り分けたことでヘッドと手元を同時に動かしやすくなり、ヘッドを真っすぐに振りたい人にとっては革新的な“振り心地”を与えてくれました。
これをきっかけに、シャフトのバランスポイントを変化させ、ヘッド重量は変えずにバランスを大きく変えることや、パターシャフトのキックポイントを変えたものなど、今まで誰も打ったことがないパターが生まれるはずです。
数年後に振り返れば、今年が「パター用カーボンシャフト元年」になっているかも知れません。
カーボンシャフト化によって、シャフト、ヘッド、グリップの重量配分が変わり“振り心地”を変えられることが示された。
リシャフト用パターシャフト
カーボン・スチール複合パターシャフトが登場~スタビリティシャフト~
シャフトの先端にスチールを複合することで、ホーゼル形状を問わずにほとんどすべてのパターへの装着を可能した設計。スチールを上回るロートルクも特徴。第一弾は125gだが、今後重量やバランスポイントなどのバリエーションに期待が高まる。
主なスペック
●長さ/37インチ●重量/125g●カラー/ブラック、レッド●価格/2万2000円+税
お問い合せ 日幸物産
TEL:03-3994-1033
https://www.stabilityshaft.jp
別冊GOLFTODAY シャフト選びの徹底ガイド&グリップ・カタログ 81〜83ページより
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