ゴルフのマナー|初心者が服装やラウンド中に注意したい7つのポイント
ゴルフは紳士淑女のスポーツです。そんなゴルフには、服装やプレーに関するマナーがあります。ゴルフ場では、同伴者や他の組のゴルファーが気持ちよくプレーできるようマナーを守ることが大切です。ここでは、これからゴルフを始めようとしている人やコースデビューを控える初心者の方に向けて、ゴルフの基本マナーについてご紹介します。
[目次]
ゴルフのマナー1. ゴルフ場へは時間に余裕を持って到着する
ゴルフ場には、時間に余裕を持って到着することもマナーの一つです。ゴルフ場への到着が遅刻してしまうと、一緒にコースを回るメンバーはもちろん、ゴルフ場側にも迷惑をかけてしまいます。目安としては、プレー開始の1時間前にはゴルフ場に到着してチェックイン受け付けを済ませ、10分前にはティーイングエリアに集合できるようにするとよいでしょう。
ゴルフ場に到着後は、チェックインの受け付けや着替え、カートへのキャディバッグ積み込みなどの準備があります。また、プレー前にはストレッチや素振り・パッティング練習、メンバーが使用するボールやオナーの確認などの時間も必要でしょう。これらの準備作業を行うと、1時間はあっという間に過ぎてしまうものです。
余裕を持ってプレーが開始できるよう、当日は早めの到着を心がけましょう。
ゴルフのマナー2. コース・クラブハウスでは服装マナーやドレスコードを守る
紳士淑女のスポーツといわれるゴルフでは、コース上やクラブハウス内の服装についてもマナーがあります。服装マナーやドレスコードに反している場合、入場やプレーを拒否されることもありますので注意しましょう。
【関連】ゴルフの服装マナー|男性・女性のドレスコードやゴルフウェアの選び方
- 行き帰りの服装は男性女性ともジャケットにスラックスやチノパン、革靴が基本
- ラウンド中は襟付きのシャツ、ズボン・スカート、ゴルフシューズを着用
行き帰りの服装は男性女性ともジャケットにスラックスやチノパン、革靴が基本
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ゴルフ場の行き帰りで着用する服装は、襟付きのジャケット、襟付きのシャツ、スラックスやチノパン、革靴が基本です。イメージとしては、高級ホテルのロビーに行く時やビジネスカジュアルを意識するとよいでしょう。
女性の場合には、ロングパンツやスカートもOKです。ただし、あまりにも丈が短かったり露出が多い服装は控えるようにしましょう。
またゴルフ場によっては、夏の暑い時期はジャケットの着用が不要の場合もあります。しかし、格式の高い名門ゴルフ場などではドレスコードが厳格に規定されていますので注意が必要です。
各ゴルフ場では、ホームページ上でドレスコードの案内がされています。気になる方は、事前に確認するようにしましょう。
ゴルフ場の行き帰りの服装【OK例】
- トップス:襟付きのジャケット、襟付きのシャツ
- ボトムス:スラックス、チノパン、ロングパンツ、(丈が短過ぎない)スカート
- シューズ:革靴、低めのヒール、パンプス
ゴルフ場の行き帰りの服装【NG例】
- トップス:Tシャツ、タンクトップ
- ボトムス:ジーンズ、短パン、ホットパンツ
- シューズ:サンダル、スニーカー、下駄、クロックス
ラウンド中は襟付きのシャツ、ズボン・スカート、ゴルフシューズを着用
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次にラウンド中の服装マナーについてです。ラウンド中に着用する服装のポイントは、以下の通りとなっています。
ラウンド中の服装【OK例】
- トップス:ポロシャツ、タートルネック、ワンピースタイプのゴルフウェア
- ボトムス:綿パン、チノパン、スラックス、キュロットスカート
- シューズ:ソフトスパイクやスパイクレスなどのゴルフ専用シューズ
ラウンド中の服装【NG例】
- トップス:Tシャツ、タンクトップ、キャミソール
- ボトムス:ホットパンツ、極端に丈が短いミニスカート
- シューズ:メタルスパイク、ゴルフ以外のスパイクシューズ
ラウンド中の服装について、トップスは襟付きのポロシャツが基本です。冬場のシーズンであれば、タートルネックやベスト、ウィンドブレーカーの着用もOKとなっています。
またボトムスについては、暑い夏場であれば半ズボンや短パンの着用がOKのゴルフ場も多いです。半ズボンや短パン、キュロットスカートなどを着用する場合には、ロングソックスやくるぶしが完全に隠れるソックスを着用しましょう。
コース上では、ゴルフ専用のソフトスパイクシューズやスパイクレスシューズを着用します。多くのゴルフ場では、芝の保護を目的にメタルスパイクの着用は禁止されています。
ゴルフのマナー3. ティーイングエリアでは打つ人の邪魔をしない
各ホールの大切な第1打(ティーショット)を打つティーイングエリア。他のゴルファーがティーショットを打つ時には、集中の妨げとならないようマナーを守って待機しましょう。
- ティーショットを打つ人の視界に入らない位置で静かに待つ
- ティーイングエリアでの素振りは1〜2回に収める
- ナイスショットなどの声かけもマナーの一つ
ティーショットを打つ人の視界に入らない位置で静かに待つ
ティーイングエリア上で他のゴルファーがティーショットのアドレスに入ったら、おしゃべりをしたり音を立てず静かに待つことがマナーです。ティーショットを打つ人の真後ろに立つと、視界に入って集中を削いでしまうため、斜め後方の位置で待つようにしましょう。
ティーイングエリアはスペースが広いですが、他のゴルファーがティーショットを打ち終わるまでは、ティアップをしてはいけません。自分の打順になったらすぐにティアップできるよう、ボールとティペグを準備して待機しましょう。
ティーイングエリアでの素振りは1〜2回に収める
ティーショットを打つ前に、方向や打球のイメージを確認するため素振りをする方も多いでしょう。素振りをすること自体は問題ではありませんが、必要以上に何度も素振りをするのはスムーズな進行の妨げとなりマナー違反です。
ティーイングエリアでの素振りは1〜2回に収め、プレーファーストを心がけましょう。
ナイスショットなどの声かけもマナーの一つ
他のゴルファーがティーショットで良いショットを打った際、「ナイスショット」と声をかけることもマナーの一つです。ただし、打球の行方をよく見ていないにも関わらず、適当にナイスショットと声をかけるのは失礼な行為となります。他のゴルファーのティーショットをしっかり見ておき、適切な声かけを行いましょう。
ゴルフのマナー4. ラウンド中はエチケットを守ってプレーする
ラウンド中は、他の組のゴルファーたちもコース上でゴルフを楽しんでいます。ラウンド中はエチケットとマナーを守り、他のゴルファーに配慮しながらプレーしましょう。
- ラウンド中はプレーファーストを心がける
- 前の組の人たちに打ち込みをしないよう十分に注意する
- ディボット跡は修復してから次のプレーへ移るのがマナー
- バンカーの入り方とバンカーショット後のマナーについて
ラウンド中はプレーファーストを心がける
ゴルフ場のコースでは、自分たちの前後でも他の組のゴルファーたちがゴルフを楽しんでいます。プレーの進行が遅れてしまうと、同じ組だけでなく、他の組も待たせてしまいマナー違反です。コース上ではスロープレーに注意しながら、プレーファーストを心がけてプレー進行することが大切です。
スロープレーを防止するためにも、特にゴルフ初心者の方は以下の点を心がけましょう。
・ボール位置までは早足で移動する
・使いそうなクラブを予め2〜3本持って移動する
・ショット前の素振りは1〜2回に留める
ロストボールに備えて予備球を2〜3個用意しておこう
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ゴルフ初心者の方であれば、OBや池ポチャなどのミスを起こしてしまいがちです。ロストボールの度にカートへボールを取りに戻っていては、余計な時間がかかってしまいスロープレーにつながります。そんな場合に備え、ポケットやボールケースの中に予備球を2〜3個は用意しておきましょう。
前の組の人たちに打ち込みをしないよう十分に注意する
打ち込みとは、前の組や隣のコースにボールを打ってしまうことです。打ち込みをしてしまうと、他のゴルファーに打球が当たり怪我を負わせてしまう危険があります。打ち込みは、ゴルフ場では絶対にやってはいけないマナー違反です。
もし前の組まで打球が届いてしまいそうな場合は、前の組が移動して十分な距離が確保できるまでプレーを待ちましょう。
万が一、打ち込みをしてしまった場合は「フォアー!」と叫んで危険を知らせます。その後、すぐに謝罪してお詫びの気持ちを伝えましょう。
ディボット跡は修復してから次のプレーへ移るのがマナー
ラウンド中にダフってしまうことは仕方ありません。しかし、ディボット跡をそのまま放置するのはマナー違反。ディボット跡を作ってしまった場合には、必ず自身で修復してから次のプレーへ移りましょう。
ディボットの修復には注意が必要です。洋芝のフェアウェイの場合は取れたターフを元の位置に戻して軽く踏みながらならすように修復します。野芝などの場合、周囲の芝と同じ高さになるまで目土を入れてならすように修復しましょう。
バンカーの入り方とバンカーショット後のマナーについて
バンカーに入る時は、できるだけ傾斜が低く、ボールに近い場所から入るようにしましょう。傾斜が急な高い場所から入ると、エッジ部分を崩してしまいますし、足を取られて怪我をする可能性もあります。また、バンカーショット後は、レーキでショットの跡や足跡をならしてから出るのがマナーです。
ゴルフのマナー5. グリーンの芝を傷つけないよう気をつける
グリーンは、スコアを左右するパッティングを行う重要な場所です。各ゴルフ場では、グリーンの芝がきめ細やかに整備されています。また、グリーンの芝は繊細かつデリケートで、少しの不注意で傷つけてしまうこともあります。グリーンに上がる際には、芝を傷つけないよう注意しましょう。
- グリーン上では靴を引きずったり走ったりしない
- 旗竿を外す場合はグリーンの外へ、もしくはグリーン内に静かに置く
- カップインしたボールを拾う時はカップの縁を踏まないようにする
グリーン上では靴を引きずったり走ったりしない
前述の通り、グリーンの芝はとても繊細です。靴を引きずりながら歩いたり、パッティングが決まった嬉しさから飛び跳ねたりすると、芝を傷つけてしまいます。芝が乱れたり傷ついたりすると、パッティングの際にボールの転がりが乱れ、他のゴルファーにとって迷惑です。グリーン上では、芝を傷つけないよう静かに移動しましょう。
ボールマーク(ピッチマーク)はグリーンフォークなどで元に戻す
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ボールマーク(ピッチマーク)とは、アプローチショットなどでボールがグリーンオンした際に、ボールが落ちた衝撃で芝上にできる窪みのことです。ボールマークをそのままにすると、グリーンが平らでないためボールの転がりに影響を及ぼすほか、芝生が死んでしまいます。
ボールマークを作った場合には、グリーンフォークを使って芝を中央に寄せ、パターの裏で軽く叩いて平らな状態に戻しましょう。
旗竿を外す場合はグリーンの外へ、もしくはグリーン内に静かに置く
パッティングの際に旗竿をカップから外す場合は、グリーンの外に置くのが基本です。しかし、グリーンが広くて旗竿をグリーン外まで持っていくのが大変な場合もあるでしょう。そのような場合には、グリーン内に静かに置きプレーを進行させてもOKです。メンバー全員のパッティングが終わったら、旗竿を元に戻すのを忘れないようにしましょう。
【メモ】
2019年のルール改正により、旗竿を立てたままのパッティングがOKに。
カップインしたボールを拾う時はカップの縁を踏まないようにする
カップの縁は、強度が弱く非常にデリケートです。踏んだりして崩してしまうと、カップ際のボールの転がりに影響します。そのため、カップインしたボールを拾う際は、カップの縁を踏まないよう靴一足分ほど離れた場所から拾うようにしましょう。
ゴルフのマナー6. スコアを左右するパッティングシーンは特に注意
グリーン上でのパッティングは、スコアを左右する重要なプレーです。パッティングするゴルファーに配慮し、マナーを守った行動を心がけましょう。
- パッティングラインを踏んだり跨いだりするのはマナー違反
- パターを打つ人の近くに立たない(影ができてパッティングの妨げに)
パッティングラインを踏んだり跨いだりするのはマナー違反
パッティングラインとは、グリーン上でボールがカップインするまでに通るであろう軌道のこと。パッティングでは、芝のちょっとした段差や窪みがボールの転がりに影響します。グリーンに上がる時は、他の人のパッティングラインを踏んだり跨がないようにしましょう。
パターを打つ人の近くに立たない(影ができてパッティングの妨げに)
グリーンでは、パッティングライン上に影ができるとパッティングの妨げとなります。他の人がパッティングを打つ時は、自分の影がパッティングラインに被らないように気をつけ、離れた位置で待機するようにしましょう。特に、影が伸びやすい夏場の夕刻などは十分な注意が必要です。
ゴルフのマナー7. ゴルフカートの運転や席の位置について
最後に、取引先や上司とゴルフ場へ行く場合に参考にしたい、カートの運転や座席位置のマナーについてご紹介します。
ゴルファーによって、ゴルフカートを誰が運転すべきか、座席位置の上座・下座の考え方が異なる場合があります。ここでは基本の考え方としてご参考ください。
キャディがつく場合を除き、ティーショット後にセカンドショットの位置まで移動する際には、その組の一番若手がカートを運転するのが基本です。ただし、スロープレー防止の観点から、セカンドショット以降は最初にグリーンに乗せた人が運転するケースが多いです。
ゴルフカートの座席位置は、キャディが運転してくれる場合には、一番若手が後部座席の真ん中に座ります。助手席が一番広いので、取引先や上司には助手席を勧めるとよいでしょう。
一方、キャディがいないセルフプレーの場合には、一番若手が運転するため「前列が下座」「後列が上座」と考えます。ただし、ゴルファーによって「上座・下座」が反対の場合がありますので注意してください。
また、自動操縦タイプのカートにはリモコン操作ができるものがあります。「カート操作は一番ゴルフが上手い人が行う」と考える方もいますが、基本的にカート操作は面倒なものですので、一番若手が率先して引き受けるとよいでしょう。
ただし、ラウンド中は進行状況に応じてカートを止めたり動かしたりするので、ゴルフ場でのラウンド経験が全くないとカートを動かすべきなのか、止めるべきなのか適切に判断できないことが考えられます。もし接待ゴルフの場合には、上記を踏まえて同行する上司や先輩に確認するようにしましょう。