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テーラーメイドの2020モデル”SIM”シリーズ。2タイプのフェアウェイウッド、『SIM』と『SIM MAX』を考査してみた。

Vスチールソールの復活!! そしてコントロール重視の『SIM』とやさしく上がる『SIM MAX』

2020/01/14 ゴルフサプリ編集部

1月9日にテーラーメイドが2020年モデルとして発表した『SIM』シリーズ。SHAPE IN MOTION.『飛距離を生み出す次世代のカタチ』として、主に相対するとされていた深低重心設計と空力設計の融合により、テーラーメイド史上かつてない、ボールスピードと飛距離を実現している。

そのドライバーに投入された「イナーシャ ジェネレーター」と名付けられた空力を絶妙なまでに計算したヘッド形状へのテクノロジーはさる事ながら、同時に発表された2種類のフェアウェイウッドについて考査してみたい。

『SIM FW』では、あの『Vスチール』に搭載されたソール形状を復活。その利点の再構築と、最新のマテリアルテクノロジーで全く新しいFWとしてリリースしてきたのだ。

テーラーメイド史上最も低重心なフェアウェイウッドが登場!!

テーラーメイドの『Vスチール』は、初代モデルの登場が2003年。当時、丸山茂樹が契約外でバッグに入れ、優勝した際にも使われていたことなどで大変人気があったクラブだ。パワーヒッターがアイアンの様に打ち込んでも球が暴れない。そしてコントロール重視で球筋の打ち分けが可能な技術のある上級者がこぞってバッグにいれていた名器中の名器だ。

そして今回のSIMシリーズのFWでは、ソールの接地面積を減らすことで、抜けの良さを実現した伝説的な「Vスチールソール」が復活。『SIM FW』と『SIM MAX FW』の2タイプのリリースとなったわけだが、よくよくそのスペックや形状を見てみると、かなり創意工夫に加え細微なるディテールからもその機能や性格の違いが見受けられる。

チタンボディ+ZATECH チタンフェースの“SIM FW”と大型ヘッド+フェースでやさしさを最大化した“SIM MAX FW”

まずは“SIM FW”だが、チタンボディおよびチタンフェース+カーボンクラウン+大型ソールウェイトによりテーラーメイド史上最も低重心な仕様。初代『Vスチール』の特性をそのまま継承し、「打ち込めてコントロール」できるFWをさらに低重心化させる事で、高弾道を打てる仕様へと進化させている。また“SIM MAX FW”は低重心に加えて、大型のヘット体積とフェースで上がりやすく、ミスに強い仕様だ。

SIMでは、ボディーおよびフェースにそれぞれ材質の違うチタン素材の採用もあってコスト面でもSIM MAXと比較すると1万円ほど希望小売価格が高くなっているわけだが、フェアウェイウッドにも強弾道を求める「打ち込み系」のプレイヤーにはまさに「待ってました」の製品ではないだろうか?

SIM FW & SIM MAX FW、共通して採用されたテクノロジー

高弾道を生むために、より低重心に。

SIM & SIM MAXに共通して採用されたテクノロジーに関して考査してみよう。まず大きな特徴として、徹底した低重心設計であること。
これはグラファイト・コンポジット・クラウンを採用し、クラウン部分を大幅に軽量化している。

SIM FWではソールに80gもの「Vスチールソールプレート」を配置したことで前作のVスチールを遥かに超える低重心化を実現。高弾道を描ける飛距離追求型フェアウェイウッドに仕上がっている。

ツイストフェース®でより曲がらないストレート弾道

世界中で戦うトッププレーヤーでもミスヒットは避けられない。そのミスヒットをミスショットにしないために、テーラーメイドが独自開発した「ツイストフェース 」。

前々作となるM3 / M4ドライバーから採用された、多少の打点のブレであっても、ミスヒットをミスにしないテクノロジーをフェアウェイウッドにも搭載。絶対的な信頼感も相まって、しっかりと振りに行っても曲がらず距離を稼いでいける。

貫通型スピードポケット

テーラーメイド独自の貫通型スピードポケットを採用。芝から直接ボールコンタクトを狙う際に起きがちなフェース下部でのミスヒットをカバーする。可能な限り初速を落とさないテクノロジーを採用している。

SIM FW & SIM MAX FWの相違点

ZATECH チタンフェースを採用した“SIM FW”

全ては卓越したパフォーマンスのために、高価格帯の素材を惜しみなく採用。

強靭かつフレキシブルなチタン「ZATECH(ゼイテック)」を採用したSIM FWのフェースはスピードポケットと合わさると、かつてないほどの低重心ヘッドから高初速で高弾道を実現してくれる。過去、VスチールFWを愛用していたトップアスリート好みの強い球筋で、なおかつ低い低スピン弾道、そしてドロー、フェードを打ち分けられるコントロールしやすい設計だ。

C300 ステンレススチールフェースの“SIM MAX FW”

SIM MAX FWには高強度のC300 ステンレススチールを採用。パワフルな飛びと爽快な打感を提供する。大きめのヘッド(185cc/3W)とワイド設計のフェースにツイストフェースのコンビネーションで、誰でも優しくミスヒットに強い、そして高弾道のボールを手に入れることができる。

ヘッド形状の違いからの“SIM FW”と“SIM MAX FW”の違いを考査

若干小ぶりで重心距離が短い設計の”SIM FW”と、シャローで慣性モーメントを高めに設定している“SIM MAX FW”。どちらも徹底的に低重心化により高弾道を得やすい設計ではあるものの、それぞれ打ち方に特徴がありそうだ。
フェース面の下部のリーディングエッジのデザインの相違から見ても、ダウンブローで打ち込んでも抜けの良さを重視しているのが”SIM FW”であり、一方、“SIM MAX FW”は払い打つスイング軌道でも、しっかりとボールを拾ってくれるデザインにしている。これはアベレージゴルファーでも楽で簡単に高い球筋を手に入れることが可能だ。

考え方にもよるが、ドライバーを不得意とするゴルファーで、3Wにティーショットを委ねるゴルファーにとっては、ドライバーの代用として“SIM MAX FW”をチョイスするのは吉とでるであろう。またロングホールのセカンドショットや風の影響を受けやすい長いショートホールでのコントロールした球筋を欲する上級者には、“SIM FW”のチョイスが望ましい。

個人的には、3Wを“SIM MAX FW”を、そして5Wを“SIM FW”で構成するセッティングでコースマネージメントを試してみたいと思う。

実際のコーステストは次回以降に紹介する予定なので楽しみにしていて欲しい。

『SIMフェアウェイウッド』『SIM MAXフェアウェイウッド』のスペック

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