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渋野日向子のドライバースイングを分析【連続写真つき】

連載「大判写真で見る、一流プロのドライバーマネどころ」VOL.15

2020/05/11 ゴルフサプリ編集部

ルーキーイヤーの成績としては宮里藍以来となる日本ツアー年間4勝をマークした渋野日向子。ドライバーでは豪快なスイングで飛距離を伸ばしながら、安定したコントロール性も両立して大活躍を見せた。そんな渋野のドライバーからアマチュアがマネするべきポイントはどこにあるのか?

◉解説・レッスン
石井 忍
1974年生まれ。千葉県出身。98年にツアープロに転向し、レギュラーツアーに参戦。近年はパーソナルレッスンを行う「エースゴルフクラブ」を主宰し、千葉、神保町、赤坂などに展開。

渋野日向子

渋野日向子はハンドアップで加速していた!

アドレスでは両腕をリラックス

アドレスでは、腕をリラックスしている感覚が理想。渋野本人も「ハンドダウンを意識しているわけでなく、力を抜いて腕を下に垂らしている感覚です」と語る

インパクトでは 手首が高いことで 遠心力を生かせる

インパクトはアドレスの再現ではない!左手首は伸ばしてOK

渋野選手はアドレスしたときのハンドダウンがすごく有名ですが、実はインパクトの瞬間には、かなりハンドアップしています。角度的には10度以上もハンドアップしてインパクトしていると思います。このハンドアップする動きは、渋野選手だけの特徴ではありません。海外のトップ選手のインパクトを見ても、例外はありますが、最近は多くの選手がアドレスよりも10度前後はハンドアップしてインパクトしています。

以前のゴルフレッスンでは『インパクトはアドレスの再現』『左手首の角度をキープする』と言われましたが、それは昔のレッスンです。アドレスのカタチや左手首の角度をキープしようとしたら、すごく窮屈なインパクトになって、スピードが出ません。ハンドアップするインパクトのポイントは左手首です。左手首をロックするのではなく、インパクトに向けて小指方向に解放させるように伸ばすことで、適度にハンドアップしたダイナミックなスイング軌道になります。

左手首は回しながら伸ばしていく!

ダウンスイングからインパクトに向けて、左手首は少し回転させながら伸ばしていくことでスピードアップにつながる。

下半身リードで沈んで、伸びる!

①アドレスでも左腕はほとんど曲げず、ほぼストレートに伸ばしている。
左腕を伸ばすことで、スイング軌道が大きくなる
しっかり伸ばしていることでスイングアークが大きくなり、遠心力が使える。

左腰は後ろに引きながら回転!
石井は下半身の動きについて「左のお尻はアドレスの位置で回転させるのではなく、少し後ろに引きながら回転させるとスエーしない」と語る。

アマチュアは上半身が 伸びて、ハンドアップに!

実はアマチュアでもインパクトでハンドアップしている人は多いです。でも、プロのハンドアップインパクトと決定的に違うのが下半身の動きです。アマチュアは上半身が伸び上がった結果、ハンドアップになっているので、すごく弱いスイングになってしまいます。しかし、プロは下半身リードでハンドアップのインパクトを作っているので、力強いスイングでボールをうつことができます。

渋野選手のスイングを見ても、ダウンスイングでは下半身が沈み込むように地面を踏むことで、少し両ヒザが曲がっています。その姿勢から、少し伸び上がるように腰を回転させながらボールを打っています。この回転しながら伸び上がることで、ハンドアップのインパクトを作っているのです。決して、頭がルックアップしたり、肩だけが伸び上がったりしているわけではありません。

左腕をしっかり伸ばす意識も大切です。渋野選手を見てもスイング中に左腕をしっかり伸ばしたままスイングしています。インパクトでも左腕が一直線に伸びた、ハンドアップインパクトになっているのがわかります。

沈み込みによって、体の開きを抑える!

トップからダウンスイングにかけて沈み込みことは、体の開きを抑える効果があります。ここで沈み込みがないと、体が開くタイミングも早くなりやすい。体の動きとしてはバックスイングからトップにかけて体が伸び上がって、ダウンスイングで沈み込んで、さらにインパクトに向けて下半身リードで伸び上がる感じです。

GOLF TODAY本誌 No.575 16〜19ページより

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