大里桃子は「股関節を縦に動かすように変えて」ショット精度UP!
オフの間にスイングと食事を改善。キレの増した体とスイングで開幕戦に挑む!
JLPGAツアーの2020年が、ようやく開幕する。長い、長いオフシーズンを経て、選手たちはどんな成長を遂げているだろうか。
昨年、2019シーズンは38試合に出場、優勝こそなかったものの獲得賞金30,744,342円で賞金ランキング38位という成績を残した大里桃子(伊藤園)。オフの間は、熊本を拠点に開幕への準備を行ってきた。その中で、スイング改善を行い、ショットの精度が向上したという。どのような改善を行ったのか、話を聞かせてもらった。
練習、練習の毎日。ゴルフ以外の運動をして気分転換をしていた
――長いオフの期間。どのように過ごしていたんですか。
「ずっと練習していましたね。それしかできることもなかったですし(笑)。だから、外出するといっても、ゴルフ場(熊本空港カントリークラブ)と練習場ばかりでした。練習ラウンドは、お客さんの最終組の後ろからついていく感じで、回れるときは18ホールとか27ホール回っていました。練習場は、主に人の少なくなる夜に行っていました」
――モチベーションの維持が大変だったんじゃないですか。
「そうですね。先が見えなかったので、難しいといえば難しかったですね。ですから、ボールを打つ練習だけじゃなく、色々な運動をして気分転換していました。後輩の小貫麗と一緒にサッカーボールを蹴ったり、それにキャッチボール、バドミントン……それからサンドバッグを叩いたりもしていました。ペチペチと」
――色々と工夫していたんですね。食事面を改善したと聞きましたが?
「はい。昨年末からアスリートフードマイスターさんに付いてもらって、食事内容に対するアドバイスをしてもらっています。すごい厳しく節制しているわけではないんですが、以前に比べて栄養バランスの整った食事内容になりました。オフの間は、母と一緒にたくさん料理しましたよ」
股関節を縦に動かして、その場で回るように練習をした
――オフシーズン、どんな点を集中的に練習していたんですか。
「実は、スイングをちょっと変えたんです。以前のスイングでは、インパクトのときにへっぴり腰になるというか。右腰がスイングの邪魔をしている感覚があったんです」
――腰の回転が先行しすぎていたり、左腰が引けてしまっていたり、という感じですか?
「そうですね。ダウンスイングで右腰が前に出てきて、腕の通り道がなくなる感じだったんです。それで左腰が引けて、へっぴり腰、みたいなイメージですかね」
――どんなふうに改善していったんですか?
「まず、その場で体を回転させる意識を持ちました。股関節を使うというか。股関節を縦に使って、その場で回転する、という感じです。そうしたら、テークバック時にスエーすることもなくなって、腰の入ったインパクトができるようになっていきました」
――では、ミート率も良くなって、当たりも強くなったと?
「はい。ドライバーが10ヤードくらい飛ぶようになりましたし、方向性も良くなりました。以前はショットのブレが大きかったので、安定させるためにはどうしたらいいかなって考えていたんです。それで、動画を見ていたら自分のインパクトの形が気になって、改善しようと思ったんですが、おかげでショットはすごく安定してきました」
――誰かに相談したりしたんですか?
「熊本空港カントリークラブにいる先輩のプロとか、ブリヂストンゴルフアカデミーのコーチとかに相談しながら、改善していきました。それから、鏡を見ながらスイングをチェックして、腰が流れていないかチェックしたり、その場で回れているかを動画でチェックしたりしましたね」
――では、開幕するのが楽しみですね。今年の目標は?
「やっぱり2勝目ですね。それから賞金ランキングでキャリアハイの順位を目指します。スロースターターだから、毎年出だしが悪いんですが……。ツアーが始まったら、序盤から“いきたい”ですね。ドライバーの飛距離が伸びたので、セカンドの距離も多少短くなるでしょうし。フェアウェイキープ率も、そこそこ上がったので、早く試合がしたいですね」
――応援しています。頑張ってください。
「ありがとうございます」
撮影/内田保知
取材/ゴルフトゥデイ編集部