1. TOP メニュー
  2. テクニックに効く
  3. アプローチ
  4. アイアンのダフり・トップの原因と対策方法を5人のプロが解説

アイアンのダフり・トップの原因と対策方法を5人のプロが解説

2020/07/08 ゴルフサプリ編集部

セカンドショットで出るアイアンのミス。ミスが出るのは仕方がないが、放置しておくとズルズルといくことに。ということで、ここではアイアンのよくあるミスを次に持ち越さない対策を教えてもらった。どれもプロ自身が実戦で取り入れている効き目バツグンの方法です!

【関連】アイアンを上達!打ち方のコツやスイング練習方法をプロが解説

[トップを撲滅] インパクトの形から始動する

阿久津未来也
(六甲国際GC)

1995年3月17日生まれ。栃木県出身。2018年の「日本プロ」で6位に。昨年はバーディ率9位など奮戦したが惜しくもシードならず。初シードに向け牙を研ぐ。

8対2で左足体重。腰が左に回った体勢から動く

左足に8割方体重を乗せ、インパクトの体勢を作ってから動きだす。

インパクトから始動してベタ足で振る

トップの主因は体が伸び上がること。やりたいインパクトと現実がかけ離れています。なので、撲滅には打つ前にやりたいインパクトを作っておくのがオススメ。アドレスしたら、その場でインパクトを作りましょう。イメージだけでなく、左足に体重を乗せて腰も左に回し、ガチのインパクトスタイルから始動します。

バックスイングでは体重移動してもしなくてもOK。ベタ足のスイングを心がければ確実に伸び上がりを防げます。

ベタ足で打つ

始動後は右に体重移動してもしなくてもいいがベタ足で打つイメージ。
ボールを上げようとする動きがトップする一番の原因。

[ダフりを撲滅] 構える前に肩に力を入れる

秋吉翔太
(ホームテック)

1990年7月22日生まれ。熊本県出身。2018年に「ミズノオープン」、「ダンロップ福島オープン」で2勝。昨年も複数の試合で優勝争いを演じ賞金ランク26位。

目いっぱい力を入れれば勝手に力が抜ける。フーッと息を吐いてもいい。

力みは右肩が下がる形の温床

力んだままスイングするとスムーズに動けず右肩が下がる。

脱力と軽いジャンプでスムーズに動ける

僕もそうですが、程度の大小はあれダフる時は必ず上体に力が入っています。

おまけにアマチュアの方はボールを打ちにいく傾向が強い。スムーズに動けず上から「ドスン!」と打ち下ろす格好になります。

僕がやるのは、構える前に思いきり力んで両肩に力を入れ、一気に脱力すること。力が抜けた流れでアドレスし、なにも考えずに打ちます。

アドレスするまでのルーティンで軽いジャンプを入れるとさらにいい。重心が下がって再び上体に力が入るのを防げます。

ボールでなく目標に向かって振る

目標に向かって振るとスイングの途中でインパクトできる理想型に。
構える前に軽くジャンプすると力を抜いたままアドレスに入れる。

[すくい打ちを撲滅] 低いフォローからダウンスイングをイメージ

林菜乃子
(ユピテル)

1997年5月17日生まれ。神奈川県出身。2018年JLPGA入会。同年のステップアップツアーで1勝。昨年はシード獲得に至らず、今季はQTランクからの挑戦。

ダウンスイングがこの高さから入ればOK

ダウンスイングのヘッド位置を確認。写真くらいの高さにあればOK。
すくい打ちだと手首が伸びてダウンスイングでヘッドが低い位置にくる。
フォローが高いとすくい打ちの可能性大。ヘッドが下から入っている。

上から入ってダウンブローになる

低い位置に振り抜くことでヘッドが上から入りダウンブローに打てる。

フォローを低くするとダウンスイングの入り方が適切になる

フォローで右腕を地面と平行にしてから惰性でフィニッシュに向かうイメージ。

フォローの高さでヘッドの入り方を修正

ダウンスイングでヘッドが下から入る感じになるのがすくい打ち。インパクト時のロフトが大きめになるのでスピン量が安定せず、強い球が打てません。

すくい打ち傾向になっているとフォローでクラブが高く振り出され、最終的にクラブを担ぐような高いフィニッシュになります。下から上に振る形になっているわけです。

これを直すには、例えば右腕が地面と平行になるくらいの低いフォローを作り、そこに振り出すつもりでスイングします。低い位置に振り出すには、すくい打ちは不都合。自然とダウンでヘッドがある程度上から入るようになります。私はこのやり方で、ダウンスイング時のヘッドの通過位置を確認し、そこを通すイメージでスイングしています。

ダウンスイングで手首の角度を保つ

手首を伸ばさずにハーフウェーダウン。ここからリリースしてインパクトへ。
すくい打っているとフォローもフィニッシュも高い位置に向かう。

[右プッシュを撲滅] 左肩を低くキープする

小橋絵利子
(RSK山陽放送)

1988年4月25日生まれ。岡山県出身。2013年JLPGA入会。ステップアップツアー2勝。2016年からレギュラーツアーに本格参戦。今季はステップアップと二足の草鞋で戦う。

スイング中に左肩を上げない。レベルに回す、もしくは低く保つイメージが有効。
インパクトで左肩が上がるとフェースが右を向いてプッシュする。

体の回転を止めずにボールをつかまえる

右にプッシュアウトするのは、ダウンスイングでクラブがインから入りすぎて右に抜けてしまうから。ダウンで体が起き上がるとこうなります。

起き上がるということは左肩が浮くということ。実際そうなっていることが多いので、左肩を低くキープして振るのがポイントになります。ただ、過度に低くなると突っ込む動きにつながるので、左肩をレベルにターンさせるように心がける。この方が、体の回転も止まらないので、ボールがしっかりつかまると思います。

レベルに回ればフェースが返る

左肩がレベルならフェースが返るが、上がると返りきらず開いて当たる。

両手を離して振ると効果的

両手の間隔を開けたグリップで振ると左肩が上がるのを矯正できる。

[深いラフのチョロを撲滅] ボールの手前からヘッドを入れる

市原弘大
(フリー)

1982年5月29日生まれ。東京都出身。2018年の「ツアー選手権」でツアー初優勝。「ダンロップフェニックス」で2勝目を挙げた。昨年は不調で賞金ランク60位。捲土重来を期す。

ボールの手前から、なるべくヘッドを低く保つ。インパクトは緩めない。

右足前からヘッドを滑らせる

スタンス幅を狭めにとり、右足の前あたりからヘッドを滑らせる。
深いラフではボールを上げようとするのも、上から打ち込むのもNG。

インパクト前後でヘッドを低くキープ

深いラフから打つ場合、打ちやすさとフライヤーを考えて1~2番手短いクラブを使います。ラフの抵抗もあるのでしっかりグリップ、キツそうなら短く持ち、肩幅くらいのスタンスで構えましょう。

スイングで大事なのはインパクト前後でヘッドを低く保つこと。下からすくい打つのも、上から打ち込むのもダメ。ボールの手前、右足の前くらいから滑らす感じで低くヘッドを入れ、インパクト後もなるべく低い位置にヘッドをキープ。ゾーンで打つイメージが大事です。

打ったあともなるべくヘッドを低い位置にキープする。

取材トーナメント/ブリヂストンオープン、富士通レディース、JTカップ ※すべて2019年

GOLF TODAY本誌 No.577 38〜47ページより

【関連】アイアンのダフリの原因と防止策|アマチュアの2大ミス徹底解決