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6度目のウイングドフットで何が起きる? 名手の伝説が眠る舞台

2020 U.S.OPEN 完全ガイド@ウイングドフットGC 2020.9.17-20

2020/10/14 ゴルフサプリ 編集部

そこは歴史に残るドラマが生まれるコースだ。6月から9月に延期された全米オープンの舞台は、ニューヨークのウイングドフットGC。過去に5度の全米オープンを開催しているが初開催したときのボビー・ジョーンズから、最近のミケルソンまで数々の伝説が残っている。今年は何が起きるのか。

GOLF TODAY本誌 No.580 57〜63ページより

1929ボビー・ジョーンズの23打差からはじまった

1929年にはじめてウイングドフットGCで全米オープンが開催。36ホールでのプレーオフ決着となり、球聖ボビー・ジョーンズがアル・エスピノーサに23打差という大差をつけて優勝した。

2006ミケルソンが最後のダブルボギーで敗者に

最近の全米オープンは2006年。最終日最終ホールまでフィル・ミケルソンがトップを走っていたが、最終ホールでのダブルボギーで優勝を逃す悲劇が起きた。ちなみに、2006年大会はタイガー・ウッズがプロ転向以来メジャーではじめて予選落ちを喫した。

解説
杉澤伸章
かつては丸山茂樹の専属キャディとしてPGAツアーを転戦。現在はPGAツアーを中継する解説者やレポーターとしても活躍。

2020全米オープン観戦ガイド COURSE 全18ホールを徹底解剖!

驚異のコースレート76.1! 折り返しの8、9、10番はボギー多発の難所

No.1 Par4 451y
いきなりの左ドック
スタートホールから左ドッグレッグになっていて、グリーン付近でも左サイドにバンカーがあるため、ライン取りが難しい。
No.2 Par4 475y
右サイドの林が気になる
ゆるやかな右ドッグレッグになっている2番は、1打目の落下地点の右サイドに林があり、最短距離を狙うと林に入れる危険性が高い。
No.3 Par3 243y
コース内で最長のパー3
本番では250ヤード近い設定になりそうなパー3ホール。グリーンサイドのバンカーが深く、かつてはパー3でも刻む選手がいたほどだ。
No.4 Par4 461y
砲台グリーンでパターが難しい
軽い打ち下ろしで、グリーンだけが砲台になっているので距離感が難しい。グリーン上も傾斜が強く、3パットする可能性が高いホール。
No.5 Par4 516y
パー5を試合ではパー4に
普段はパー5として設定されているが、全米オープンではパー4。1打目の落下地点にある右のバンカーに入れる選手が多い。
No.6 Par4 321y
ワンオン狙いにはバンカーのリスク
パワーヒッターであればワンオンを狙える短いパー4だが、グリーン手前の花道が極端に狭く、花道を外すとバンカーにつかまる
No.7 Par3 167y
バーディが欲しいパー3
グリーンも狙いやすく、比較的、バーディをとりやすいパー3だが、グリーンに食い込んだ右のバンカーに要注意。
No.8 Par4 493y
過去の全米オープンでは最難関ホール!
5度の全米オープンを振り返っても1日の平均スコアでは最もオーバーパーの選手が多いホール。フェアウェイがとにかく狭いために、2打目がラフからだとグリーン脇のバンカーにつかまるパターンが多い。
No.9 Par5 572y
コース改造で長くなった
前回の2006年大会の前にコース改造をして、セッティングによっては600ヤードを超える設定も可能になった。グリーンの四方がバンカーに囲まれているために、2打目でプレッシャーがかかる。
No.10 Par3 194y
高い砲台グリーンで難易度アップ!
美しい形状の砲台グリーンがある名物ホール。グリーンが狭く、傾斜が強いために実際の落としどころは畳1枚ほど。落とし所が悪いとグリーンからバンカーにこぼれ落ちるパターンもある。
No.11 Par4 384y
パワーヒッターほど難しい
ストレートホールではあるが300ヤードを超えた地点から、どんどんフェアウェイが狭くなっていくのでパワーヒッターほど調整が難しい。
No.12 Par5 633y
コース最長のダブルドックレッグ
630ヤードを超えるコース最長のパー5は、左右に曲がっているダブルドッグレッグ。ピンポイントで狙えればイーグルもある!
No.13 Par3 219y
グリーンの傾斜が読みにくい
グリーンが奥から手前に傾斜しているので、ティショットでグリーンをとらえても3パットする選手が多いグリーン。左右もバンカー。
No.14 Par4 452y
ショートカット地点にバンカー
左ドッグレッグになっていて、最短ルートを狙おうとするとバンカーがあるため判断に迷う選手も。バンカー越えに成功するとバーディチャンス。
No.15 Par5 426y
クリーク超えで細いグリーンを狙う
2打目からは打ち上げになっていて、クリーク超えでグリーンを狙う。グリーンが縦長になっていて、少し曲げると左右のバンカーにつかまる。
No.16 Par4 490y
林の枝がブラインドになるケースも
フェアウェイ、グリーンの近くまで林が迫っているため、ぎりぎりでフェアウェイキープしても林や枝があって狙えないこともある。
No.17 Par4 469y
右サイドにバンカー群あり!
右ドッグレッグになっているがフェアウェイの右サイドにはバンカー群が連なって、左サイドもラフが深いため、1打目が難しい!
No.18 Par4 460y
右はラフ、左はミケルソンのバンカー
最終18番は強烈な左ドッグレッグ。右サイドはグリーン手前まで深いラフがあり、左サイドにはミケルソンが入れたバンカーがある。

最終日の10番から悲劇がはじまるかも!?

よく全米オープンではラフが長い、グリーンが速いということが言われますが、最も選手にとって厄介なのがフェアウェイが硬いことです。フェアウェイが硬いと狙ったところに落としたボールが20ヤード、30ヤードも転がってしまって、ラフにつかまる。そのラフが全米オープンでは深いので、苦戦するのです。

特に今年のウイングドフットGCはドッグレッグホールがすごく多くて、おそらく半分以上のホールが右か左のどちらかに曲がっている。だから硬いフェアウェイでバウンドしたボールがラフに入りやすい。それがドラマを生む一つの要因になっていると思います。

難所としては8番、9番、10番の折り返し付近。この3ホールは出場選手の平均がオーバーパーになるホールで、特に10番のパー3はポイント。砲台グリーンで難しいレイアウトですし、最終日のバックナインが始まるホールなので、ここで失敗すると悲劇を生む展開になりそうな気がします。

最終ホールで頭を抱えたミケルソン

単独トップで最終日最終ホールを迎えたミケルソン。大勢のファンも優勝を確信していたが、ティショットを大きく左に曲げて観客用のテントに打ち込むと、2打目で無理にグリーン方向を狙って失敗。最後はグリーン上で頭を抱える場面もあった。

ノーマンにも18番の悲劇が!

84年の全米オープンでもグレッグ・ノーマンが初のメジャー優勝目前まで迫ったが、最終18番の2打目が大きくグリーンオーバーしてギャラリースタンドに。結局、翌日にファジー・ゼラーとのプレーオフになり、敗れた。

2020全米オープン観戦ガイド PLAYERS 優勝候補を大予想!

最近の海外メジャーにはあるジンクスがある。それは世界ランク1位でメジャーを迎えた選手が5年以上も優勝していないということ。
ちなみに現在の世界ランク1位は、ダスティン・ジョンソン。その結果は?

異次元の強さを見せた8月のダスティン!

昨年後半から調子を落としていたダスティン・ジョンソンだが、6月に約1年振りの復活優勝を果たすと8月には全米プロで2位、そしてプレーオフシリーズ初戦では2位に11打差をつける異次元の強さで優勝。世界ランク1位に返り咲き、第2の黄金期を迎えそうな勢いがある。

しかし、最近のメジャー大会にはあるジンクスがある。それは世界ランク1位になってメジャーを迎えた選手が約5年間も優勝していないということ。ちなみにブルックス・ケプカも世界ランク1位になった瞬間、メジャーに勝てなくなった。

1位の選手が勝てないのは、それだけ世界ランク上位選手の実力が拮抗しているからだ。現在は特定の選手だけでなく、各年代に優勝候補がいる。20代には全米プロで鮮烈なメジャー初優勝を飾ったコリン・モリカワや初めて世界ランク1位になったジョン・ラームなど勢いのある選手が多い。

30代ではメジャーに強いケプカやマキロイなど円熟期の選手が優勝を狙っている。そして40代にはタイガー、ミケルソン、そしてローズという実績十分なメジャー王者が揃っている。

本命はやはりダスティン・ジョンソンだろうが、年代別に見てもメジャーの優勝争いは楽しめそうだ。

プレーオフ初戦は 30アンダーの圧勝 ダスティン・ジョンソン

今季2勝を含み、PGAツアーでは22勝、13年連続優勝を記録しているダスティン・ジョンソンだが、メジャータイトルは2016年の全米オープン1度のみ。ちなみにダスティンも世界ランク1位時代はメジャーに勝っていない。

本命は絶好調のダスティン・ジョンソン、3世代に優勝候補が!

[20代]今続が度代世界20代ランクトップ10選手、新メジャー王者のコリンに注目

ジョン・ラーム
今年7月に世界ランク1位になった25歳のラームは欧州ツアーの年間王者でPGAツアーでも4勝。初のメジャー優勝も近い。

コリン・モリカワ
プロデビューから約1年、23歳で全米プロを制したコリン・モリカワ。安定感抜群のショットは全米オープンと相性が良い。

ジャスティン・トーマス
今シーズン3勝のトーマスはレギュラーツアーの賞金ランク1位。大舞台にも強く、17年の全米プロに続くメジャー2勝目を狙う。

[30代]ケプカ、マキロイが円熟した強さを発揮するか!?

ローリー・マキロイ
2014年からメジャーでは優勝できていないマキロイだが、昨年はPGAツアーの年間王者になるなど円熟の強さを迎えている。

ブルックス・ケプカ
PGAツアー7勝のうち4勝がメジャー。3連覇を狙った昨年の「全米オープン」は2位だったが、今年はメジャー男の本領発揮なるか。

ウェブ・シンプソン
メジャーでは未勝利のシンプソンだが、今年も2勝をあげる安定した活躍で世界ランクも6位まで浮上。隠れた優勝候補の一人。

[40代]史上最強の40代!ミケルソンのリベンジは?

タイガー・ウッズ
全米プロの約1ヶ月前にはウイングドフットGCで練習ラウンドを行ったタイガー。もし優勝すれば4度目の全米オープン制覇となる。

フィル・ミケルソン
過去に全米オープンでは6度も2位になっているミケルソン。もし全米オープンで優勝すればグランドスラム達成となる。

ジャスティン・ローズ
PGAツアーで通算10勝のローズは今年7月に40歳になったが、8月の全米プロでも9位に入るなど好調をキープ。

ガンバレ! ニッポン!

日本人選手では8年連続出場となる松山英樹に加え、5年振りに石川遼が出場予定。さらにアマチュア世界ランキング1位の金谷拓実も出場権を獲得。昨年の日本ツアー賞金王の今平周吾も出場資格はあるが、欠場する可能性が高い。

❖8度目
松山英樹
過去7度の全米オープンで予選落ちは1度だけ、17年には最高の2位タイに入り、18年は16位タイ、19年は21位タイ。

❖5度目
石川 遼
今年8月に出場した全米プロは5年振りのメジャーだったが、予選通過ラインまで1打差。全米オープンでは予選通過なるか!?

❖初出場
金谷拓実
2019年にはアマチュアとしてマスターズに出場して予選通過し、同年は三井住友VISAマスターズでアマチュア優勝を達成。

全英のリベンジを! 渋野が初の米国でのメジャーに挑む

2020ANAインスピレーション 完全ガイド@ミッションヒルズCC 2020.9.10-13

今年3月に開催予定だった女子メジャーのANAインスピレーションが9月に延期。毎年、春に開催されることと、同じコースで開催されることで“女子のマスターズ”とも言われている。AIG全英女子オープンでは予選落ちに終わった渋野は、リベンジを狙う!

女子でも6700ヤード超え。ロングヒッター有利か!?

強風のリンクスから一転して、緑と池に囲まれた美しいコースが次の女子メジャーの舞台。1972年からはじまった大会は第1回からカリフォルニア州ミッションヒルズCCで開催されており、1983年からメジャーに昇格するとその後は「クラフトナビスコ選手権」という名称で長く続いていた。

15年に「ANAインスピレーション」と冠名が変更してからもコースは変わらず、春に開催されるメジャーとしては男子のマスターズのような華やかな雰囲気がある大会になっている。

コースは6700ヤードを超える設定になっており、女子としては超ロングコース。レキシー・トンプソン(2014年優勝)やブリタニー・リンシコム(2015年優勝)など飛ばし屋と相性が良い。

AIG全英女子オープンでは2連覇を狙った渋野日向子や今年から米国ツアーに挑戦した河本結が予選落ち。また予選を通過した畑岡奈紗も64位と不本意な成績に終わったが、3人ともANAインスピレーションに出場予定。全英のリベンジを期待したい!

渋野日向子
8月のAIG全英女子オープンでは予選落ちに終わったが、ドライバーの調子は決して悪くなかった。飛距離も出ていただけに、米国開催でのメジャーに期待したい。

次のメジャーは女子のマスターズ!

カリフォルニアの高級リゾート地帯にあるミッションヒルズCC。クラブハウスの脇には大会創設者である歌手ダイナ・ショアの像が立てられている。

前年王者は世界ランク1位に!

コ・ジンヨン
昨年は4日間ともアンダーパーを記録したコ・ジンヨンが2位に3打差をつけて優勝。試合後は、
大会の名物である18番の脇にあるポピー池にダイブ!

最近は5年中3年がプレーオフ、歴代優勝者は世界ランク1位が並ぶ

ここ数年の優勝争いは、最後まで誰が勝つかわからない接戦になることが多く、最近5年のうち3年はプレーオフ決着となっていて、72ホールでは決着がついていない。

昨年は韓国のコ・ジンヨンが優勝し、翌週には初めて世界ランキングで1位になると、同年のエビアン選手権でも優勝し、1年で2つのメジャータイトルを獲得した。

コ・ジンヨンだけでなく、この試合ではユ・ソユン、リディア・コー、ステイシー・ルイスなど多くの世界ランク1位選手が優勝。それ以前もロレーナ・オチョア、ヤニ・チェン、カリー・ウェブに、アニカ・ソレンスタムなど歴代の世界ランク1位選手が並んでいる。歴代優勝者を振り返ると、本物のナンバーワン選手が優勝する舞台とも言えるだろう。

ちなみに、今年の優勝候補に挙げられる選手には、日本の黄金世代と同じ1998年、1999年生まれの選手が多い。世界ランク4位になっているネリー・コルダは270ヤードを超える平均飛距離を武器にしており、コースとの相性も良さそう。もう一人、若き飛ばし屋のブルック・ヘンダーソンも平均飛距離は260ヤード超え。

22歳にして米国ツアーで9勝をマークし、世界ランクも9位につけている。

日本でも1998年生まれの畑岡、渋野、河本の黄金世代と言われているが、試合では世界の黄金世代に挑むことになる。

米国でも22歳世代が優勝候補に!

ネリー・コルダ
2016年にプロ転向し、通算3勝をマーク。姉ジェシカ・コルダとともに米国では美人プロ姉妹として人気。

ブルック・ヘンダーソン
18歳で全米プロを制したカナダ出身のヘンダーソン。“カナダの妖精”というキャッチフレーズを持つ人気者。

日本勢では6人が出場予定

今年はコロナ禍の影響によって出場を辞退する選手も多いが、日本人選手としては畑岡奈紗、渋野日向子、河本結、比嘉真美子、横峯さくら、野村敏京らが出場予定。鈴木愛は欠場予定。

畑岡奈紗
米国ツアー参戦4年目を迎えた畑岡。すでに米国でも3勝をマークして、世界ランクも7位。メジャーでも堂々たる優勝候補の一人。

河本 結
今年から米国ツアーに挑戦している河本は、1月の初戦で8位、7月のLPGAドライブオン選手権でも4位と上位に進出。

比嘉真美子
昨年の全米女子オープンで5位に入った飛ばし屋の比嘉も出場権を獲得しており、昨年に続いて出場する可能性が高い。

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