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SWで低くコロがすアプローチができれば、全番手のすくい打ちミスを完璧に解消できる!

吉本舞の“ゴルフ上達の近道”を教えちゃいます! 第17回

2021/02/20 ゴルフサプリ編集部

ゴルフがあっという間にうまくなれるコツを、吉本舞がわかりやすくレッスンするシリーズ。第17回の最終回はアプローチがどんどん上達するポイントをレッスン。「アプローチの基本は、ボールをできるだけ低くコロがすこと。この意識がクラブの使い方にも通じるんですよ」と吉本。アプローチに自信をつけてスコアアップといこう!

アプローチでハンドファーストに打つ感じをつかんだら、ドライバーも飛ばせるようになる!

コロがせる場面なら、できるだけ低くコロがすのがアプローチの鉄則

アプローチにはボールを低くコロがして寄せるランニングアプローチ、上げてコロがすピッチエンドラン、上げて止めるピッチショットの3つがあり、状況に応じて使い分けるのが基本といわれます。

グリーンエッジまで5〜10ヤードくらいあって、ピンが手前側に立っていたり、バンカー越えだったりしたら、ボールをある程度の高さに上げてランを抑えるテクニックが要求されますが、コロがせる場面であればできるだけコロがすことを考えましょう。ボールを上げるよりは、低くコロがすほうが距離感をイメージしやすく、ミスヒットが少ないからです。

低くコロがせる場面なのに、ボールを高く上げてピンの近くに落とそうと考えると距離感を合わせるのが難しいですし、上げたい意識からインパクトで手をコネてダフリやトップが生じやすくなります。ボールを低く打ち出してランを多く出すのですから、クラブはピッチングウェッジとか9番アイアンでもいいですが、サンドウェッジを使いましょう。「サンドウェッジは球を上げるクラブでしょ? なんか矛盾してない?」と疑問に思いますよね。でも、ちょっと聞いてください。手首をコネて、しゃくり打ちになるミスを徹底的に防ぐためにも、ロフト角が一番多いサンドウェッジを使って、インパクトでロフトを立てて低く打つことを覚えてもらいたいのです。

ボールがグリーンエッジの近くに止まっているときなど、コロがせる場面ではできるだけコロがすことを考えればピンに寄る確率が高い。
ボールを上げようとしてインパクトで手首をコネてしまい、すくい打ちになる人が多い。これが、アプローチが上達しない一番の原因。

ロフト角を減らすイメージでインパクト。これはショットにも通じる重要なポイントだ

ピンまでの距離が20ヤードとして、ボールから手前のグリーンエッジまで3ヤード、グリーンエッジからピンまで17ヤードならキャリー5ヤードくらい、ランは15ヤードくらいのイメージ。まさに最初から低くコロがすのがピッタリの場面です。

アドレスでは両足の間隔を狭くし、ボールを右足ツマ先の前、両手は左モモのツケ根の前にセットします。ハンドファーストに構えることでサンドウェッジのロフト角56〜58度が、50度くらいとなります。そしてパットの延長のつもりでスイングしますが、大事なポイントはインパクトでフェースを立ててボールをヒットすること。アドレスよりもロフト角を40〜45度近くまでさらに減らすイメージでインパクトするのです。

打ったあとはクラブヘッドのソールを芝の上に10センチほど真っすぐ滑らせるような感じで、クラブを低く振り抜いていきましょう。ボールを上げたい意識が働きやすい人は、インパクトで手首をコネるため、フォロースルーでクラブを持ち上げてしまいがち。ロフト角を減らして打つ感覚が大事なのに、ロフト角を逆に増やしてしまうような動きとなるのです。フェースも開いて当たりやすく、距離感も方向性も合わず、イメージとおりのアプローチが打てません。その点、ボールをハンドファーストにとらえ、クラブを低く振り抜いていけばフェースが自動的にターンし、ボールを低く打ち出してスムーズにコロがすことができるんです。

インパクトで手首をコネて、すくい打ちになることを「フリップ」といいますが、こうしたクセのある人はドライバーやアイアンなどのショットでもフリップになりやすい傾向があります。ドライバーが飛ばない、スライスがよく出る、アイアンでクラブの番手とおりのキャリーが打てない、などといった症状を自覚している人は、8〜9割の確率でフリップになっています。だからこそボールが高く上がりやすいサンドウェッジをあえて使い、低くコロがすスイングをマスターして欲しいのです。

サンドウェッジでロフトを立てて打つことを覚えると、ドライバーやアイアンでもしっかりとハンドファーストにとらえられるようになり、ドライバーの飛距離がアップする、スライスがほとんど出ない、アイアンは番手とおりのキャリーが打てる、といった効果がすぐに表われます。インパクトゾーンにおける正しいクラブ使いが身につき、インパクトのパワー効率がアップして、ショット全般のレベルがアップします。

最後になりますが、これまで見てくださったゴルファーの皆さん、ありがとうございました。またスイングに悩むことがありましたら、第1回から見直してくださいね。

ボールを右足のツマ先の前、両手を左モモのツケ根の前にセットしてハンドファーストに構える。
パットの延長のイメージで、体重移動を抑えてテークバックする。
アドレスよりもハンドファーストの度合いをやや強めてボールをヒット。
フォロースルーでクラブを低く出す。フェースターンが自動的に行われる。
構えたときよりもロフトを減らすイメージで、フェースを立ててインパクト。
インパクト後はソールで芝の上を滑らせる感覚で振り抜こう。
インパクトでフェースを開かずに、自然なフェースターンを使って打つというクラブの正しい使い方も理解できる。
SWで低くコロがすアプローチをマスターすれば、ドライバーでもハンドファーストに打てるようになり飛距離がアップ。
アプローチがすくい打ちになる人は、ドライバーもすくい打ちの過度なアッパーブローになりやすい。

最後に動画でチェック

ロフト角が一番多いSWを使い、ハンドファーストにインパクトしてボールを低くコロがそう。

※動画はBGMが流れますので音量にご注意ください。

吉本 舞
よしもと・まい/佐賀県出身。USLPGA Teaching&club Professionalの資格を取得。ゴルフの楽しさを多くの方に伝えたく、敏腕カリスマコーチ森守洋に師事。現在は東京ゴルフスタジオ(三鷹市)で多くのアマチュアをレッスン。一人一人の悩みに寄り添い、丁寧でわかりやすい指導で大人気。Instagramにてゴルフレッスンやゴルフウェアコーディネートなど更新中。@maiyoshimoto_

取材・文/三代 崇
写真/富士渓和春
協力/武蔵丘ゴルフコース



【吉本 舞の“ゴルフ上達の近道”を教えちゃいます! 】
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