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PING i59アイアンを野村タケオが試打レビュー!

2021/07/30 ゴルフサプリ編集部

野村タケオのゴルフ実験室タイトル画像

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ここ数年、契約選手の活躍などで勢いのあるPINGから新しいアイアンが発表されました!今回新しくなったのは主に男子プロの使用率が高かったiブレードアイアンの後継モデルi59アイアン!PINGは「前作を超えない新製品は出さない」と常々言っています。今回のi59アイアンはどのあたりが進化しているのでしょうか?新製品発表会でさっそく試打してきましたのでレポートさせてもらいます!

撮影/野村タケオ

i59アイアンってどんなアイアン?

i59アイアン

i59アイアンの商品コピーは「ブレードの顔して、新構造。」です。ということで、見た目はブレードアイアンのようにシャープなんだけど、実はいろいろな仕掛けがあるんですよってことなんですね。

その仕掛けのひとつが「アルミ・コア・インサート」。i59アイアンは軟鉄ボディに17-4ステンレススチールフェースという中空構造。その中空部分に軽量のアルミ・コアをインサートし、そのことで生まれた余剰重量で重心位置を最適化。それと同時にソリッドな打球感と打球音を実現しています。

アルミ・コア・インサートの図解画像

もうひとつの仕掛けは溝。i59アイアンには新溝「マイクロマックス・グルーヴ」が採用されています。従来の溝よりも各番手において約4本溝が増え、溝の本数が多くなることで摩擦力が上がり、スピン性能が向上しています。本数だけでなく、各溝の側壁角度もさらなるスピン性能アップのために16度から20度に変更され、溝の間隔も最適化されています。新溝の効果によりスピン量が増えたことで、ロングアイアンではしっかりとスピンを保ち、ショートアイアンではフライヤーを防止してくれます。

3つ目の仕掛けは「重量周辺配分設計」。ヘッドのトウ側とシャフトの先端に高比重ウェイトを配し、見た目はシャープな形状ながら、ミスヒットにも強く”ブレない”やさしさを実現しています。

i59アイアンのフェイス

格好良いのにブレないアイアン!

さっそく試打させてもらいました。まず見た目ですが、バックフェースはとにかく格好良い!パッと見はマッスルバックアイアンのようで、いろんな仕掛けがあるようには見えません。ヘッドの大きさも小さめで、トップブレードも薄いです。やさしそうに見えるヘッドではないですが、ラインは出しやすく、球筋のイメージも出しやすいです。

打ってみましたが、芯で捉えるとかなり気持ちのいい打感。少し硬めながら、その中に少し柔らかさもあるような感じ。打球音もカツっといい音がします。多少トウ側やヒール側で打ってしまっても、そこまで曲がってしまう感じはなかったです。重量配分設計の効果なのか、あまりヘッドがブレる感じがなかった。ただ、フェース下目で打ったときにはボールが上がりにくいですね。i59アイアンは少し重心位置を高く設計されているそうなので、下目ヒットもボールが上がりやすいような設計にはなっていないようです。ダウンブローで打てるゴルファー向け設計ということですね。

試打のときにPINGの方が言っていたのですが、フェースターンを大きく使うよりも、シャット気味に上げてターン少なめに打つほうがいいとのことでした。形状の割に慣性モーメントが大きめなので、そういう打ち方のほうがいいのかもしれません。たしかにそのイメージで打つと、ラインも出るし、ボールもねじれない感じがしました。

i59アイアン,フェース面とバックフェース

7番で34度というロフト設計のため。飛ぶアイアンではないですね。飛距離を求めるタイプのアイアンではないので、これは仕方がないですが、個人的にはあと2度くらい立ってくれている方が嬉しいんですけどね~。

2種類の新しいシャフトも打ってみたよ!

i59アイアンには新製品のシャフトが2種類標準シャフトとして用意されています。そのひとつが「N.S.PRO MODUS3 TOUR 115」。これは少し前に数量限定で販売されていたシャフト。重量118.5gでトルク1.6、元調子のシャフトです(フレックスSの場合)。そしてもうひとつが軽量スチールの「N.S.PRO 850GH neo」。好評の950GH neoをさらに10g軽量化したモデルですね。88gでトルク2.0の中調子です(フレックスSの場合)。

シャウトMODUS3 115と850GH neo

今回の試打では両方とも打ってみました。まずMODUS3 115ですが、これはそこそこ重みも感じるし、けっこうしっかりとしたシャフトです。しなりとしてはまったりした感じで、切り返しのタイミングはとりやすい。変な動きはしないので、ヘッドの動きをコントロールしやすいシャフトだと思います。ダウンブローにも打ちやすいので、このヘッドとの相性はとてもいいと思いました。

そして850GH neo。けっこう軽いシャフトですが、手元側はそこまで柔らかくないので、たよりなさは感じないです。先端が少しボールを拾ってくれるような動きをするので、振りやすくて扱いやすい。打ち込んでも行けますが、どちらかというと払うような打ち方のほうが合うんじゃないでしょうか。950GH neoは正直言って、手元がけっこう硬めに僕は感じていたのですが、これはそこまでではなく扱いやすい軽量スチールになっていると思います。ただ、i59アイアンの性格を考えると、このシャフトは少し合わないような気がします。もう少しロフトが立った大きめのヘッドのアイアンに挿れるともっと性能が発揮されるんじゃないでしょうか。

i59アイアンにはやっぱりMODUS3 115あたりがベストマッチなんじゃないかと。重めのシャフトでしっかりとダウンブローに打ち込んでいくとヘッドの性能が活きるような気がします。

i59アイアンはどんな人におすすめ?

i59アイアンが並んでいる写真

やはり、中上級者のそこそこヘッドスピードもあるプレーヤー向けではないでしょうか。ミスヒットには強めとはいえ、お助け要素はあまりないヘッドです。シャープな形状のヘッドでラインを出していきたいし、打感や打球音にもこだわるゴルファー。しかし、ミスヒットへの寛容性も少し欲しいというゴルファーには最適です。球筋を操ることもできますが、どちらかというと直進性高めのヘッドになるので、積極的にボールを曲げて打ちたい人は、このi59ではなくBlueprintアイアンを選んだほうが良いと思います。シャープで格好良いヘッドなので、難しそうなアイアンを使って仲間をビビらせたい人にもいいかもしれません(笑)

いや~最近のPINGのアイアンって格好良いよね。正直、このi59は僕には少ししんどいアイアンなのかなとも思いましたが、ラウンドではけっこう使いやすいアイアンなのかもとも思います。一度ラウンドで試したいですね。

野村タケオの自画像イラスト,親指立ててナイスのサイン

<取材・文> ゴルフバカイラストレーター 野村タケオ


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