2021女子プロ連続写真|女子プロのパットテクニック
LADIES SWING PHOTO[保存版]女子プロ連続写真大特集2021 PART4
「パットに型なし」というが、パットが巧いプレーヤーたちは自分のスタイルを確立させている。一番のお手本は18ホールの平均パット数も、パーオンしたホールの平均パット数もトップクラスの古江彩佳。女子プロたちのパットの連続写真を通じて、手先に頼らず、大きな筋肉を使ってストロークするコツをつかもう。
GOLF TODAY本誌 No.592 132〜139ページより
古江彩佳|カラダのサイドベンドでパターを動かす
両ワキ腹の伸縮を意識してストロークしよう
サイドベンドというのは、両ワキを伸縮させる「側屈」のこと。アドレスの姿勢から左ワキ腹を縮めれば腕とパターが勝手に右側に動き、テークバックの動作が発生します。そしてダウンスイング以降は右ワキ腹を縮めて、左ワキ腹を伸ばすだけ。器用な腕や手をいっさい使わず、サイドベンドだけでストロークすれば軌道のブレが減ってインパクトが正確になり、カップインの確率がアップします。
POINT-1 アドレスの姿勢から左ワキ腹を縮めるだけでパターが勝手に動く。腕や手は使わないことだ。
POINT-2 ダウンスイングからフォロースルーにかけては右ワキ腹を縮めて、左ワキ腹を伸ばす。
左手首を甲側に折る「カッピング」の形で構えるのが古江彩佳の特徴。ストローク中は左手首の角度を変えない。
古江彩佳
ふるえ・あやか(フリー)2000年5月27日生まれ、兵庫県出身。153㎝。21年はメジャーのエビアン選手権に出場し、4位と大活躍した。
鈴木愛|右手首の角度が変わらず、フェース面を真っすぐ出す
鈴木愛選手は女子ツアー界でトップクラスのパットの名手として知られる存在。ときにはパターやグリップの握りを変える場合もありますが、一貫しているのは低くて長いフォロースルーで回転のいい球を打っていることです。アドレス時の右手首の角度をストローク中もキープし、フェース面を真っすぐ出している点に注目してください。
低く長いフォロースルーで、フェース面を真っすぐ出していくのが鈴木愛の一番の長所。
鈴木 愛
すずき・あい(セールスフォース)1994年5月9日生まれ、徳島県出身。2017年と19年に賞金女王を獲得。ツアー通算16勝の実績を持つ。
2021女子プロ連続写真|女子プロのアプローチテクニック
今の女子プロたちは、アプローチショットもハイレベルだ。難しいことはあまりやらずに、器械的にシンプルにスイングするから...
吉田優利|距離の長いパットを打つときは下半身を無理に止めないのがいい
①平均パット数部門上位の選手だけに、アドレスのバランスがいい
②大きいストロークでは骨盤の回転を少し使う。ヒザの動きを見ればそれがわかる
吉田優利
よしだ・ゆうり(エプソン)2000年4月17日生まれ、千葉県出身。158㎝。安定した成績を残し、21年の楽天スーパーレディースでツアー初優勝。
勝みなみ|無理にアッパーには打たない振り子運動的なストロークに注目
①振り子のようにヘッドを上から下へと自然な動きで下降させる
②左肩が上がって右肩が下がったところでインパクトを迎えるから打点が安定
勝みなみ
かつ・みなみ(明治安田生命)1998年7月1日生まれ、鹿児島県出身。157㎝。ダイナミックなドライバーショットが魅力満点のプレーヤー。
稲見萌寧|銀メダル獲得の原動力となった精密なクロスハンドストローク
①左手を右手よりも下にして握るクロスハンドの構え
②テークバックでヘッドがストレートに低く上がりやすい
③フォロースルーで左手を低い位置にキープしやすい
稲見萌寧
いなみ・もね(都筑電気)霞ヶ関CCで開催された東京オリンピックで、プレーオフでリディア・コーを破り、プレーオフ勝率100パーセントの記録を維持した。
菊池絵理香|クロスハンドはフェース面と左手甲が同調しやすいのが利点
①クロスハンドは左手のリードでストロークするイメージが強い
②左手甲とフェース面がずっとターゲットを指すから方向が正確
菊池絵理香
きくち・えりか(フリー)1988年7月12日生まれ、北海道出身。157㎝。21年のアース・モンダミンカップで4年振りのツアー4勝目。
西郷真央|トップが低く、アッパー気味にインパクトするタイプ
①テークバックのトップの位置がやや低い
②アッパーにとらえながらボールをラインに乗せている
西郷真央
さいごう・まお(大東建託)2001年10月8日生まれ、千葉県出身。158㎝。ジャンボ尾崎の門下生で、飛距離は十分。ツアー初優勝も間近。
西村優菜|両ヒジの間隔をキープし、振り子感覚でストロークする
①一時はクロスハンドに握っていたが、写真では両手を揃えて握っている
②アドレス時の両ヒジの間隔がストローク中も変わらない
西村優菜
にしむら・ゆうな(スターツ)2000年8月4日生まれ。大阪府出身。150㎝。21年はワールドレディスサロンパスカップでツアー2勝目。賞金ランクもトップ3を狙う。
笹生優花|構えたときのシャフトの角度をキープ
①ストローク中の腕のネジレがまったくない
②アドレス時のシャフトの角度をキープし、パターをオンプレーンに振る
笹生優花
さそう・ゆうか(ICTSI)2001年6月20日生まれ、東京都出身。166㎝。女子ツアーで圧倒的な飛距離を誇る。21年の全米女子オープンで史上最年少優勝。
申ジエ|真っすぐストロークしたい典型タイプ
①ボールの近くに立ってアップライトに構えている
②マレット型のような直進性の高いパターとマッチしたストローク
申ジエ
しん・じえ(スリーボンド)1988年4月28日生まれ、韓国出身。元世界ランク1位の実力者。アイアンの名手で、日本ツアーでも通算26勝をあげている。
原英莉花|ロングパットでは頭を残しすぎない
①あまり低く構えないで、前傾角度が浅めのアドレス
②インパクト後、顔を下に向けたままにしないで目でボールを追う
原英莉花
はら・えりか(日本通運)1999年2月15日生まれ、神奈川県出身。173㎝。ジャンボ尾崎を師に持ち、長身を生かしたロングショットが武器。
セキ・ユウティン|クロウグリップは右手を使いすぎる人に適したスタイル
クロウグリップに握ってボールをラインに乗せる
セキ・ユウティン
せき・ゆうてぃん(ミツウロコグループホールディングス)1998年3月5日生まれ、福井県出身。171㎝。2020年のJLPGA新人戦加賀電子カップ優勝。今後はツアー初優勝を目指す。
大里桃子|右手の指でピストンのように押すイメージ
①右手の指の腹をグリップの真横に添えて構える
②左手でパターを支えるように持ち、右手の指先でストローク
大里桃子
おおさと・ももこ(伊藤園)1998年8月10日生まれ、熊本県出身。171㎝。21年のほけんの窓口レディースでツアー2勝目を飾った。
スイング解説
石井忍
いしい・しのぶ1974年8月27日生まれ、千葉県出身。日大ゴルフ部を経て98年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くのツアープロを指導。現在は千葉、赤坂、神保町で「エースゴルフクラブ」を主宰。アマチュアレッスンも精力的に取り組む。
取材協力/エースゴルフクラブ千葉
取材トーナメント/ 明治安田生命レディスヨコハマタイヤゴルフトーナメント、アース・モンダミンカップ