『パターを変えて絶好調の稲見に続け!』2021年パター選びの基礎講座|解説編
【スコアアップの切り札】パター選びの基礎講座&パターカタログ
2020年にパターを変えた稲見萌寧は賞金ランキングトップを邁進中。それにあやかろうと、彼女が使用しているパターが大人気だとか。人気パターを選ぶのもいいけれど、スコアアップを目指すなら自分にぴったりのパターを選びたい。そこで、パター選びの基本と最新&人気パターを紹介します。
GOLF TODAY本誌 No.593 118〜122ページより
パターはその形や大きさで、ゴルフクラブの中で最も多様性を持っています。
その中から自分に合ったものを選ぶのは難しそうですが、基本が分かっていれば大丈夫。
パター選びの基礎となる6つのポイントを紹介します。
プロと同じパターを使えるけれど、合っているかどうかは?
球が上がらないから低重心とか、スライスするからつかまりのいいクラブを選ぶといったように、多くの人は欲しい機能を基準にクラブを選んでいるはずです。パター選びも同様で、自分の長所を生かして、短所を補ってくれるものを選べばいいわけですが、どんなパターでもそれなりに使えてしまうところが、他のクラブと違うところです。
ダスティン・ジョンソンが使用しているドライバーと全く同じものを使ったら多くの人が上手く打てないでしょうが、パターならほとんどの人が使えてしまいます。
しかし、使えることと本当に合っているかどうかは別物です。パターを選ぶ時に見るべきポイントはクラブと少し違います。ただし、基本が分かれば自分で選ぶことができますので、パター選びの基本をしっかり身につけてください。
パター選びの基礎講座 Point1|オフセット
大きいほど直線的に動かしやすい
オフセットが小さいほどシャフトとヘッドの重心が近くなるので、フェースを開閉しやすく、大きいほど重心から離れたところを引っ張ることになるのでヘッドを真っすぐ動かしやすくなります。
パター選びの基礎講座 Point2|重心角(トゥハング)
シャフトを水平にして支えた時のフェースの向き!
ネックの取り付け位置と長さで、シャフトの軸線と重心の位置関係が変わります。シャフトの軸線とヘッドの重心位置が一致していると「フェースバランス」になり、シャフトの軸線から重心が離れるとヘッドのトゥが下がります。
パター選びの基礎講座 Point3|ヘッド形状(幅と形)
顔形には好みがあるけれど機能的な差も考えよう!
丸顔、角顔、大きい、小さい、好きじゃない顔だと、構えにくさを感じてしまうものですが、ストロークのタイプや、距離感など自分に合った機能性を備えたものの中から、好みの顔を選びましょう。
パター選びの基礎講座 Point4|長さ
丁度いい長さを基本に距離感に合わせてアレンジ
パターにはその人に丁度いい長さがあります。その見つけ方を紹介しますが、クラブと一緒で、パターも長いと球足が伸びやすく、短いと球足が伸びにくくなります。ちょうどいい長さを基準に、ショートが多いなら少し長め、オーバーが多い人は少し短めを選んでもよいでしょう。
丁度いい長さの見つけ方
❶背筋を伸ばして姿勢よく立ち、手のヒラを上に向け、ヒジを体につけて直角に曲げる。
❷1の姿勢のまま、パッティングする時の姿勢まで前傾する。
❸2の姿勢でグリップできる長さが、丁度いい長さ。
パターのグリップは下から支える
パター選びの基礎講座 Point5|グリップ
太さで方向性と距離感が変わる
パターのグリップは太さで、距離感のつかみやすさとヘッドの直進性が変わります。方向性を高めたい人は中~太いもの、距離感を高めたい人は細~中の太さを選んでください。
パター選びの基礎講座 Point6|インサート
インサートで距離感が変わる
打感と打音と球のコロがりのバランスを変えるのがインサートの基本的な役割です。まずは、ノーインサートを試して、球のコロがりを強くしたいとか抑えてい時にインサート付きを試すのが基本ですが、同一モデルでインサート有り、ノーインサートを選べることはまれですから、距離感が合えばどちらでもOKです。
ショートパットが入り、距離感が合うかを確認
パターを試す時に、つい入るかどうかに目が行きがちですが、まずは、ショートパットを外さないものを何本か選び、次に3mから5mの距離でカップに入れるのではなく、狙った所に止められるものが距離感の合うパターということになります。
パター選びの基礎講座6つのポイントまとめ
長さ 丁度いい長さが基本。球足を伸ばしたいなら長め、抑えたいなら短め。
インサート ノーインサートが基本。ただし、距離感があえば、インサートの有無を気にする必要なし。
重心角 真っすぐストロークするならフェースバランスに近いもの、フェースの開閉を使うならトゥが下がるもの。
ヘッド形状 真っすぐ引くなら角形、自然な動きで引くなら丸形。距離感重視なら幅狭、直進性重視なら幅広。
オフセット 直進性重視ならオフセット大、操作性重視ならオフセット小がオススメ。
グリップ 方向性重視なら中~太いグリップ。距離感を重視するなら細~中くらいの太さがいい。
講師
関 浩太郎
1974年生まれ、茨城県出身。アメリカで最新のゴルフ理論を学びながらミニツアーを転戦。帰国後はゴルフスタジオ「SEKIGOLFCLUB目黒」を主宰。多くのアマチュアゴルファーのサポートを行い、様々なゴルフメディアでも活躍している。
撮影協力/サザンヤードCC(茨城県)