稲見萌寧のドライバーのヘッドとシャフトってどんな感じ？ 野村タケオが試打レビュー!!
20-21シーズンの日本女子ツアーも“コロナ渦もなんのその！"という勢いで大盛り上がりでした。特に稲見萌寧プロと古江彩佳プロの賞金女王争いは手に汗握る展開で楽しめましたね。さて、白熱した戦いを制して賞金女王となった稲見萌寧プロのドライバーって、どんなじゃろ？と気になった方もいるのではないでしょうか。そこで、今回は稲見萌寧プロと同じ組み合わせのドライバーを試してみました！
撮影／野村タケオ
賞金女王のドライバーって、どんなドライバー？
みんさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。JLPGAツアーは2020－2021シーズンが終わりました。終盤は稲見プロと古江プロの賞金女王争いで盛り上がりましたが、最終的には9勝をあげた稲見プロが賞金女王となりました。いや～稲見プロは本当に強かったですね。ギア好きアマチュアオッサンゴルファーとしては、そんな稲見プロが使うクラブは当然気になるわけ。なかでも抜群の安定感で飛ばしているドライバーは気になります。いったい稲見プロが使うドライバーってどんなやつなんでしょうか？ ほぼ同じスペックのドライバーをコースで試打してみました。
まずヘッドですが、マーベリックサブゼロというのはマーベリックシリーズの中でもスピン量が少なめのモデル。ヘッド体積は450ccで、少し小ぶりに見えます。構えてみると、ヘッドの座りがよくフェースが真っすぐに見えます。そのあたりを稲見プロも気に入っているようです。マーベリックシリーズはモデル別に設計された「NEW AI FRASHフェース」を搭載し、キャロウェイではおなじみの2本の柱「ジェイルブレイクテクノロジー」も採用され、その相乗効果でミスヒットしても飛距離の出るドライバーに仕上がっているそうです。
稲見プロが使っているのはロフト10.5度のモデル。マーベリックサブゼロはあまりボールが上がりやすいモデルではないので、そのロフト選択になったのでしょう。捕まりはそこそこで、フェードヒッターの稲見プロには丁度いいのかも。
シャフトはUSTマミヤのジ・アッタス。これはアッタスシリーズの集大成ということで発売されたモデルなのですが、手元から先端部分までの剛性を極限まで滑らかにすることにより、ATTAS史上最高の振りやすさを実現。どんなスイングタイプのプレーヤーが使ってもタイミングが取りやすく、安定して振り切れるように仕上げたとのことです。また、クセのない動きで、どんなタイプのヘッドでもその性能を最大限に発揮し、最高の結果が得られるように設計されているそうです。
さっそく稲見プロと同じ組み合わせで打ってみた！
僕が少し前まで使っていたドライバーが偶然にも稲見プロと同じマーベリックサブゼロだったので、そのヘッドにUSTマミヤさんからお借りしたジ・アッタスの5Sを挿しました。残念ながら僕のヘッドはロフトが9度なので、稲見プロよりもロフトが立っています。
コースでガッツリ使いましたが、まずシャフトの感想としてはとても素直なシャフトというイメージ。全体的にしなるような感じでクセがない印象。ただ僕的には少しだけ手元側のしっかり感を感じました。もう少し手元が柔らかいほうが僕は使いやすい。でも、このシャフトなら、いろんなタイプのゴルファーが使いやすいという気はします。
つかまりはそこそこ。でもこれはヘッドによって変わってくると思います。マーベリックサブゼロは捕まりの良いヘッドではないので、そういう印象になったのだと思います。ヘッドの性能が出やすいシャフトじゃないでしょうか。
弾道は中高弾道って感じでした。これもヘッドやロフトによって変わるとは思いますが、特別球が上がりやすいシャフトではないと思います。
次にマーベリックサブゼロのヘッドですが、これはけっこうなロースピン性能で、直進性の高い球が打てる印象です。つかまりは良い方ではなく、弾道もそんなに高くない。ただ、稲見プロの使っている10.5度のヘッドであれば、そこそこ打ち出し角は出てくれそうなので、高弾道も打てるかも。
打感は少し柔らかめで、打音も少し低めで落ち着いています。ヘッド重量が少し重めなので、僕はソールに付いているウェイトを少し軽めのものに変更していますが、稲見プロももしかしたらウェイトを軽くしたり、ヘッド内部で重量調整をしているかも。
稲見プロのドライバー、僕的にはめっちゃフェードが打ちやすい！
シャフトとヘッド、トータルでの感想ですが、僕が打った感じでは中弾道でほぼ真っ直ぐかフェード気味の球でした。少しつかまえ気味で打っているのですが、ドローにはならない。僕自身、もともとがフェードヒッターだということと、ヘッドがつかまりのいいモデルではないということもあるでしょうが、ドローヒッターが打っても左を怖がらずに打てると思います。
ラウンド途中まで使ったところ、強めの弾道だけど飛距離はそこそこという感じでした。しかし、途中であえてフェードを打ったところ、これがめちゃ飛び。その後もフェードを打つイメージだと少し弾道も高くなりキャリーが伸びました。フェードを打つスイングのほうが僕が振りやすいということもあると思いますが、無理にドローを打つよりも、つかまったフェードが打ちやすい組み合わせなのかもと感じました。安心して左に振っていけるし、フェードでもスピン量が増えすぎないところもいいです。だからフェードヒッターの稲見プロが好んで使っているのかな～と思いました。
今一番勢いのある女子プロゴルファーである稲見萌寧プロが愛用しているのと同じ組み合わせのドライバーを打ってみました。僕の印象では、クラブが余計な仕事をしすぎず、振った通りの弾道が打ちやすい組み合わせだな～と思いました。稲見プロであれば安定したフェードが打ちやすいドライバーなんじゃないかと。
興味がある人はこの組み合わせを試してみるのも良いかもしれません。ヘッドはもう2年前のモデルなので中古である程度安くなっているし、シャフトは現行モデルなので手に入ります。ただし5Sは稲見プロ人気で欠品中なのだとか。やっぱりみんな気になってるんですね～。
＜取材・文＞ ゴルフバカイラストレーター 野村タケオ
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