期待値MAXの『RB MAX ボール』は、普通のゴルファーをハイレベルに引き上げるボール!
ミズノは2023年4月に、『RB MAX ボール』を発売した。前月の『RB TOUR ボール』と『RB TOUR X ボール』のツアーボールに続く、一般のゴルファー向けのボールという位置付けだ。
『RB MAX ボール』のコピーは、“アクシアルフローディンプル搭載の飛距離追求型ボール”。2種類のTOUR ボールもかなり飛ぶボールだったので、飛距離追求型ボールというのは、さらに期待させるボールだといえる。
注目すべきテクノロジーは、ディンプルの最深部を中央から少し横にずらすことでディンプルの周辺に小さな空気の乱れを起こし、ボールの後方まで空気の流れを付着。ボールの後方で起きる効力を軽減できるという「アクシアルフローディンプル」だ。ボールの後方に引っ張る力が減れば前に進みやすくなるという理屈は、非常にわかりやすい。
特に“?”と感じたのがディンプルだ。TOUR系のボールのディンプル数は、272個だった。数だけから推測するに、現在のボールの平均的320〜350個のディンプル数より少ないほうが浮力が増す。
前に行く力が今までより強くなったボールに足りない浮力を得るために、272個というディンプル数になったと納得した。しかし『RB MAX ボール』は、336個なのだ。大丈夫なのか?と素直に思った。ウレタンカバーのボールではなく、アイオノマーカバーのボールだから違うのだろう、と勝手に考えた。
さて、ではいよいよコースで打ってみよう
最後に注目したのは、宣伝の力の入れ具合だ。『RB MAX ボール』は、欧米のミズノにおいてはかなりアピールがあり宣伝も活発だが、国内ではひっそりとしていて静かなのだ。
これも推測だが、日本のゴルファーは同ブランドでウレタンカバーがあると、多少高くともそちらが高性能だと考えて人気が出る傾向があるので無理はしないと判断したのだろう。アメリカのゴルファーは、ウレタンカバーは高性能だけど、耐久性は良くないとシビアに考える傾向が強いという。一般的なゴルファーは、ウレタンカバーではないボールを歓迎するので、『RB MAX ボール』は市場にピッタリ合うというわけなのだ。
期待と戸惑いが入り交じった感情で、試打ラウンドをスタートした。
本当にいいボールとは何なのか?それを伝える意思が見えるのが 『RB MAX ボール』だ!
『RB MAX ボール』をコースで打った。打ってみて、わかったことをまとめる。
● 打音:音量はやや大きめ、音質は硬質
● 打ち応え:軽めで弾き感が強い。手応えは敏感で、芯感もクリア
● 弾道:高弾道。打ち出しから高さが出る。伸びは最小限。曲がりにくい。
● スピン:全体に低スピン、ショートアイアンでも、1ヤードぐらいは前に行く
● 飛距離:ギリギリにトップレベルに飛ぶ分類。ドライバーの平均飛距離は220ヤード
『RB MAX ボール』は、『RB TOUR シリーズ』のボールと見た目もかなり違う。面白いことに一番の違いは、“ディンプルが多い”と感じたことと、質感がピカピカしていて硬そうに見えることだ。
飛距離追求型ボールということで期待したが、僕の場合は『RB TOUR シリーズ』のほうが飛距離が出た。アイアンの飛距離はほぼ変わらないが、ウッド系の飛距離は数ヤードから1番手ぐらい『RB MAX ボール』が負けている。
ただし、これはあくまでもヘッドスピード40m/sでスピン多めの僕の場合だ。対応ヘッドスピードが38m/s以上になっているので、もう少し速度が遅いか、力のある女性にちょうどいいようにチューニングされているのかもしれない。
お世辞ではなく『RB MAX ボール』は、飛ぶボールであることは間違いない。市場にあるボールの中でトップレベルだ。普通に低スピンを活かしてランで稼げれば、トップで飛ぶというボールになるゴルファーもいる。
試打ラウンドで使っていて次に気が付いた部分は、耐久性の良さだ。スピンを確認する意味で、ウェッジでかなりハードに使った。通常なら表面に少し傷が残ったりすると思ったが、まったく新品のままでピカピカしているのだ。単純に強い、のである。
こんなゴルファーにおすすめ
飛距離が出て、耐久性が強いボールが欲しいゴルファーに『RB MAX ボール』はオススメだ。硬質の打感のボールが好きなゴルファーにもオススメする。試打ラウンドをしたときのスコアは、ほぼ平均スコアと同じだった。これは一般的なボールを使ったスコアとしては、かなり良いのだ。
例えば、飛距離特化型ボールとして尖っているボールだとアイアンは飛ばなかったり、グリーンでの止まりが計算できなかったり、想定外のことが起きるので、その分ラウンドにして数打は悪くなるものなのだ。『RB MAX ボール』は、スコアメイクもちゃんとできるクオリティを持っている。
ヘッドスピードに自信がないゴルファーに、『RB MAX ボール』でゴルフコースに行ってもらいたい。頼りになるエースボールになると、数ホールでわかるはずだ。つまり、本格的という部分を上級者だけではなく、普通のゴルファーにもわかってもらう工夫に溢れているのだ。
それでいて、耐久性にかんして最強に仕上げているところが面白い。楽しんでゴルフをするためのボールなのである。
篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。




