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ゴルフ界にとって良くない?全英オープンなどメジャーの賞金が、PGAツアーやLIVゴルフより安いという現実

昨今の男子ゴルフの急激な賞金上昇はプロゴルフの財政的な持続可能性を破壊する!?

2023/07/23 ゴルフサプリ編集部

全英オープンには今年も大ギャラリーが集まっている。

全英オープンには今年も大ギャラリーが集まっている。

ロイヤルリバプールゴルフクラブで開催されている全英オープン。今年の賞金は昨年より18%アップし、全英オープン史上最高となる総額1650万ドル(約23億1000万円)、優勝賞金は300万ドル(約4億2000万円)と、全英オープン史上の最高額となった。
写真/R&A Official

4大メジャーの賞金よりも、PGAツアーのザ・プレーヤーズ選手権やLIVゴルフの方が高額

史上最高の賞金額となった今年の全英オープンだが、メジャーの中では最も少ない。メジャーでの最高額は全米オープンで総額2000万ドル(約28億円)の優勝賞金360万ドル(約5億400万円)だ。続いてマスターズが総額1800万ドル(約25億2000万円)で優勝賞金は324万ドル(約4億5360万円)、そして全米プロゴルフ選手権は総額1750万ドル(約24億5000万円)で優勝賞金は315万ドル(約4億4100万円)だった。

なお、PGAツアーの旗艦試合であるザ・プレーヤーズ選手権は、今年賞金総額2500万ドル(約35億円)で優勝賞金は450万ドル(約6億3000万円)まで増額された。LIVゴルフへの対抗策だと想定できる。

そのLIVゴルフは出場選手が48人と少ないのにも関わらず賞金総額は2000万ドル(約28億円)。優勝賞金は400万ドル(約5億6000万円)で、さらにチーム戦での賞金も獲得する。なお、最終戦の賞金総額は5000万ドル(約70億円)と発表されている。

急激な賞金の上昇は、プロゴルフの持続可能性を破壊する?

全英オープン開幕前の会見で、全英オープンを主催するR&AのCEOマーティン・スランバーズ氏が、「男子プロの賞金総額が大幅に増加した結果、プロゴルフのビジネスモデルが長期的に見直されることになりました」と昨今の賞金の増額に警鐘を鳴らした。そして、「本当に大切にしていること、ゴルフにとって重要だと思うことは何かといえば、それはプロゴルフの財政的な持続可能性です。50年後もゴルフが繁栄していることを保証すること、そして本当に重要なのは、ゴルフにまつわる価値観を維持し、忘れないことです」と語った。

賞金の増額は選手にとってはもちろん、ゴルフファンも含めてあらゆるプロゴルフに関わるステークホルダーにとって本当に良いことなのであろうか?我々はしっかりと考えていかなくてはならないようだ。