救済を受けるかどうかはゴルファーの判断に委ねられる

最近は、ほとんどのゴルフ場で整備されているカート道(舗装道路)。ショットが曲がってボールがカート道に止まってしまう、というケースも少なくありません。そういう場合、どうするか?

結論からいうと、人工的にアスファルトなどで舗装されているカート道の場合は動かすことができない障害物となり、ペナルティーなしで救済を受けることができます。ただし、舗装されていないカート道(最近はほとんど見かけませんが…)の場合は、救済の対象にならないので注意してください。

また、救済を受けるかどうかは自分で選べるということも覚えておきましょう。のちほど説明しますが、救済を受けたことによって状況が悪化する場合もあります。

プロのトーナメントでも、足元がカート道にかかっているのにそのまま打っている選手を見かけますが、それは「救済を受けないほうがいい」と判断したから。カート道にボールがあるからといってすぐに救済を受けようとするのではなく、救済を受けた場合どうなるかを確認してから次の行動に移りましょう。

ニヤレストポイントはショットが打てて、ホールに近づかず元のボールに近いというのが条件

次に救済方法です。

ルール的には「ニヤレストポイントを基点に、1クラブレングス以内の救済エリアに、ピンに近づかないようにドロップしてプレーを再開しましょう」ということになっています。

このやり方について詳しく説明します。最初にニヤレストポイントを決めます。

この場合のニヤレストポイントとは…カート道を完全に避けてショットができ、ピンに近づかず、元のボール位置から最も近い場所のことです。

【順序】
(1)まずボールのあった場所が分かるように、ボールの近くにティやグリーンフォークなどでマーク
(2)次に、アドレスしたときのボールの位置が元のボールの位置に近いサイドに、ニヤレストポイントのマークをする(この地点をA地点とする)

例えば、ボールがカート道の真ん中に止まっていた場合、レフティーでない限り、ニヤレストポイントはカート道の左側になります。なぜなら、カート道の右側だとスタンス分ボール位置から遠ざかるので、右側だと“元のボール位置から最も近い場所”にならないからです。

また、ニヤレストポイントの前に障害物があったとしても、ニヤレストポイントを動かすことはできません。先ほど「動かしたほうがいいかどうかを判断しましょう」といったのも、ニヤレストポイントによって状況が悪化する場合があるからです。

ニヤレストポイントが決まったら…

(3)そこを基点にクラブを置き、クラブの先(1クラブレングス先)にマークをする(この地点をB地点とする)
※このA地点とB地点の間で、ピンに近づかない範囲が救済エリアとなる。

なお、B地点を決めるときに使うクラブは、パター以外なら何でもOKですが、一般的には最も長いドライバーが使われます。だから「カート道に止まったかもしれない」と思ったときは、そこから打つクラブのほかにドライバーも持っていくようにしましょう。

ドロップの場所選びも重要なポイント

最後に、その救済エリア内に膝の高さからドロップし、ボールが止まったら救済完了です。
もし、ドロップしたボールが救済エリアに止まらなかった場合は、ボールを拾い上げて再ドロップ。それでも止まらないときは、2度目のドロップをした地点にボールをプレースしてプレーを再開します。

なお、ドロップしたボールが救済エリア内であれば、例え目の前に木があっても、またボールが止まった場所がぬかるみであっても、そこから打たなければいけません。

何度も言うように、救済エリア内であればどこにドロップしてもいいので、慎重にドロップの場所を探すようにしましょう。

文・真鍋雅彦(まなべ・まさひこ)

1957年、大阪生まれ。日本大学芸術学部卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。
1986年に退社し、フリーライターとしてナンバー、週刊ベースボール、ラグビーマガジン、近代柔道などで執筆。

ゴルフは、1986年からALBAのライターとして制作に関わり、その後、週刊パーゴルフ、週刊ゴルフダイジェストなどでも執筆。現在はゴルフ雑誌、新聞などで記事を執筆するほか、ゴルフ書籍の制作にも携わっている。