「ミズノプロ 245」はバリバリのアスリートアイアンなのに、初心者にも推薦したくなる飛びとやさしさがある
クラブフィッターでクラフトマン・小倉勇人の試打レポートVol.17
クラブフィッターでクラフトマンのゴルフライターの小倉勇人(通称:おぐさん)が、巷で話題の最新モデルや人気クラブを試打レポートします。今回、レポートするのは、評価の高かった前作からさらに大きく進化した「ミズノプロ 245」アイアンです。
写真/ゴルフサプリ編集部
最近多いアスリート向け中空アイアン、ミズノが作るとどうなる?
ミズノは、現在アイアンを主にミズノプロとJPXというブランドを使い分けて開発、販売しています。
● ミズノプロ
主に国内を中心としたアスリートゴルファーやツアープロに向けたモデルを展開
● JPXシリーズ
ワールドワイドに展開し、アベレージ向けの優しいモデルから世界で戦うツアープロに向けたモデルまで、幅広く展開
今回取り上げるのは、「ミズノプロ 245」というモデル。フェースにクロムモリブデン鋼を使用した中空構造のアイアンで、アスリートブランドながら飛距離、直進性、ミスへの寛容性を重視した仕様です。
前作に「ミズノプロ 225」があり、こちらはアスリートモデル然としたヘッド形状でありながら、直進性の高いモデルとして高い評価を得ていました。その後継モデルである「245」には、必然的に高い期待があり、私もどのように進化したのか非常に興味がありました。
2024年モデルの「Mizuno Pro」アイアンの魅力を男子プロたちが熱烈アピール
8月18日(金)、ミズノは9月15日(金)に発売する『Mizuno Pro アイアン』の新製品メディア発表会を、ミズノトウキョウにて実...
前作「225」の良さを継承しながら、打感とフィーリングが大きく進化
構えてみると、アスリートモデルとしては少し大きめのサイズでありながら、適度なシャープさを持つ非常に均整の取れた形状で、構えやすいです。このあたりは「225」と大きくは変わっていないですが、細かい部分は見直されているのか、より違和感なく構えられました。
ロフト角は、7番で30度と最近では多く見られる設定。弾道の高さは、ロフト角33度の軟鉄鍛造モデルと比べるとほんの少しだけ低いかな?といったぐらいの差で、必要十分な高さは確保されています。
飛距離
飛距離に関しては、ちょっと飛ぶ程度。おそらくこれ以上飛距離性能を追求すると、狙うという性能が低下してしまうのでしょう。そういったところをバランスよく設計している印象があります。
ミスへの強さ
ミスへの強さも高いです。左右に打点がズレても弾道が捻じれにくく、直進性が高い。飛距離ロスも少な目で安定感のあるショットが期待できます。そのぶん操作性はあまりなく、あくまで直進性の高さを重視した仕上がりです。
打感
今回最も進化を感じたのが打感。前作「225」は、クロムモリブデン鋼の硬さを感じるカチッとした弾き感の強い打感をクリアにした感じでしたが、今作は、カチッとした感触にフェースに乗る感触が上乗せされたような打感で、硬い素材のフェースなのに柔らかさが感じられます。
バランスの良い性能を持ち、打感などのフィーリング面を大幅に引き上げてきた「ミズノプロ 245」は、ミズノプロ史上最も完成度の高い“やさしい”アスリートモデルだと思います。
次ページ:「ミズノプロ 245」アイアンは、こんなゴルファーにオススメ
次のページ