「Zinger」ってどんなシャフト?
「Zinger(ジンガー)」を販売しているシンカグラファイトさんには、「LOOP」や「LEXIA」というシャフトがあります。「LOOP」なら知ってる人もいらっしゃるかもしれませんし、「LEXIA」は川崎春花プロがメジャー制覇したときに使っていたアイアンシャフトです(LEXIAにはドライバーシャフトもあります)。
そんなシンカグラファイトさんの3つ目のブランドとして生まれたのが「Zinger」なんですね。
「Zinger」というシャフトは少し面白いシャフトで、実は練習用シャフトとして開発が始まったらしいんですよ。ほら、渋野日向子プロが練習で使っていたアイアン用の柔らかいシャフトってあったじゃないですか、あんな感じの柔らかいドライバー用の練習用シャフトを作ろうと思っていたらしいんです。
柔らかいシャフトは、いいプレーンで振れないとミスヒットになってしまいますからね。で、開発段階で試打してみると、たしかに「Zinger」で練習しているとスイングがだんだん良くなってくるわけです。そして、そうなるにつれて方向性も良く、飛距離も伸びてきたらしいんですよ。
最終的には自分のエースシャフトよりも飛ぶという結果になったのだとか。そんなわけで練習用として開発を始めたものの、結局は普通に使えるシャフトとして販売することになったということなんです。面白いですよね~。
「Zinger」はフニャフニャなの?
「Zinger」には3種類あり、(1)「Zinger6」は64グラム、(2)「Zinger5」は57グラム、そして7月に追加モデルとして発売された(3)「Zinger4」は47グラムとなっています。
フレックスはワンフレックスのみなので、重量や振り心地で選ぶことになりますね。そもそも「Zinger」は練習用の柔らかいシャフトとして開発が始まりましたから、けっこう柔らかいんですよ。ワッグルしただけでかなりしなるし、振動数を測れば「Zinger6」でも約238cpm、「Zinger4」に至っては約209cpmしかないんですよ。なので、シャフトを数値でしか評価しない人であれば、まず選ばないであろうシャフトなんですね。
僕はあまり数値は気にしないのですが、ワッグルした感じでは「かなりしなるな~」と思いました。でも、練習用のシャフトほどはしならないかな~という感じではありました。
実際にコースで打ってみた!
まずは、自分の「PING G430 LST」に「Zinger6」を挿れてコースに持ち込んでみました。
ワッグルするとやはりけっこうなしなりで、自分が持っているどんなシャフトよりもしなりが少し大きいですね。実際に球を打ってみると、確かにけっこうなしなりは感じますが、これが不思議とフニャフニャ感は感じないんですよ。
全体的にしなるのですが、インパクトではしっかりとヘッドが戻ってきます。
● スピード感はあまりなく、少しまったりとした感じだが思ったよりも普通に振れる
● 先端部はまあまあ締まっているので、引っかかる感じや、無駄に球が上がりすぎたりインパクトが弱くなる感じもない
● スピンが増えすぎるってこともなく、インパクトは厚めになり、ボールを押し込んでくれる感覚もある
これはなかなか不思議な感覚ですね~。
ただ僕はあまりスイングがいいわけではないので、手でボールに当てに行くような動きをしてしまうと、ボールが曲がってしまいます。このあたりが練習に使えて、スイングが良くなるという部分なのでしょう。たしかにこれでずっと練習していると、スイングプレーンやテンポが良くなるだろうな〜という感覚があります。
「間(ま)」や「タメ」が作れないゴルファーにも、とても良さそう。シャフトがしなってくれるので、自然と切り返しの「間」が作れて、タメのあるスイングになります。シャフトのしなりを上手く使えていないゴルファーには、とてもいいんじゃないでしょうか。
「Zinger5」もだいたい同じような感覚で少し軽くなるぶん、振りやすさとまったり感が変わりますが、僕が打ってみた感じは「Zinger6」とあまり結果が変わらない感じでした。上手く振れたときにはかなりいい球が出ますが、僕の悪い癖である、上体が突っ込むような打ち方になるとペローンという球が出てしまいます。なので、僕のエース候補にはならないかな~と思っていたのですが…。
「Zinger4」はちょっと違う!?
で、追加モデルの「Zinger4」も同じヘッドに入れて試してみました。
かなり重量的にも軽いので、僕には合わないかな〜と思っていたのですが、これが打ってみると驚きの結果に。たしかに「Zinger6」や「Zinger5」のように全体的に大きくしなるシャフトなのですが、なんだか少しハリ感を感じます。他のものよりも少しスピード感があり、インパクトでは他のもの同様、押し込む感じがありながらも、少しだけ弾くような感じもあるんですよね。
なので、振り心地が少しだけ違うんですよ。この振り感がけっこう気に入って3ラウンドほど使ったのですが、飛距離もけっこう出ているし、方向性もかなり良かった。僕にはこの少しだけハリ感のある「Zinger4」がかなり合いました。
僕の悪い癖が出るとミスショットにはなりますが、その幅が「Zinger6」や「Zinger5」よりも狭いし、悪い癖も出にくいんですよね。だからもし「Zinger」を試してみるのであれば、振動数や重量にとらわれず、全種類を打ってみることをオススメします。
どんな人におすすめのシャフト?
スイングを良くしたい、「間」や「タメ」のあるスイングをしたいって人には一度試して欲しいですね。
「Zinger」で練習をしながら、自分のエースシャフトも使ってみるというのもありです。で、「Zinger」の調子が良ければそのままエースにしちゃってもいいんじゃないでしょうか。ヘッドスピードが速いから「Zinger6」とか、遅めだから「Zinger4」とかいう選び方じゃなくて、ぜひ一度試打会等で全種類打ってみて選ばれることをオススメします。
特に「Zinger6」「Zinger5」と「Zinger4」は少し感覚が違いますからね。
あと、これはちょっと裏情報ですが「Zinger6」をFWに挿れてもかなりいいらしいですよ。FWに挿れてみたらこれまたかなり良かったって人が僕の周りに数人います。「Zinger4」で試打してみたら、さらに良かった。
地シャフトメーカーの個性的な人気シャフト「Zinger」、ぜひあなたも一度試してみてください。
野村タケオ
ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。京都府出身。
様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。


