【石井良介のゴルフ・すべらない話】360ヤードのパー4を3オンできなかったら戻ってやり直し。これを繰り返すと上手くなる
石井良介のゴルフ・すべらない話:第3回
“試打る人”・石井良介。最新クラブを試打し、コメントするカリスマ・試打職人として知られる。だが、石井良介は試打職人である前に、ティーチングプロであり、ゴルフが大好きな一人の人間である。石井良介は、普段どんなことを考えているのか、あんなことやこんなことに対してどう思っているのか。試打記事では見えてこない、石井良介の一面を一人語りという形でお届けする連載企画「石井良介のゴルフ・すべらない話」をどうぞ。第3回のテーマは「ラウンド術」です。
写真/ゴルフサプリ編集部
クラブ1本だけで「ボギーオン縛り」のラウンドをする
あなたが本当にスコアを縮めたいと思うなら、変則的なラウンドをするのがおすすめです。ラウンド機会が少ないアマチュアの方には覚悟のいることかもしれませんが、毎回普通にラウンドして一喜一憂を繰り返すより、はるかに効果があります。
僕がお客さんとの合宿でよくやるのは、個々のレベルに合わせて使用クラブを1本選び、ボギーオン縛りで回るメニューです。
例えば360ヤードのパー4。単純に3打で割ったら1打120ヤードですから、120ヤード打てるクラブ1本で3オンできれば合格。できなかったら歩いてティイングエリアに戻ってやり直します。
最初はみんなピッチングウエッジを選びますが、やってみるとなかなか3オンできません。そこでクラブを替えてもいいと言うと、みんな目一杯のクラブを持たず、ミスヒットしても120ヤード打てそうなクラブを持ちはじめる。9番アイアンで距離をコントロールしながら3つで乗せるという具合。もちろん、もっと大きな番手を選んで打ち方を変える戦略も考えられます。
この練習でゴルフでは、いかに1本のクラブでコンスタントな距離を打つことが重要かが身にしみてわかり、かつボギーオンのためのクラブマネジメントもわかります。
スコアによってティーイングエリアを替えながらプレー
老若男女、全員フルバックからスタートする練習もあります。それでダボを打ったらティーイングエリアを1つ前にする。パーやボギーならそのままフルバックです。ひとつ前のティからパーを取ったら、またひとつ後ろに戻る。ボギーならステイです。
フルバックからどんどん前に出て、使えるティイングエリアがなくなったらフェアウェイの突端でティアップして打ちます。そこでもダボならフェアウェイの真ん中。そこからダボなら花道から。それでもダボを打ったら、僕がこっぴどく叱ります(笑)。
さすがにフェアウェイから打つのは屈辱なので、何とかしてティーイングエリアに戻りたいと思う。するとみんな途端に、慎重にいろいろ考えてショットを打つようになります。
こうして9ホールを終了した時点でプレーしているティーイングエリアが、そのプレーヤーにとって一番ゴルフを楽しめる場所になります。言い換えればパーやボギーが取れるところ。人それぞれレベルが違いますから、わざわざダボを打つところからプレーする必要はないんです。
ちなみに、僕の場合はダブルパーになった時点でボールをピックアップしてもらいます。みんなで共有している時間を奪うことになるからですが、そう決めておくとダブルパーは出ません。拾い上げるのも屈辱ですから、みんな一生懸命乗せてくるんです。
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