クラブ1本だけで「ボギーオン縛り」のラウンドをする

あなたが本当にスコアを縮めたいと思うなら、変則的なラウンドをするのがおすすめです。ラウンド機会が少ないアマチュアの方には覚悟のいることかもしれませんが、毎回普通にラウンドして一喜一憂を繰り返すより、はるかに効果があります。

僕がお客さんとの合宿でよくやるのは、個々のレベルに合わせて使用クラブを1本選び、ボギーオン縛りで回るメニューです。

例えば360ヤードのパー4。単純に3打で割ったら1打120ヤードですから、120ヤード打てるクラブ1本で3オンできれば合格。できなかったら歩いてティイングエリアに戻ってやり直します。

最初はみんなピッチングウエッジを選びますが、やってみるとなかなか3オンできません。そこでクラブを替えてもいいと言うと、みんな目一杯のクラブを持たず、ミスヒットしても120ヤード打てそうなクラブを持ちはじめる。9番アイアンで距離をコントロールしながら3つで乗せるという具合。もちろん、もっと大きな番手を選んで打ち方を変える戦略も考えられます。

この練習でゴルフでは、いかに1本のクラブでコンスタントな距離を打つことが重要かが身にしみてわかり、かつボギーオンのためのクラブマネジメントもわかります。

スコアによってティーイングエリアを替えながらプレー

老若男女、全員フルバックからスタートする練習もあります。それでダボを打ったらティーイングエリアを1つ前にする。パーやボギーならそのままフルバックです。ひとつ前のティからパーを取ったら、またひとつ後ろに戻る。ボギーならステイです。

フルバックからどんどん前に出て、使えるティイングエリアがなくなったらフェアウェイの突端でティアップして打ちます。そこでもダボならフェアウェイの真ん中。そこからダボなら花道から。それでもダボを打ったら、僕がこっぴどく叱ります(笑)。

さすがにフェアウェイから打つのは屈辱なので、何とかしてティーイングエリアに戻りたいと思う。するとみんな途端に、慎重にいろいろ考えてショットを打つようになります。

こうして9ホールを終了した時点でプレーしているティーイングエリアが、そのプレーヤーにとって一番ゴルフを楽しめる場所になります。言い換えればパーやボギーが取れるところ。人それぞれレベルが違いますから、わざわざダボを打つところからプレーする必要はないんです。

ちなみに、僕の場合はダブルパーになった時点でボールをピックアップしてもらいます。みんなで共有している時間を奪うことになるからですが、そう決めておくとダブルパーは出ません。拾い上げるのも屈辱ですから、みんな一生懸命乗せてくるんです。

ボールが1個しかないと思ってプレーすると、スコアは絶対によくなる

僕自身は学生時代、父親に「ボール1個で回ってこい!」と言われました。ボールをなくした瞬間にゲームオーバー。歩いて帰り、何番ホールまで行けたか報告するのです。

ボールが1個だけしかないと無理をしません。なくした時点で終わりですから無理して3番ウッドは持たずアイアンで刻む。この練習で僕は「ボールをなくす=スコアを悪くする」ということを学びました。

アマチュアゴルファーの多くは、なくしてもいいからとロストボールを使います。500円のボールを1ラウンドで10個なくすより1000円のボールを1個だけなくして回れた方がスコアもいいしお財布にもやさしいのに、もったいない話です。

つまりは「ボールをなくす=スコアを失っている」という発想がない。プロゴルファーからすれば、なくなってもいいボールでプレーしていること自体意味がわかりません。僕が高いボールをすすめる理由のひとつはここにあると言ってもいいでしょう。

さらにレベルアップするとティも1本になるんですが、さすがにハイレベルなのでまずはボール1個から。アマチュアの方には難しいかもしれませんが、なくさない気持ちは必要です。




石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。『令和の試打職人』として各種メディアに引っ張りだこの人気解説者。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。


石井良介のゴルフ・すべらない話

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