ノーコックのスイングが飛距離不足の原因

今回紹介するYさんは60歳代後半のベテランゴルファー。キャリアが長く80台も出ますが、調子が悪いと100近く打ってしまうこともある、調子の波が激しいゴルファーさんです。

お悩みは飛距離不足。スイングを拝見すると、シャットフェースでテークバックしたあと、そのままノーコックでバックスイングしているので、トップに向かってクラブが上がっていませんでした。上がりきらないところからダウンスイングが始まるため、先に体が開いてスイング軌道がアウトサイド・インになります。

インパクト後のフォローサイドでもリストコックはなされず、クラブをインサイドに振り抜くので、左ヒジが曲がって、いわゆるチキンウイングになります。必然的にフィニッシュはとれません。

シャットフェースでテークバックしてアウトサイド・イン軌道で打つため、基本的にはスライスになること多いですが、インパクトでフェースが開いてプッシュスライスになることもあります。

リストコックを使ってクラブの運動量を増やす

飛距離が出るようにするための修正ポイントは大きく分けて2つ。ノーコックスタイルからリストコックを使ったスイングにすることと、フェースターンを入れてボールをつかまえることです。

まずリストコックの養成ですが、左手一本でクラブを持ち、ボールを打っていただきました。といっても、いきなり利き手と逆の腕だけで打つのは難しいので、左手でグリップしたら右手で左手をわしづかみにしていただく格好でやっていただきました。コツは腕を柔らかく使えるグリッププレッシャーで握ること。終始ノーコックで振る方の多くは、おおむね力を入れて手首を固定しているからです。

このスタイルでスイングを始動すると、バックスイングでクラブの重さを感じます。手首を使わないと重くて上がらない、また、手が支点になって自然とリストコックを使えるようになります。一方、フォローサイドでも右手に力が入りませんからコックが使えて大きなフォローになる。クラブの運動量が増え、飛ぶ要素の一つである大きなスイングアークが手に入るんです。

左手首のリストバンドでフェースターンをマスターする

フェースターンについても、左手一本のイメージでスイングすると力が抜けてヘッドが自然とターンしますが、Yさんのように長年ノーコックで振ったり、手首を使わないイメージで打っている人はターンしないかもしれません。

その場合には意図的にターンを入れる必要がありますが、おすすめなのは左手首にリストバンドをはめ、フォローでリストバンドの上に右手首を重ねること。こうするとフェースターンが促されてボールがつかまるので飛ぶようになります。「腕は使わず体で打て」という方式でを長年やってきてボールがつかまらない方もぜひ試してください。




勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。





JLPGAティーチングプロ・勝又優美が解決してきた「生徒さんから相談が多いゴルフの悩み」

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