「腕は使わず体で打て」では飛ばない。リストコックとフェースターンが飛距離不足解消のカギ!【勝又優美・アマチュアの悩み解決】
JLPGAティーチングプロ・勝又優美が解決してきた「生徒さんから相談が多いゴルフの悩み」Case.08
やさしくてわかりやすい指導で安定した人気を誇る勝又優美プロが、これまでに多く相談されてきたアマチュアのお悩みを披露。その原因と解決策を教えるシリーズ。今回のお悩みは飛距離不足。アマチュアは歳をとって体力がなくなった、体が硬くて動かない、などといったことが原因で飛ばなくなったと思いがちだが、実際にはスイングの基本的な部分に問題があるケースが圧倒的に多い。今回はその典型的な例。ポイントはリストコックとフェースターンだ。
写真/相田克己
ノーコックのスイングが飛距離不足の原因
今回紹介するYさんは60歳代後半のベテランゴルファー。キャリアが長く80台も出ますが、調子が悪いと100近く打ってしまうこともある、調子の波が激しいゴルファーさんです。
お悩みは飛距離不足。スイングを拝見すると、シャットフェースでテークバックしたあと、そのままノーコックでバックスイングしているので、トップに向かってクラブが上がっていませんでした。上がりきらないところからダウンスイングが始まるため、先に体が開いてスイング軌道がアウトサイド・インになります。
インパクト後のフォローサイドでもリストコックはなされず、クラブをインサイドに振り抜くので、左ヒジが曲がって、いわゆるチキンウイングになります。必然的にフィニッシュはとれません。
シャットフェースでテークバックしてアウトサイド・イン軌道で打つため、基本的にはスライスになること多いですが、インパクトでフェースが開いてプッシュスライスになることもあります。
手首を使うだけで、クラブの運動量は増える
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