ヘッドアップはダメな動きなの? どこからがヘッドアップ?
【合田洋のレッスン用語解説】
コリン・モリカワの強烈な頭の残し方! ここまでボールを見ろとは言わないが……(写真/GettyImages)
道具が進化しようとスイング理論が変わろうと、不変の基本とレッスン用語がゴルフにはある。その言葉がいま何を意味するのか、合田洋プロが解説してくれる。
「ああ~、いまヘッドアップしちゃったからボールに当たらなかったね~。もっとボール見て!」。
こう言われてゴルフの練習をしてきた人も少なくはないだろう。
「ヘッドアップっていうと、インパクトでボールを見ているか、見てないかの判断に使われますよね。たとえばコリン・モリカワ、彼だとインパクトしてボールを打ったあとも顔が右側に残っているくらいです」(合田プロ)
ボールを打つ前に頭が上がってはいけないし、残しすぎてもいけないという。
「ボールをインパクトする前に顔が上がってしまうと、ボールを投げることでたとえると目標を見ないで投げていることになります。これでは真っすぐに投げられませんよね」(合田プロ)
「では、ボールを打ってもずっとボールがあった場所を見ていればいいかというと、これも間違い。スムーズに体はターンしませんし、インパクト以降に腕とクラブだけ先行しすぎて左へのミスが多く出るようになります。さらに体が硬いゴルファーがやると首や肩を故障してしまう可能性もあります」(合田プロ)
では何がヘッドアップで何がヘッドアップでないのか? 正しい「ヘッドアップの仕方」は何なのか?
「いまスイングを解説するとき、10分割で説明されるのが基本です。ポジションの頭文字『P』を用いて『P1』から『P10』と表現されます」(合田プロ)
「P1」はアドレス。バックスイングに入り「P2」はシャフトが地面と平行、「P3」は左腕が地面と平行、「P4」はトップ、切り返してダウンスイングに入り「P5」は地面と左腕が平行、「P6」はシャフトが地面と平行、「P7」はインパクト、フォローに入り「P8」はシャフトが地面と平行、「P9」は手が肩と同じ高さ、「P10」はフィニッシュとなる。
「インパクトしてから顔が上がるのが正解です。つまり『P9』まではボールを見続けている感じが理想です。『P9』前に頭が上がってしまうとすべてヘッドアップと考えてもらっていいでしょう。『P9』まではボールをちゃんと見て、それから顔を上げていきましょう」(合田プロ)
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合田 洋(ごうだ・ひろし)
多くのアマチュアゴルファーは本当に自分が打てる「凄いショット」を見ずにゴルフを辞めてしまう、と実力が出せる本当のスイングをレッスン。「Gスタジオ茅場町」(https://aegis-8.com/g-studio_k)を拠点に活動中。1994年日本プロゴルフ選手権チャンピオン。