上体が回らないため腰を回しすぎていたのがオーバースイングの原因
ゴルフ歴15年、50歳のFさんはドライバーのヘッドスピードが30m/s台後半。90台半ばのスコアで上がることが多い平均的なアベレージゴルファーです。体が硬いと自覚していて、実際、前屈しても指先が全く床につきません。柔軟性という点ではご本人がおっしゃる通りのようでした。ところがお悩みのタネはオーバースイング。「ドライバーだとトップでヘッドが左側に見えて気持ちが悪い」ということでした。
体が硬い方がオーバースイングになるのは手を使って振っていることが多い。そのままでは安定を欠くスイングになりますから直した方がいい。ということでスイングを拝見したところ、別のところに原因があることがわかりました。Fさんはテークバックで腰が回りますが、同時に左ヒザまでもが大きく前に出ます。どちらかというと左ヒザを前に出すことで、腰を回すバックスイングになっていたのです。
このようにすると腰が回りすぎます。そもそも腰は45度くらいしか回らないもの。それがFさんのスタイルだと60度くらい回ってしまい、バックスイングで腰が完全に右向きになります。これは女性ゴルファーにもよく見られる形。本来は下半身と上半身で捻転差を作りたいのですが、これでは捻転差ができません。下半身を全部回しますからスイングの再現性が低く、速く振れないためヘッドスピードも上がりません。結局インパクトでボールに当てに行きフリップ気味になってしまいます。
右足を後ろに下げてバックスイングするドリルで捻転差を作る
Fさんのオーバースイングの原因は下半身の使い方にありました。体が硬めのFさんですが、この下半身の使い方は良くないので、できる範囲で捻転差を作る方向に修正することにしました。方法はテークバックからバックスイングで、右太モモを後ろに下げて腰を回すこと。頭から左足までを1本の軸とイメージして、それに対して右のお尻を後方に引きます。この時に右ヒザが伸びて太モモが張らないようにするのがポイントです。
ドリルとしては右足を動かしてスイングするメニューをおすすめしました。右足を半歩分ほど後ろに引きながらバックスイングし、右足の位置を戻さずにそのまま打ちます。右足を半歩引いた体制でインパクトするわけです。こうすることで腰が回るのを防げ、Fさんなりに適度な捻転を使ってスイングできます。この要領で動いていただいたところ、以前より振っている感じはなくなったもののショットが安定してきたそうです。ミート率が上がってかえって飛距離が出るようになったということでした。
勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。




