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『MID NIGHT BLUE』はTP トラス パターを入りまくる仕様に変化させた!

『TP TRUSS MID NIGHT BLUE パター』をロマン派ゴルフ作家が検証する!

2024/07/15 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

TP TRUSS MID NIGHT BLUE パター

テーラーメイド『TP TRUSS MID NIGHT BLUE パター』をコースに持ち込んで、徹底的にレポートする。

TP TRUSSの伝説は終わらない? MID NIGHT BLUE の効果に期待!

テーラーメイドは『TP TRUSS MID NIGHT BLUE パター』を2024年5月24日に数量限定発売(公式HPで現在も販売中)。

ヘッドはブレードのアンサー型の『B1TH』、トウ&ヒールのボリュームを多くした変形アンサー型で「トラスホーゼル」がヒールネックタイプの『B3TH』、同じ形状でセンターネックタイプの『B3TC』、マレットのセンターネックタイプの『M4TC』という四種類。

今回は、個人的な趣味で、『B3TH』と『M4TC』の2本を試打することにした。
ヘッド形状の違いとネック違いでわかりやすいのと、以前にも打ったことがあるヘッド形状だったからだ。

『TP TRUSS MID NIGHT BLUE パター』のコピーは、“ミスヒットに強い『TP TRUSS』に、限定カラー『MID NIGHT BLUE』が新登場”である。
限定カラーバージョンなのだ。

ヘッドの形状も、テクノロジーも、初めて登場するものではなく、今までの『TP TRUSS パター』と同じもので、かつ、日本だけで発売される。
それでも、打ってみたいと思ったのは、オデッセイのパターなどで、ヘッドのカラーがメンタルに作用して、違うパターのように機能することがあることを実感していたからだ。

「MID NIGHT BLUE」は、何だかとても雰囲気があって、素敵なイメージだ。落ち着いてパットが出来て、さり気なく結果が出るような気がしてくる。

もう一つは、三角ネックの「トラスホーゼル」だ。過去の試打インプレッションで、個人的に大絶賛しているネックは、不思議なことに、日本だけで評価されて、ツアー優勝パターにもなって、実績を残している。欧米では、全くと言って良いほど話題にならない。
『TP TRUSS MID NIGHT BLUE パター』が、日本市場のみのパターなのも、そのような事情があるからだが、とにかく、個人的に好きだから、打っておきたいと考えた。

『TP TRUSS MID NIGHT BLUE パター』は、実際に見てみると、なかなか渋いカラーで、良い感じ、と拍手を贈りたくなった。
別のメーカーのブルーが、海の青さのネイビーな感じなのに対して、文字通り真夜中の空を感じさせる。好き嫌いはあると思うが、僕は真夜中の夜空のほうが、メンタルに効くような気がした。

『TP TRUSS MID NIGHT BLUE パター』の『B3TH』と『M4TC』は34インチ(34インチのみ)。
ボールは、使い慣れていて、クラブだけに集中できる『TOUR B X』を使用した。

自分に合うパターがわかる面白さをピン パターで味わうのも悪くない!

TP TRUSS MID NIGHT BLUE パター』の『B3TH』と『M4TC』を打ってラウンドして、わかったことを挙げる。

【打音打感】音量は、B3は普通で、M4はやや大きめ。音質は、B3は硬質で少しの残響、M4は濡れた鞭系に硬質系が混じる。
打感は、B3、M4共に、軽め、手応えは、B3は鈍感、M4はやや鈍感。

【方向性】B3、M4共に構えやすく座り良し。狙ったところに自然と打ち出せる。

【距離性能】B3、M4共にし素直に転がって、どの領域でも大人しく転がり、タッチ出しやすい。転がり過ぎないのでしっかり打つことがコツになる。

『TP TRUSS MID NIGHT BLUE パター』の第一印象は、落ち着いていて良い、だった。

TP TRUSS MID NIGHT

『TP TRUSS MID NIGHT』は、黒っぽい青で、グリーンの上でも違和感がなく使える。
市場で売っている『TP TRUSS パター』は、基本はシルバーのカラーなので(限定発売で黒いヘッドもある)、それが合っているゴルファーには『TP TRUSS MID NIGHT BLUE パター』はスルーしても良いと思う。
ただ、個人的には、市販品と『TP TRUSS MID NIGHT BLUE パター』であれば、迷わずにを選ぶ。機能は変わらなくとも、濃いブルーのヘッドのほうが高級感があって、所有欲が満たされるし、気持ちの問題だとわかっているが、打った感じがやわらかく感じたからだ。

何と言っても、「トラスホーゼル」の効きが良い。ミスヒットしたときの方向性のブレと距離の軽減を最小限にしてくれる安心感は、鬼に金棒で、自分のパットがワンランクアップしたような結果を生み出してくれる。

『B3TH』は、ブレードなのだが、しっかりとマレットの後ろから押してくれるボリュームも感じられた。そこまでブレードへのこだわりはないけれど、ブレード感が好きなゴルファーに、『B3TH』をオススメする。

『M4TC』は、「トラスホーゼル」の効きをより強く感じさせる。センターシャフトタイプの良いところであるほんの少しだけシャフトがフェースより前にセットされた感じがより効く。また、深い青が、小さめに作られたコンパクトなヘッドをよりシャープに見せるのだ。
個人的には、明らかに結果が出て、こっちが好きだと確信した。試打ラウンドでは、好きになりすぎないように予定より早いホールで試打を終えることにしたほど「入る」パターに仕上がっている。
小さめのマレットが好きで、シンプルなネックが好きなゴルファーに『M4TC』をオススメする。

『TP TRUSS MID NIGHT BLUE パター』は、テーラーメイドからすると高機能で勝負が出来るパターなのに、日本でしか認められない悔しい商品になっていると推測する。
あまりにも高機能に仕上がったパターの新製品は、入る入らないだけしか注目されないので、なかなか認めにくいのだ。
実際、良い結果が出ているのに、感覚が違うことが違和感となって、使いづらそうだと、諦めてしまうゴルファーがけっこう多いのだ。パットが上手くなるチャンスを逃し続けるのは、もうやめましょう、と『TP TRUSS MID NIGHT BLUE パター』が嘆いているような気がする。

パットが上手くなりたいゴルファーと、これから本気でパッティングに向き合おうと考えているゴルファーに、『TP TRUSS MID NIGHT BLUE パター』はオススメである。

数量限定発売。欲しいと少しでも思った人は、とにかく急いでチェックしないと後悔することになる。わかる人にはわかるので、『TP TRUSS MID NIGHT BLUE パター』は、確実にソールドアウトするからである。

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篠原嗣典

篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。