2024年はアイアンの当たり年!フィーリングもパフォーマンスも◎なモデルしかない!?
鹿又芳典の“推しクラブ” こぼれ話 第34回
カリスマフィッターの鹿又さんは「今年はアイアンの当たり年と言っていいくらい、魅力的なアイアンがたくさんあります」と切り出した。それって具体的に、どういうクラブなのか、どうしてそういうことが起こったのか。新作アイアンの傾向と特徴を聞いた。
写真/ゴルフサプリ編集部
顔と打感が良くて、やさしくキャリーが伸ばせる新作アイアン
今年の夏以降、各メーカーからニューモデルのアイアンが発表されています。今までアイアンというクラブは、ヘッドサイズの問題があって「もう進化しない」と言われていたり、あくまでも「カタチ(顔)や打感、抜けといったフィーリングの部分しかない」と言われつつありました。
ところが、新しくリリースされるアイアンは、カタチ(顔)、打感、抜けは今までと変わらずにいいけれど、球が高く上がってスピンも増えてキャリーが伸びるというように、弾道の変化がしっかりと起こるモデルがどんどん出ています。だからこそ「アイアンをどう選ぶのか?」ということが肝心。自分は何を求めているのか、どういう弾道で選ぶのか、ということを絞ってアイアンを探していく時代になりました。
中空ヘッドの進化が、アイアンに変革をもたらした
242 CB+アイアンのインナーポケット構造
どうしてそういう変化が起こったのかというと、1つには「中空ヘッドの進化」があります。中空ヘッドの一番の魅力・長所ってナニかといったら、ボール初速が出やすいこと。一方で、それによって「飛んだり・飛ばなかったりする」とか「打感が硬い」といった短所が少しありました。しかし今年の新作は、テーラーメイドの「P770」を筆頭に、そういう短所がなくて中空ヘッドの長所を出したアイアンになっています。
それから、ブリヂストンの「242 CB+」のように、パッと見たときはオーソドックスなカタチをしていても、フェース面の裏側をくり抜いたり(インナーポケット構造)、異素材(タングステンウェイト/4I、5I)を入れたりして重心をコントロールして、球の上がりやすさと寛容性を備えるモデルが出てきたり。
というように“外から見ただけでは分からない進化”がスゴくあるんです。打ち手の人たちからすると「見た目はカッコいいのに、打つとやさしい」ということですね。
アイアンの多様化が進み、それぞれが持ち味を発揮する
前述したようなアイアンがどんどん出ているところで、逆に“軟鉄の一枚モノ”で重心をしっかりコントロールして、弾道を変化させやすいモデル。それから、そういうモデルをベースにして、タングステンを上手に配置しつつ寛容性もプラスしたモデルがある。
というように、今までよりアイアンが多様化して、どれもが良い結果につながる、狙い通りの弾道になるモノに仕上がっています。今年はホントに「アイアンの当たり年」と言っていいくらい、魅力的なアイアンがたくさんあるので、ぜひいろいろ試打してください。
アイアンを探すときは、自分が求めている弾道や距離を打ちやすいことが重要です。そうではなく“ビジュアル重視”の人もいると思いますが、それももちろんアリですよ。
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鹿又芳典
かのまた・よしのり 1968年生まれ。年間試打数2000本超え。全てのクラブに精通するクラフトマン。豊かな知識と評価の的確さで引っ張りだこ。ゴルフショップマジック代表。