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オデッセイ『マイクロヒンジ パター』のボールに順回転がかかりまくるパットを体感!

オデッセイ『MICROHINGE パター』をロマン派ゴルフ作家が検証する!

2024/11/25 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

オデッセイ,パター

オデッセイは『MICROHINGE パター』6モデルを2024年11月15日に発売。ロマン派ゴルフ作家がコースに持ち込んで、徹底的にレポートする。

マイクロヒンジのヒンジはボールに順回転をもたらす“蝶番形ギミック”

マイクロヒンジ,インサート
オデッセイ「O-WORKS」のマイクロヒンジ・インサート解説画像より抜粋

『MICROHINGE パター』は、2017年に『O-WORKS パター』に採用された「マイクロヒンジ・インサート」を新開発して搭載したパターだ。

L字を右に90度倒した突起を、適度な隙間を開けて並べて、右サイドを固定し、樹脂で隙間を埋めたフェースで、左にあるボールを打つことを想像して欲しい。突起の下側が空いているので、少しだけ下側に突起が折れて、戻る動きをする。これが「マイクロヒンジ・インサート」の構造と仕組みで、順回転に早くから転がるボールが打てるというのがセールスポイントだった。

実際、ロングパットでは明らかに強く、きれいに転がるボールが打てて、上り傾斜になるとその威力がわかりやすい、というインプレの記事を7年前に書いた。

「マイクロヒンジ・インサート」のパターの新製品は発売されなくなっても、その機能に魅了されているゴルファーは多くはないが存在していた。
ツアーでも、勝みなみプロが有名だし、少し前から米ツアーでパットの不調から複数のプロを立ち直るきっかけとなった古いパターとして『JAILBIRD』が注目されたが、そのフェースも「マイクロヒンジ・インサート」だったのだ。

オデッセイは2024年、大々的に『JAILBIRD』を色々なブランドで復活させ、その性能の高さで大好評のようだが、満を持して「マイクロヒンジ・インサート」も、新開発させた上で、名称に昇格させてラインアップに加わるのである。

マイクロヒンジ

『MICROHINGE パター』は、6種類が発売される。
ブレード代表『#1』、幅広ブレード『DW(ダブルワイド)』、大型マレットの『MARXMAN FANG』と『2-BALL V-LINE』、角型マレットの『#7 DB(ダブルベントネック)』と『#7 S(ショートネック)』

更に面白いのは、『MICROHINGE パター』は、ブラックとシルバーで構成した「VERSA アライメント」も採用しているところだ。
ターゲットを狙いやすく、構えやすいことが特徴で、このテクノロジーもファンがたくさんいて、定期的に新しいパターに採用されている。

シャフトはステップレスのスチール、グリップは「Pistol型」を採用している。なかなか渋い選択で『MICROHINGE パター』への興味が益々強くなったのである。

今回は個人的な趣味と、たっぷりと他のブランドでも打っていて経験値が高い『DW』、『MARXMAN FANG』、『#7 DB』の3本を試打することになった。

試打した日は、曇りで、気温は13℃〜20℃、グリーンは9.5フィートというコンディション。
打ち慣れていて、パターの影響だけに集中できる『TOUR B X ボール』を使用した。

マイクロヒンジ恐るべし! よく転がるパターは入るパターなのだ!

『MICROHINGE パター』の『DW』、『MARXMAN FANG』、『#7 DB』を使用してラウンドし、共通点だとわかったことを挙げる。

打音打感/音量はやや控えめ。硬質系で高音な音。打ち応えは軽いがしっかり目。手応えは敏感で、クリア。

方向性/狙いやすく、構えやすく出来ている。打ち出しは安定している。カラーも落ち着いていて好感触。

距離性能/転がりが良い。均等に転がるので、タッチは出やすい。上りのライン、重いグリーンに強みを発揮しそう。

マイクロヒンジ

『MICROHINGE パター』は、予想していたより10倍良かった。古いテクノロジーだと舐めていたからだが、気持ち良く転がるボールを打ちながら、心の中で“これだよ! これこれ!”とちょっと感動すらしていた。

ここ数年、新しいパターのトレンドは、しっかり打っても転がり過ぎないものだった。
『MICROHINGE パター』は、そんな風潮をぶっ飛ばす勢いで、気持ち良く転がるボールが打てる。最初のホールでは、少しオーバーしたが、次のホールからはアジャストして、その転がりを利用して打つことが出来るようになった。

慣れてからは、とにかく、入りまくったのだ。
『MICROHINGE パター』の『DW』『MARXMAN FANG』『#7』の順で打ったが、最も結果を出したのは、最後に打った『#7』だった。

冷静に分析をしてみてわかったのは、パターとしての完成度が高いことだ。
狙いやすく、打ちやすく、タッチも出せる。自分ができることに集中するだけで良いのだ。
アライメントも機能していて、インサートも機能している。どちらも、新しくない代わりに、熟成しているからこその完成度の高さだと納得した。

よくよく考えれば、単なる話題性だけで、『MICROHINGE パター』を販売するわけはないのだ。
ツアーでの実績を分析して、「マイクロヒンジ・インサート」の秘密を再確認した上で、性能アップしたパターとして発売を決定するという物語を想像した。
そう考えたら、ますますパットが入るようになった。パターのあるあるである。

『MICROHINGE パター』は、転がりが良いパターを求めているゴルファーと、完成度が高いパターが欲しいゴルファーにオススメする。

最後にもう一つ、『MICROHINGE パター』のオススメのポイントを紹介する。
コストパフォーマンスである。
直販サイトで確認をしたところ(2024/11/22 午後1時確認)、『MICROHINGE パター』の価格は3万4,650円(税込)だ。
4万円オーバーのパターが当たり前の現在のパター市場で、直販の価格を見て、ビックリした。

少し前のテクノロジーのパターだとしても、この価格は魅力的である。もっと安く売るショップもあると思われる。こんなにお得なパターをテストしないのは、もったいない、のひと言である。
転がりが良い『MICROHINGE パター』は、合う合わないがあるけれど、もし、合うのであれば儲けものなのだ。

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篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。