あれ、思うようにクラブが動かせない……イップスはなんで起こってしまうの?【イップスの考察①】
【ダグ三瓶・クラブ選びの超知識】
クラブ選びのスペシャリスト・ダグ三瓶(みかめ)がアマチュアゴルファーへアドバイスをおくるコーナー。ゴルフクラブを買う際に必要な「正しい知識」を教えてくれる! あの病気の原因はクラブだった???
イップスという忌々しい言葉ありますね。
ゴルファーならできれば避けて通りたい症状でしょう。
一般的には、精神的な要因と考えられていることが多いですが、起因としては、技術的な要素が強いと考えています。
ミスには必ずその要因となるものがあり、そのミスの積み重ねから自信がなくなり、ここ一番で手が動かなくなるという方も多いでしょう。
どこかで大きなミスをしてしまい、それがトラウマのように残ってしまい、イップスになったということを言われる方も多いです。
そう考えていくと、その起因、きっかけとなった技術的な原因があると考えていただき、かつ、その技術的要因が、もしかしたらクラブにあるのでは?と考えていただけたらと思っています。当方のフィッティングにもパッティング・ショートゲームからドライバーのイップスまで様々な方がお見えになり、その要因の探求にご協力させていただいております。
その中で、ある一定の結論が見えてまいりましたので、こちらに書かせていただこうと思いました。
ただし、イップスにも様々な要因があるのも確かですので、これは断定できるものではなく、今回は、当方の考える、一考察と思って、読んでいただけると嬉しいです。
現代では、クラブごとにイップスがあるので、まずは、それを一つ一つ考察していきましょう。
1.パッティングイップス
手が動いていないではなく、ヘッドが動いていない
イップスというと、このパッティングイップスの比率が一番高いと考えています。また、昔からよく聞く言葉でもあります。
それはやはり、ゴルフの中でパッティングが一番難しいと考えてらっしゃる方も多いからでしょう。
また、パッティングの良し悪しによってスコアの良し悪しに直結しますから、どうしても精神的に追い込まれる方もいらっしゃると思います。
緊張すると体がこわばってしまい、思った通りに動かない、というのは良くある話ですし、それが極端に出てしまうのがイップスということになると思います。考えすぎれば過ぎるほど、手が動かない、なんて話をよく聞きますよね?
そう聞くと、やはり精神的なもの? と考えがちですが、自信をもって臨むことができれば、それなりの結果にはなるはずで、それだけでは、大きなミスを呼ぶほどの物ではないと考えていただければ嬉しいです。
では、その自信はどこから来るのか? それはやはり成功体験と練習量に他なりません。それなら、たくさん練習すればイップスは回避できるのか? というとそうもいかないのも実状です。
まずは技術的な要素から、イップスの要因を紐解いていきましょう。
パッティングイップスの具体例
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